2024.1.14〜20

1月14日(日)

 正午前に家を出る。自由学園明日館で『清竜人 弾き語りコンサート 2024 冬』を観る。整理番号がよく、最前列中央辺りに座る。ピアノに向かう竜人くんを真横から見つめる。このうつくしいひとをもう15年追っていることになる。なんて幸せなんだろうと思った。人生でもっとも多く聴いた曲は間違いなく『All My Life』で、今日もやっぱり泣いてしまった。わたしが死んだら葬式で流してほしい。

 帰宅すると車検終わりの弟も帰ってきていた。夕食をとりながら次の連休は名古屋に行く話をすると、誰のライブ?Aさんの娘さんも先週ライブで名古屋に行ったんだって、と母。単純な思考回路だなあと感心していると、それに対してすかさず、あなたの娘はAさんの娘みたいに普通の人だと思ってるの?と返す弟。ちなみにその娘さんは誰を推しているのか訊ねると、聞いたけど忘れちゃった、と言う。予想通りで笑った。こういうたわいもない会話を、家族揃ってあと何回できるのだろうか。

1月15日(月)

 品出しのため早出。土曜に入荷があったのでなかなかの量。終わったと思ったら今日も大量の補充。それと同じく大量の客注。客足は落ち着いていたがひとりでくるくると働いていた。ほかのスタッフがさぼっているわけではなく、わたしの抱えている仕事が多すぎるのだ。せめて問い合わせはレジでお願いできないだろうか。棚下を開けるためにしゃがんだ瞬間に声をかけるのはやめてもらえないだろうか。数年後の膝が心配だ。早出残業合わせて2時間。

1月16日(火)

 今月最後の予定のない休日。11時頃まで布団の中で過ごす。全体的に掃除をし、コーヒーを淹れて読書。昼食後、浴室の窓付近をぴかぴかに磨く。部屋で歌ったり読書に戻ったりする。

 宮内悠介『ラウリ・クースクを探して』(朝日新聞出版)を読んだ。送っていただかなければきっと手に取らなかった。登場人物全員が愛おしい、いい作品だった。

 東直子×くどうれいん『水歌通信』(左右社)を読んだ。うつくしい短歌と散文の連なり。家族以外と暮らした経験がないので目眩がした。『回転ドアは、順番に』を読んだときもそうだったが、想像するしかないことがわたしの世界にはあまりに多い気がした。

1月17日(水)

 品出しのため早出。今日の補充も大量。休憩前の30分、問い合わせの嵐でほとんど何も進まず。16時以降は発注をしながら芥川賞・直木賞の結果待ち。前者が思ったより早くて焦るも後者が決まらない。かといってへたに動けない。じりじりと待つ。発表後、売り場作りなど。早出残業合わせて3時間半。通しになってしまった。

1月18日(木)

 売り場づくりのため早出。昨日用意した受賞作コーナーに既刊を集める。開店後すぐ売り切れる。午後の新刊が大量にきて品出しに追われる。問い合わせの嵐。閑散期のはずなのに。早出残業合わせて1時間強。

 Yさんと合流して下北沢フラワーズロフトで漫才2本大会。終演後はバーになるのでそのまま飲む。働いたうえに笑ったのでお腹が空き、カレーを注文する。こんなに本格的なスパイスカレーがライブハウスで食べられる喜びを噛み締めながら見事に酔っ払う。足元がおぼつかない状態で帰宅。

1月19日(金)

 昨日やり残した仕事のため早出。開店と同時に会議に参加。大先輩に囲まれて萎縮していたが、みなさん親戚かのようなあたたかな目で見守ってくれたので嬉しかった。好きな作品についてプレゼンするのは楽しい。つい熱がこもってしまう。新刊も補充も多く、雑務も山のようにあったのでなかなか終わらず途方に暮れた。早出残業合わせて2時間半。

 『文學界』2月号、乗代雄介『旅する練習』(講談社文庫)を買う。

1月20日(土)

 連勤の疲れを癒すため正午近くまで布団の中で過ごす。怠惰。

 15時頃さちこさんと下北沢で待ち合わせ。明天好好で遅い昼食。鶏肉飯と青島ビール。じっくりと近況報告。外に出た瞬間寒さに耐えきれず、はやしに移動してコーヒーとブラウニー。ひたすら美容の話をする。わたしのインスタから美容の情報を仕入れていて、今日も熱心に見返してくれたとのこと。かわいい。さらに移動してレモンサワーとおつまみ。ここではお笑いの話をした。毎回これだけ多様な話題で盛り上がれることに、過ごしてきた年月を感じる。今年は一緒にお笑いを観に行きたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?