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足場ブラケットの特徴や用途を解説!4種類の足場ブラケットも紹介 2024/4/18

外壁の形状が複雑な場合、建物の足元から組まれる足場に足場ブラケットを追加する必要があります。足場ブラケットにはいくつかの種類があり、それぞれを使い分けることで、作業性や安全性が向上します。

本記事を読むことで、適切な足場ブラケットを検討できるようになります。現場での安全性を向上させるとともに、足場の組み替えなどに掛かる費用を抑えましょう。


1.足場ブラケットとは

足場ブラケットとは、足場の支柱から張り出した作業床を設置するために使用される部材です。ブラケットは、垂直荷重を負担するために三角形をしており、「持送り」と呼ばれることもあります。

ブラケットを隣り合う支柱に平行に設置し、アンチと呼ばれる床材でつなぐことで、作業床として使うことができます。

2.足場ブラケットの特徴と用途

足場ブラケットは、アルミニウムなどの材質が一般的で、安全性と耐久性に優れているのが特徴です。最近は軽量なものが多いため、以前と比べ持ち運びや組み立てが容易になりました。

ブラケットを使用するメリットとしては、外壁仕上げ前の作業に使用する足場を建物の足元から組み上げる必要がなく、外壁の仕上げを考慮した位置に設置すればよいため、簡易的で作業効率が良い点が挙げられます。また、用途としては以下の場合に使用されます。

2-1.外壁の仕上げが複雑な形状

外壁の仕上げが複雑な形状の場合、建物の足元から足場を組み上げると、外壁の仕上げに足場が干渉してしまったり、足場を組み上げる手間が掛かったりする場合があります。

具体的には、外壁の仕上げ面に対して、建物の出入り口などにある庇(ひさし)が飛び出している場合などが考えられます。仕上げ物である庇は足場の支柱の荷重を負担できないため、ブラケットで持ち出すことが効果的です。

このように、建物の形状に合わせて足場ブラケットを追加することで、効率的に作業を進めることができ、余計な作業に掛かるコストを抑えることができます。

2-2.仕上げのための下地作業

外壁の仕上げに必要な下地取付作業は、作業員が手を届かせたい対象と、外壁の仕上げを考慮して設置した足場との間に、少し距離がある場合が多いです。

建物内部に「立馬」と呼ばれる可搬式作業台や高所作業車を設置できない場合には、足場からブラケットを張り出して作業床を設置する必要があります。

また、下地の作業が終わったあとも、ブラケット足場なら簡単に解体することができるため、スムーズに仕上げ作業に移ることができます。

2-3.建物と足場との乗り入れ

外壁が仕上がるまでの間、建物と足場との渡り通路を設置することで、作業員の移動の手間が減り、作業の効率がアップします。

建物の躯体と足場との間には外壁の仕上げ材が設置されるため、一般的に500mm程の距離が取られています。そのため、足場からブラケットを建物側に張り出すことで、作業員の作業通路として使用することができます。


2-4.材料取り込み用のステージ

建物の建設中は、さまざまな材料を建物内部に取り込む必要があります。高さのある建物に対しては、足場の外側に張り出しブラケットを使用してステージを組み、クレーンを使用して材料を取り込むことが、効率の良い材料の取り込み方法の1つです。

この場合、墜落の危険がある開口部となるため、決められた積載荷重を守ることや墜落防止措置を設置することが重要です。

2-5.狭小地での一側足場

隣の敷地との距離が近接しており、一般的な二側足場を組み立てられない場合は、一側のブラケット足場を組むことがあります。

ブラケットによる一側足場は簡易的で作業性が良い反面、二側足場よりも安全性が劣るため、足場の控えや壁つなぎを多くしたり、墜落防止用の親綱を設置したりするなどの対策が必要です。


3.足場ブラケットの種類

足場ブラケットには、さまざまな種類があります。用途によって使い分けることで、作業効率がアップし、コストも抑えられます。それぞれの特徴を紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

3-1.固定ブラケット

固定ブラケットとは、ブラケットの水平材の長さが一定であり、調整できないものを指します。水平材の長さは複数あり、外壁の仕上げとの距離に合わせて使い分けます。固定ブラケットには、支柱をクランプでつかむタイプと、くさび足場や次世代足場専用のくさび打ち込みタイプの2種類があります。

クランプ式は、支柱のどこでもつかむことができるため、高さを自在に調整することができます。一方で、くさび打ち込みタイプは、足場の支柱に設けられているくさび受けにくさびを打ち込むため、ブラケットを設置する高さが限定されます。どちらも軽量な足場材で、重量をしっかりと支えられ、安定性があります。

中央ビルト工業には、くさびブラケット(固定ブラケット)として、300mm、400mm、600mmの3種類の長さの製品があります。

3-2.伸縮ブラケット

伸縮ブラケットは、水平材の長さを100〜200mm程度、自在に調整できるブラケットを指します。ブラケット先端の差し込み菅が自在に伸縮し、抜け防止もされているので、安全に使用することができます。

複雑な形状の外壁に対して幅広く使用できるため、一般的に固定ブラケットよりもリース代が高いです。

中央ビルト工業の製品にも持送りわく(伸縮ブラケット)があり、調整範囲は300~500mm、500~750mm、750~1000mmの3種類です。


3-3.張り出しブラケット

張り出しブラケットは、足場の中段から作業床を拡張する際や、材料の取り込みステージの作業床受けとして使用されます。水平材の先端に支柱材の受けがあり、そこに支柱を差し込むことで作業床を拡張することができます。

ステージとして使用する際は、作業床の積載荷重表示や開口部の墜落防止措置を必ず行う必要があり、張り出しブラケットの先端に支柱を差し込んで墜落防止の手摺として使用します。

中央ビルト工業には、ジョイントブラケットとして、300mm、400mm、600mmの3種類の長さの製品があります。

3-4.ネットブラケット

ネットブラケットとは、建物躯体と足場との間に落下防止用のネットを設置するために設けるブラケットを指します。ネットブラケットと合わせてネットを設けることで、躯体と足場の間からものが落ちた場合でも、層間ネットに引っ掛かります。

そのため、直下にいる作業員を落下物から守る重要な役割を担っています。ネットブラケットは、外壁の仕上げ作業に支障がある場合は、一時的に折りたたむことができます。作業終了後元に戻すだけでよいため、安全設備を簡単に再設置することができるメリットがあります。

4.まとめ

今回は、足場ブラケットの用途や種類、それぞれの特徴を解説してきました。適切なブラケットを選ぶことで、現場の作業員の作業性や安全性の向上につながるとともに、コストも削減することができます。

本記事を参考に、適切な足場ブラケットを選定することで、足場に掛かる費用を抑え、効率よく、安全な現場を実現しましょう。


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