フェスティバル・オーケストラ ドイツ・ロマン派の輝き~河村尚子を迎えて~
6月25日(土)は、グリーンホール大ホールで「フェスティバル・オーケストラ ドイツ・ロマン派の輝き~河村尚子を迎えて~」を開催しました。
フェスティバル・オーケストラ(通称フェスオケ)は2016年に発足した、調布国際音楽祭のオリジナル・オーケストラ。
メンバーは毎年公募によって選抜され、鈴木優人、森下 唯プロデューサのほか、各楽器のエキスパートたちによる厳しい審査を勝ち抜いた選りすぐりの奏者たちが、鈴木雅明指揮のもと、プロの音楽家たちと共に演奏します。
トップ奏者として各パートをまとめるのは、国内外で活躍するソリストやオーケストラの首席奏者の皆さん。
事前練習では、全体練習に加えてパート練習も行われ、メンバーを熱く、ビシビシと、また時には優しく指導されていました。
毎年、フェスティバル・オーケストラのリハーサルは公開されており、今回も6月21日(火)~23日(木)の3日間、オーケストラの練習の様子をご覧いただきました。
オーケストラスコアを持った方や、音楽が出来るまでの過程を見たいというお客様もおられ、様々な方が本番を迎えるまでのフェスティバル・オーケストラの様子を見守っていました。
今回のコンサートにはシンガポール ヨン・シゥ・トウ音楽院で学ぶ3人の学生も参加し、交流しました。
いよいよ開演!
演奏前のチューニングから、会場に緊張感が高まります…。
まずはメンデルスゾーン作曲の序曲《フィンガルの洞窟》 から始まりました。
続いて、ピアニストの河村尚子さんが登場し、R. シューマン作曲のピアノ協奏曲をお送りしました。
音楽祭期間にハードな練習を積み重ねたオーケストラの一体感ある音楽と河村尚子さんの素晴らしいピアノの演奏に、会場からは大きな拍手が湧きおこりました。
後半は、ブラームスが苦心の末作り上げた、交響曲第1番。
思い通りのテンポと表情が得られるまで、指揮の雅明さんは何度もリハーサルを繰り返し、決して最後まであきらめないスピリットが全員に乗り移った本番では、壇上の奏者の心が一つになって素晴らしい演奏を披露しました!
この一夜限りの演奏のために日夜練習を重ねた情熱あふれる奏者たちの演奏が、調布の街に響きました。
参加者より
・今回初参加でしたが、素晴らしい先生方や音楽家の皆さまと曲を創り上げることができてとても楽しかったです!コンサートマスターの白井先生がどのようにアインザッツを出しているか間近で見ることができて発見もありましたし、指揮者とのコミュニケーションの取り方もプロの方はどうされているのか気になっていたので今回たくさん勉強させていただきました。
・私は音大生ではないため、参加にあたって、他の参加者の方と馴染めるかどうか、という不安がありましたが、運営チームの方や講師の先生方含め、フレンドリーな空気感を作ってくださり、楽しみながら演奏することができました。また、シンガポールからの参加者の方とも交流を持つことができ、英語でコミュニケーションをたくさんとれたことは、申込時には想定していなかったことだったので、期待を上回る形となりました。5日間を通してたくさんのことを勉強することができました。来年も是非参加させていただきたいと思いました。
・大学のオーケストラの授業でももちろん先生方が丁寧にご指導してくださいます。ですが、実際に隣や近くで演奏できる事が新鮮でした。講師の先生方の実際のオケでの姿勢、アンテナの張り方などを近くで肌で感じることができて忘れられない経験になりました。普段なかなか関わることのできない講師の先生方とお話ししたり質問する事で曲への理解が深まったり音楽に対する姿勢などを学ぶことができ、もっと早く参加すればよかったと感じています。
ご来場者の声
暑い中にもかかわらず足をお運びいただき、誠にありがとうございました!