私たちのブルース

シン・ミナちゃんが出るって聞いてて楽しみにしてた。韓流ドラマでオ,ムニバスドラマは初めて。でも最初のドラマで手こずっちゃった。椿の花咲く頃でボケたお母さん役やっていたイ・ジョンウンさんが、地元の済州島でガツガツ働く魚屋の女社長ウニを演じている。家族のために結婚もせず自分の事を後回しにして稼いでる彼女に、初恋の彼氏ハンス(チャ・スンウォン氏)がお金を借りたくて地元に帰ってくる切ない話からはじまる。ウニは再会した彼に、実は妻と別居してるって嘘を言われて少し本気になりかける。

ハンスはゴルフ留学をしている娘と妻のためにお金が必要。娘はもう自分に才能が無いことに気づいて帰国を希望してるのに、ハンスは今まで頑張ってきたんだからもう少し頑張れなんて、自分もへとへとなのに言っちゃう。だけど最早誰も彼にお金を貸してくれる人はいない。これだけ書いてても悲惨な話じゃん?って思う。結局、ウニともお金の貸し借りは無く終わるんだけど、現実も厄介な時あるのに、こういう混み合った事情のドラマは疲れちゃうから観たくないじゃない?それで滞っていた。 

でも還魂の新作話数が待ちきれず仕方なく再開したら、これが演技派の俳優人達がバチバチでやり合ってて、クオリティの高さに参った。シン・ミナちゃんも精神を病んでしまい、離婚した夫と子供の養育を争うというとってもディープな役。貧乏や様々な問題を抱えているけどみんな一生懸命生きてる。済州島の人達の話だからお節介さん達が沢山いて、しょっちゅう人の生活に踏み込んで揉めてるけど、それぞれの気持ちが伝わってきて、見終わった時には素晴らしいドラマと思いました。

中でも一番感心したのが、かつてのハンサム役者イ・ビョンホン氏。小型トラックにいろんなものを積んで済州島の村に行商する役なんだけど、年取ってハンサムが少し寂しい感じになってるけど、イ・ビョンホンがやるとは思えない役にチャレンジしてる。最初は観てるこっちが切なくなっちゃったけど、後半彼とオモニのお話になったら素晴らしすぎて、どんどん話数が進んだ。ただのハンサムじゃなかったのねぇって思いました。出演者全員の役者魂とこの渋いドラマを制作した皆さまにリスペクトです。

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