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呪いのマリオカート

これは呪いか。それとも罰か。

発売してだいぶ日が経ってはいますが、最近 NieR: Automata というゲームをやっています。前作 NieR: RepliCant/Gestalt も DRAG-ON DRAGOONも未プレイなのでこの世界観を持ったゲームに触れるのは初めてではあるものの、正直メチャはまっています。筆者は生まれた瞬間からエロゲーを愛してきた生粋のエロゲーマーであるので、好きなものをなんでもかんでもエロゲー認定する癖がありますが、NieR: Automata も無事筆者のエロゲーカテゴリに収まる運びとなりました。

ちなみに優れた作品を遍くエロゲーと呼ぶのは筆者だけの特殊な個性ではなくて、エロゲーマーの間ではある程度一般的に行われていることである可能性があります。その一例として、株式会社ゆにクリエイト所属のエロゲー大好きVTuber餅月ひまりさんの動画を共有しておきます。

この動画で餅月ひまりさんは『進撃の巨人』もエロゲー、そして彼女自身もまたエロゲーであると主張しています。筆者が最近出会った作品で、これはエロゲーだなと心を打たれたものには映画『戦場のメリークリスマス』などがあります。皆さんはエロゲーに出会えていますか?

この記事の冒頭で、生まれた瞬間からエロゲーを愛してきた、と書いたのはこのような背景を含んでいます。小さいころから猥褻表現の多いゲームを嗜んできたというわけでは(もちろん)ないです。筆者も小学生の頃はファイナルファンタジーなどのエロくない "エロゲー" をプレイしていました。

ゲームへのこだわりが強い筆者は、素晴らしい作品にのめり込む一方で、苦手なゲームも数多存在します。こだわりとは、自分の好みに合うものを享受したいという願いと、自分の好みでないものは避けたいという思いの融合ではないかと睨んでいます。「地雷」という言葉が端的に比喩しているように、合わないものを忌避し敬遠する姿勢もまたこだわりの一つです。

そして筆者の苦手なゲームの一つが『マリオカート』です。

筆者を昔から知っている読者の中には、いやお前楽しそうにマリオカートやってたことなかったか?と疑問に思う方もいるかもしれません。

不幸なことに、筆者はマリオカートを楽しんでいる風のプレイをする能力に関して抜群のセンスがあります。これまでの人生でマリオカートをプレイしなければならない回避不可能なイベントが何回もありましたが、筆者がマリオカートを心の底から憎んでいることは誰にもバレていない自信があります。(もちろんこれは筆者の主観による感想なので、実際にはバレている可能性もありますが、そうでないことを強く祈っています)

ところで、人生においてマリオカートが不可避イベントとして起こりうるの、理不尽じゃないですか?これがグリザイアの果実なら嬉しいんですけどね。うち、グリザイアの果実あるけど、みんなでやらない?みたいな世界に生まれたかったです。

筆者の経験との類似として紹介したい事例があります。筆者が最も推している事務所であるところのホロライブに所属している、桐生ココさんが任天堂のSwitchを頑なに買わないという件です。他のホロライブメンバーからは何度もSwitchをお勧めされるのですが、彼女は絶対にSwitchは買いたくないと しきりに拒絶しています。このプロレスの様子は例えば以下の切り抜きなどを参照してください。

Switchを勧める側の無邪気さ、嘆かわしい限りです。このトマトはフルーツみたいに甘くて普通のトマトと全然違うから食べてみて!とトマト嫌いに熱く語ってしまう悲しい光景、皆さんは見たことありますか?

筆者は仲間の顔色を伺うあまり、マリオカートの誘いを断ることができず、笑顔でプレイしておきながら心で泣いてきた、という主張を後出しでこのような記事にしています。これは、セックスを断り切れずに男と一夜をともにしておきながら、あとあとになってあれは強姦だったと訴え始める女性の心理と似ています。または、セックスをしているときとマリオカートをしているときには、男たちは他人の心に寄り添う能力が著しく欠如するのかもしれません。

この取り留めのない記事は誰に向けて書かれているかというと、ほかでもないマリオカート愛好家のあなたに向けて書かれています。マリオカート愛好家のあなたは、今後もきっと誰かとマリオカートをプレイするでしょう。その時、あなたの仲間は笑顔かもしれないが、心ではマリオカートを憎んでいるかもしれない。ふとこの記事が頭をよぎり、こいつは本当に心からマリオカートを楽しんでいるのかと疑ってほしい。この記事がそういった疑心暗鬼を生み出す呪いの文章となっていることを願うばかりです。

ちなみに、マリオカートをプレイするある集団の構成員全員が特にマリオカートをやりたいとは思っていない、という状況は発生しうることをここで注意しておきます。これはアビリーンのパラドックスと呼ばれる現象として知られていて、詳細はwikipedia等を参照してください。

しかしながら、ごちゃごちゃとまくし立ててはいるものの、マリオカートが嫌いとわがままを言って異常人間のレッテルを貼られる方がマリオカートをプレイするよりもはるかに嫌なので、次に不可避マリオカートが発生した折にも、筆者は絶対にマリオカート嫌いがバレないよう全力でマリオカートを楽しむフリをする所存です。

「ちょうどマリオカートやりたかったんだよな~」

不可避マリオカートの第1レースでは必ずこのセリフを言うことにしていますが、そんな瞬間人生に無いけどなと、筆者の芯はいたって冷え切っています。

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