2024.1.21〜27

1月21日(日)

 寒さと雨の影響で一日中落ち着いていた。とくに午前中はレジの時間に抜け出してフェアの入替ができるほど暇だった。しかし雑務が終わらない。フェアの準備もすこし進める。2時間強残業。

 三好愛『ざらざらをさわる』(双葉文庫)を読んだ。繊細で、すこし浮世離れしている三好さんが好きだ。彼女の描く絵も大好きだ。

1月22日(月)

 身支度を済ませ、自室の掃除をし、正午にaちゃんとその娘のyちゃんと待ち合わせ。yちゃんに食べたいものを訊ねるとカレーとのこと。駅ビルのレストラン階に向かうも、お子さま向けのカレーが見当たらなかったのでオムライスのお店に入る。隣のお店がスイーツパラダイスで、あまりに懐かしくて肌が痒くなった。お子さまランチを食べ終えたyちゃんはaちゃんのiPhoneに入っているアプリを使いこなしていた。着せ替えゲームででわたしを作ってくれたり、町を作るゲームのやりかたを教えてくれた。移動してカラオケへ。子が遊べるスペースのある部屋に通してくれたのでyちゃんも踊ったり飛び跳ねたりと楽しそうだった。aちゃんの小さい頃によく似ている。

 aちゃんとは小学校からの仲だ。バレエを習っていた彼女は、学校でもくるくると回っていた。わたしはバトンを習っていた。踊るのが好きだったわたしたちはダンス係を発足し、クラスのみんなの前で披露していた。高校生のときは毎日連絡を取り合い、頻繁に会っていた。カラオケに行ってフリータイムでひたすら歌い、プリクラを撮り、お茶をした。ふたりともELLEGARDENが好きだった。お笑いが好きで、オンバトの感想を熱心に語ったり、ルミネにライブを観に行ったりした。あの頃のわたしたちはほんとうによく似ていた。大人になって徐々に疎遠になったが、SNSでふたたび繋がった。aちゃんは高校生の頃から付き合っていたひとと結婚した。わたしは高校生の頃から恋愛が下手だったので、見かねたaちゃんがいまの夫さんの友人を紹介してくれたことがあった。一切興味が持てずすぐに連絡を絶ってしまった。申し訳なくてそれ以来紹介は断っている。

 yちゃんが生まれてまもなくの頃に会ったのが最後で、だから春から小学生と聞いてとても驚いた。友人の娘に小学生時代のあだ名で呼ばれる日が来るなんて思わなかった。

1月23日(火)

 文庫新刊出しのため早出。昨日の補充が大量。午後は芥川賞と直木賞の重版分が入荷。新刊も大量、休みの人の新刊も大量。気付いたら定時だった。そこから某大賞ノミネート作品の発注。明日から2連休なのでその準備。フェア準備もすこしだけ進める。早出残業合わせて3時間強。

 1月に3日間も有休を申請したのは紛れもなく自分だが、そのために毎日長時間働くのは本末転倒だよなと思う。先月のぶんまで休みたかっただけなのに。

 昨日のうちに荷作りをほぼ終えていた自分を褒めたい。

1月24日(水)

 6:30起床。早出するときと同じバスに乗り最寄りへ。渋滞がなく早く着きすぎたので待合室に入る。贅沢して予約した特急電車、数えるほどしか乗ったことがないが、速さがないぶん新幹線より快適だった。新宿に着き、ベーカリー&レストラン沢村できのこのタルティーヌとパン・オ・ショコラ、ヴァーブコーヒーでオーツラテを買い、10:00発名古屋行の高速バスに乗り込む。発車と同時にパンを食べ始めるも、なぜよりによってパン・オ・ショコラを選んだのだろうと袋から出す前から後悔する。案の定生地が落ちる、舞う。地道に拾い集める。

 乗代雄介『旅する練習』(講談社文庫)を読んだ。亜美のまっすぐさ、主人公の静かなやさしさ、そして後悔に胸が詰まり、バスの中にもかかわらず何度も泣いた。この作家が大好きだと改めて思った。

 ふたつめのSAでの休憩のあと眠り、起きたら到着まで1時間を切っていて、観たい動画もあったのに…と軽く呆然とする。ひとつだけ観終えて名古屋駅着。に田まごさんと合流して味仙へ。ビールと台湾ラーメンアメリカンの生卵入り。久しぶりに食べられてうれしい。近くのカフェに移動したあと、『no public sounds』のジャケットで君島さんが乗っているつばめタクシーに乗りたいという話になり、タクシー乗り場へ向かうも見当たらず。他のタクシーに乗り込む。思ったより遠かったがちょうどいい時間に会場に着いた。

 KDハポンでharuyoiの1stアルバムリリースツアー。ゲスト君島大空。今日のセットリストはすべて春の曲だった。彼の描く、憂鬱でうつくしい春がほんとうに好きだ。haruyoiのバンドメンバーを知らず、皆さんが出てきたときに驚く。フィッシュマンズのBABY BLUEのカバーがとてもよかった。アンコールで君島さんを呼び、世界はここで回るよで終演。にぎやかでやさしい夜だった。

 Googleマップで宿泊先を検索したら歩けそうだったので深夜の名古屋散歩。40分かかった。とにかく顔が寒かった。はじめて泊まるホテルだったが、年末にオープンしたばかりということもあり申し分なし。入浴後いつも以上に丁寧にスキンケアをし、1時半頃就寝。

1月25日(木)

 6時起床。丁寧に身支度を済ませ、余裕を持って7時半に部屋を出るが、エレベーターがまったく来ない。ようやく来たと思ったら満員で見送る。階段は非常時のそれしかなく、チェックアウトは2階なのでふたたび待つことになる。1階のタリーズでコーヒーと朝食をテイクアウトするつもりが、昨日で閉店したとの文字が目に飛び込んでくる。ここは栄。現在時刻は7:45。帰りの高速バスは名古屋駅発8:20。5分前には乗りたい。すぐさま地下鉄に乗り込み名古屋に着くも、出たのは桜通口。行きたいのは太閤通口。駆け足で向かい、スタバでバゲットサンドとコーヒーを注文し、無事座席に着く。朝食をすませたあとは眠る、読む、観るを繰り返していた。昨日と違いすっきりと晴れていたので、SAに降りたときの空気が心地よかった。

 14時前に新宿着。タイムズスクエアのニャーヴェトナムで蒸し鶏のフォーを食べて帰宅。滞在時間より移動時間のほうが長かったが、いい気分転換になった。好きなことだけしているときは生きるのは楽しいなと思う。

1月26日(金)

 品出しのため早出。補充に加えてふたつのフェアのため発注したものも届き、それとは別に版元提案の文庫フェアの商品も届き、とんでもない量になっていた。レジと客注以外はひたすら品出し。文庫のフェアもひとつ入れ替えたころにはすでに定時を過ぎていた。早出残業合わせて3時間強。

1月27日(土)

 借りている畑に向かう父に駅まで送ってもらう。車を降り、ヘッドホンの電源を入れたが接続されない。iPhoneを家に忘れていた。普段はバスに乗るので家を出た瞬間に気がつくはずだ。クレジットカードにSuicaがついていたのを思い出し、しかし残高がないだろうと機械で確認すると、案の定200円以下だったので1000円チャージをして電車に乗った。

 今日はレジの人員が足りていたので山のように溜まった雑務を片付ける。それでも終わらなくて焦る。1時間半残業。

 帰りの電車に乗り、改札から出ようとすると3000円チャージされる。オートチャージ設定がされていたのだった。何年も使っていないからすっかり忘れていた。1000円チャージした意味がなく、今後電車に乗るときはこのカードは使わないため呆然とする。しかたないので思い出したときに買い物に使うことにする。

 帰宅して父に話したら、払う必要もないのに3000円!とウケたのでよし。

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