2024.4.7〜13

4月7日(日)

 7時半頃には目覚める。酔っ払った翌日は早く目が覚める。布団の中で溜め込んだ電子書籍に手をつけ、10時過ぎ、コーヒーを淹れ、Yさんにいただいたドーナツとスコーンで朝食。

 津村記久子『まぬけなこよみ』(朝日文庫)を読んだ。エッセイはまだほとんど読んだことがなく、だから津村さんの好きなものをたくさん知ることができて嬉しかった。

 誕生日は毎年父が育てた花がいつのまにか自室に飾られているのだが、今年は鉢植えと生花だった。花は素朴だが豪華だ。

 のんびり身支度をして、13時過ぎに家を出る。はじめて降りる入谷へ。さちこさんと合流し、レボン快哉湯へ向かう。銭湯をリノベーションした落ち着く場所だった。チョコレートアイスとコロンビア。仕事の話を聞いてもらう。

 30分ほど歩いて山谷酒場へ。何年も前から行ってみたくて、さちこさんに提案したところ予約をしてくれたのだった。どの料理もおいしく、特にライム炒飯とハミングバードアイスには言葉を失うほど。キープされているボトルの数から多くの方に愛されているのがよくわかる。スパイス好きにはたまらないお店だった。

 間違いなく人生でもっとも多くのひとから連絡をもらった1日だった。年々友人知人が増えてゆく。こんな日が来るとは思わなかった。

4月8日(月)

 昼近くまで布団の中で過ごす。家中に掃除機をかけ、メイクブラシとパフを洗う。

 長いあいだ積んでいたマンガ(電子書籍)を読み始める。主人公があまりに自分と重なり、希死念慮と闘いながら読む。やがて彼女はわたしのいちばんほしかったものを手に入れる。これはフィクションだから。なぜこんなに苦しい思いをしてまで読んでいるのか。

 夜はファンタジスタチャンネルの配信あり。18時からインスタライブ、19時からTikTokライブ。先日発売したグッズの告知。ふたりがTシャツを着ているのを見て案の定買えばよかったと後悔したが、結局は自分の購入品に満足する。

 体調が怪しいので早めに就寝。いい3連休だった。


4月9日(火)

 強い雨に打たれながら出勤。文庫新刊出しのため早出。客注をひとりでこなす。案の定お客さんは少なかった。それでも売り場スタッフは呼び止められるので、在庫確認を伴うお問い合わせは手持ち無沙汰なレジスタッフに回す。その程度で大量の仕事が片付くわけもなく、早出残業合わせて3時間半。

4月10日(水)

 文庫新刊出しのため早出。午前中から本屋大賞の準備。休憩終わりにYouTubeで生中継を見て、大賞発表を見届け売り場作り。その後大量の新刊を出す。3時間残業。

 津村記久子『つまらない住宅地のすべての家』(双葉文庫)、『群像』5月号を買う。

 秋峰善『夏葉社日記』(秋月圓)を読んだ。わたしがいままで本を通じて、また直接お会いして言葉を交わしたときに感じた島田さんそのものが、ここには描かれていた。またお会いしたくなった。島田さんも、島田さんを愛する秋さんもなんて誠実なのだろう。

4月11日(木)

 文庫新刊出しのため早出。事前情報のない文庫のフェアが入ってきて愕然とする。おそらく見逃していたのだと思うが。しかも250冊。心の中で泣きながら出す。たまたま使える棚があってほんとうによかった。

 午後からは会議。あまり自信のなかった案がとても好評で、どんどん話が進む。ようやく役に立った気がする。

 今日も新刊が多かった。2時間残業。

 依存体質は重々承知なので、その矛先をどこに向けるか、特定の人に迷惑をかけないためにどうすればいいかが人生の課題だ。

4月12日(金)

 文庫新刊出しのため早出。朝から慌ただしい。新刊は少なかった。委員会の会議で使う資料をはじめてパワポを使い作成する。他事務所の上司に確認してもらったところ問題はなかったようで胸を撫でおろす。2時間強残業。

 帰宅して気絶。

4月13日(土)

 9時起床。コーヒーを淹れてチョコを食べる。身支度を済ませ横浜方面へ。髪を切ってもらう。近くの川沿いはまだすこし桜が残っていて、お花見をする人々で賑わっていた。みんな幸せそうに見えた。

 飴屋法水『たんぱく質』(palmbooks)を読んだ。騒々しいバスも、電車も、この本を読んでいるあいだはずっと静かに感じた。飴屋さんにしか書けない作品だと思った。造本がまたいい。縦に開くというのは絵本のようだ。幼少期を思い出しながらページをめくった。

 横浜に移動。大好きなひとり出版社のKさんと合流。ビビビに立ち寄り、山川直人さんの本を手にレジに向かうと、ちょうど島田潤一郎『長い読書』(みすず書房)が入荷していた。Kさんに伝えると早速購入していた。Kさんの新刊も1冊売れたとのこと。うれしい。

 気になっていたCOFFEE COUNTYに向かうと3組並んでいた。待っているあいだにいろいろと聞いてもらう。休日でも本のことばかり考えている。

 豆の購入でドリンクが1杯無料というシステムだった。ちょうどほしかったのでコロンビアを購入、同じ豆をホットで、シューアイスとともにいただく。kasikiのアイスを使っていた。フレーバーは3種で、レモンサフランを選んだ。期待して行ったが、それを上回るおいしさだった。Kさんがプリンをひと口分けてくださったが、こちらもおいしかった。

 今度はカレーを食べに行きましょうと話して別れる。よい休日だった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?