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オンライン学習を主催する際に必要なこと「3点」

CHUEEN(中国地方小学校英語教育ネットワーク)はオンラインで小学校外国語教育について学ぶことを目的とした自主学習チームです。コロナ禍の中で急激に整備されてきたオンライン学習環境に合わせて発足していますので、オンライン環境とCHUEENは密接な関係であることは間違いありません。いいかえれば、より充実したオンライン環境がCHUEENに整備されたら、CHUEENが更に求められたり、必要されらりする機会は増えてくるかもしれない、ということになります。

 そこで今日は、オンライン学習を主催する際に必要なことを「3点」にまとめてみることにしました。このNOTEをお読みいただくことで、ご自身のオンライン学習を充実させていくことにもつながるかもしれません。どうぞ、最後までお付き合いください

『オンラインでずばり伝える力』著 佐藤綾子  

『オンラインでズバリ伝える力』佐藤綾子 | 幻冬舎 (gentosha.co.jp)

https://www.gentosha.co.jp/book/detail/9784344036734/

 参考にしたのはこの本です。著者の佐藤綾子さんは、オンライン・オフラインに関わらず、どのように相手にこちらが意図したメッセージを的確に伝えていけばよいのか、そのパフォーマンス方法について「パフォーマンス学講座」にて啓発していらっしゃる、との記述がありました。

佐藤 綾子
博士(パフォーマンス心理学)、日本大学芸術学部教授、(社)パフォーマンス教育協会(国際パフォーマンス学会)理事長、(株)国際パフォーマンス研究所代表、「佐藤綾子のパフォーマンス学講座」主宰。信州大学教育学部、上智大学大学院、ニューヨーク大学大学院パフォーマンス研究学科修士課程卒業(共にMA取得)。上智大学大学院博士後期課程満期修了。立正大学大学院心理専攻(Ph.D.)。1980年、日本初の「日常生活における自己表現」のサイエンス「パフォーマンス学」を開始。

オンラインでズバリ伝える力 | 佐藤 綾子 |本 | 通販 | Amazon

この本から、CHUEENを今後、よりよいオンラインチームに育んでいくための視点を3つに絞って、以下、要点をお伝えしていきたいと思います。

①「表情は言葉よりも強烈」

開始早々、かなり衝撃的な言葉が書かれていまいた。「表情は言葉よりも強烈」…。CHUEENでは、とかくプレゼンや言葉で説明したり議論をたくさん交わす機会が多いので尚更響きました。この言葉から私は、オンライン学習会といえども言語情報ばかりを主とし過ぎずに、その見せ方や伝え方にも視点を置くようにしなくてはならないのか、、、という戒めの意味で受け取りました。

また、皆様は「メラビアンの法則」をご存じでしょうか。人の印象は顔の表情で58%が決まる、つまり第一印象は見た目が大きく影響する、という実験結果です。佐藤先生は、同じような実験を日本人のみを対象に行い、ほぼ同じ結果(表情が60%)という結果を得た、とのことでした。(ちなみに他は、言葉が8%、声が32%だったようです)そして、なによりもオンラインでもオフラインでも、相手を見て1秒で思い浮かんだ印象が今後の印象のほとんどが決まる、という鮮烈な言葉も述べられてました。

 オンライン環境で何か自分で話したり説明したりするときに、相手に「この人は説得力があるな」と思ってもらえるためには、その印象を1秒で伝えなくてはなりません。そのための事前の努力や工夫を怠ることで、せっかく用意してきたパワーポイントなどの言語情報がうまく相手に伝わらないかもしれません。これは、大変残念なことです。すこし脅し的な印象で伝わったかもしれませんが、これぐらい、第一印象についてはコミュニケーションにおいては大事な要素を占める、ということです。

とかく、何を伝えるかというコンテンツに視点が行きがちなオンライン学習会ですが、コンテンツを魅力的に見せるだけの環境設定(明るさや聞き取りやすさも含めて)についても、可能な範囲で整備していくことも大切だと感じました。また、オンライン環境が今後より充実していっても、対人関係の根幹である「印象」という部分は大切にしていく必要がある。当たり前のことかもしれませんが、そのことの大切さを学びました。

② 積極的傾聴法(アクティブリスニング)

よりよい対話の実現の際に必要とされているのが、この積極的傾聴法(アクティブリスニング)と呼ばれる方法だそうです。カウンセリングの際にもこの方法が用いられるとのことで、オンライン学習の際にも意識していくとよい、との述べられています。また、この方法を具体的な形に落とし込んだものが、「SOLER原則」と呼ばれる5つの視点です。

Squarely:相手にまっすぐ向かい合う
Open posture:開いた姿勢で
Learn:背筋を傾ける
Eye Contact:目を見つめる
Relaxed:緊張しすぎないゆとり

この5つを見た時に、私はこれまでのZOOM学習会の中でも、特に印象に残っている会に共通しているのではないかと感じました。特にOpen Postureについては、ブレイクアウトルームで感じることが多かったです。聞く姿勢から聴く姿勢へ。傾聴の視点はオンラインでも必要であると感じました。

③ エトス(信憑性)を担保するには…。

 オンラインのデメリットとして、事前に名刺交換ができない、視覚的な情報交換が端末のディスプレイの大きさ内だけに限定される、というところがあります。これは、ある意味でもエトス(信憑性)を落としかねない危うい状況だともいえます。情報過少のためのデメリットが生まれかねないのです。

本著には、そのような危機を避けるためにも「自分の肩書や所属は名前のところにきちんと表示しておくように」とありました。よくZOOM会議でも名前の変更を求められるのは、そのような意味があるのですね。

 また、本著には、このようなエトス(信憑性)には5つの性質や力が作用していることも述べられていました。(余談かもしれませんが、このエトスの視点はアリストテレスが考案したものを佐藤先生が参考にしたとありました。時代が大きく移り変わろうとも、その視点の不変さに驚かされます…。)

①力動性(dynamism)
②社会性(sociability)
③権威ある態度(authoritative manner)
④信頼性(reliability)
⑤個人的な魅力(personal attractveness)

中心にあるものが「パフォーマンス学」

 これらの5つの性質と力が果たしてどのようなバランスで発揮されたら良いのか、その全体バランスは考えないといけないと思います。私は、この中でも ①力動性(dynamism)については、CHUEENのストロングポイントにになるのではないかと感じています。

 CHUEENで発表したり語って頂ける方は、大変「パワー」に溢れています。そのダイナミズムのようなうねりのある授業実践には、私自身、いつも刺激を得ています。①力動性も含めて、5つの性質と力が遺憾なく発揮されることで、エトス(信憑性)のあるチームをつくっていきたい、私は今このように感じました。

終わりに。

以上、オンライン学習で必要な3つの視点について述べてきました。小学校外国語教育とは少し離れたテーマだったかもしれません。しかし、これは授業力向上にも繋がるテーマだとも受け取ることができないでしょうか。言語教育の根底は、コミュニケーション、対話であり、その印象をどのように伝えていくのか、とも捉えることができます。CHUEENがより魅力的なチームになり、参加していただける方の充実感につながるように、よりよいオンライン学習会の実現に向けて努力を重ねていきたいと思います。これからも、CHUEENを宜しくお願いします!


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