サウールの成長痛

今季、サウールは怪我でシーズンを幕明けた。
5試合の離脱となったわけだが、私の記憶する限りこれだけ長期の負傷離脱は記憶になかったがtransfermartを確認したところ14/15に約1か月、計5試合離脱している。つまり、あのレヴァークーゼン戦で腎臓にダメージを受けた時以来の長期離脱だったようだ。

彼が不在の間にチームは大きく変化した。スアレスの加入、ジョアン・フェリックスの覚醒、トーマスの移籍…戦術面でもヴィヴァスの副官就任によりこれまでとは違った選手起用や攻撃的な戦術を行うようになった。
結果としてチームは勝ち点を積み重ねていった。しかし途中参加のサウールはコンディション不良の面もあるにせよ、復帰後の低調が目に付いてしまう。

まずは私の所感から書こう。今のサウールはチームの成長についていけていない。ピッチにいても影を潜めていて、良くも悪くも彼が見えないのだ。
では彼の良さをチョロが引き出せていないか?NOだ。サウールをもっとも近くで見続けてきた男が今更良さを忘れるとも思えない。(良さを殺すことはあるかもしれないが…)

実はこの状況に少し既視感を覚えている。
数年前のコケが今のサウールに少し重なって見えてしまうのだ。当時私は、コケを擁護する意味でも彼をヨーグルトに例え、チームの基準点となる選手であって彼が悪いのではないと書いた。
だが今回のサウールはヨーグルトというよりも、発酵前の乳のように感じる。

こんなことを書いたら日本のサウールファンに土佐犬でも嗾けられかねないので補足するが、素材自体はとても良いことに変わりはない。今のサウールは成長痛の段階で、これを乗り越えれば2段は上にいけるのではないかと思っている。
戦術面でのフィット新加入選手とのフィーリング本人のコンディション復調が重なれば、どんな姿にでも”加工できる”
それこそ最高級のチーズに加工すれば、誰もがDeliciosoと声を上げるだろう(CVは山ちゃんに頼むとしよう)。それほど乳という表現には様々な可能性が秘められているのだ。

個人的には彼がトップデビューしてからのフットボールよりも、今の方がハマると思うし彼の武器である攻撃面での貢献も活きるだろう。

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