240916◇『コスチュームジュエリー 美の変革者たち』へ
宇都宮美術館の企画展。『コスチュームジュエリー ―美の変革者たち― シャネル、ディオール、スキャパレッリ』を観てきた。
メモしながら鑑賞していた。作品リストをもらえたので作品番号と一緒に書いていたが、リストには写真がないから、もう思い起こせないものもあるな。残念。一部展示は写真撮影可だったので撮らせてもらった。
◎コスチュームジュエリー
貴金属を用いないので、市場価値がなく、流行が終われば廃れてしまう。大きく自体が変わっても生き残ったジュエリーたち。ゆるぎない様式美があるから
・貴金属の価値そのものではなく、女性の社会進出とともに、個性を表現するためのもの
・オートクチュールのためのジュエリー、クチュールジュエリー。シャネル、バレンシアガなど有名ブランドたちがそれぞれ新しいコレクションに挑戦する
◎ポールポワレ
自由を願う女性たちのためにコルセットを廃止し、ゆったりしたラインのドレスをつくった。それに合わせたジュエリーを作り始める。コスチュームジュエリーの先駆者。
・夜会用マスク
ガラスビーズとクリスタルガラス。夜でも映えるマスクだ。
◎シャネル
富を誇示するものという概念を覆す、コスチュームジュエリー
・花モチーフのネックレス。現代からすると派手では?ドレスを普段から着用しているならこれくらいでちょうどいいのかも?葉の透け感が綺麗だ。ステンドグラスみたい。
・モチーフがはっきりしている方が好きだな。花とか。カエルや蜂モチーフはなに?ポップさを表したい?
・89番のクリップすきだな。アジサイみたいな感じ。青みが綺麗。
・なんとなく、ビーズを用いるとアジア感が否めない。
・69番ソトワールもいいな。香水瓶付きで実用性もあるね。瓶がおしゃれ。
・108番やしの木がポップ〜!
・社会進出とか言ってるけど、こんなに派手なネックレスは邪魔にはならんのか?私の思う社会進出とは違うのかしら?
・模造パールの技術はすごいな。1960年代の作品なのに、現代でも引けを取らない出来栄えだ。
・2番の葉のネックレスはなんだかオリンピック感がすごいな。黄金よりはブロンドみたいな?黄土色感。派手ではないけど、形の存在感がある。
◎スキャパレッリ
第一次世界大戦後の重苦しい世界の中で、幻想的で明るい色彩に満ちたデザインを生み出した。
・20番の星のカスケードクリップ。スタッズみたいな。星座やサーカスモチーフ。15番のサーカスの馬がユニコーンみたいな夢可愛い感じする。
・「強い反戦のメッセージを込めた作品もある。華やかではないが、彼女の思いを強く感じる」と説明があるけど、可愛い作品は多く感じた。33番なんてハート良いじゃんね。
・31、32番のように黒人女性をモチーフにするあたりはメッセージ性あるなと感じた。
・サルバドールダリとも親交があったそう。55番のブローチは葉のように見えるが、先端にジュエリーがついているため手にも見える。ダブルイメージというらしい。
・アンティークから発想を得ているシャネルよりもカジュアルというか、モチーフが強いかも。道化師とか。
・昼用の地味なスーツを華やかにする作品たち。遊び心満載、シュールレアリズムの影響。4番のリボンネックレスかわいいな。6番の花枝に蝶もいい。赤い実が綺麗だ。
・57番すずらんモチーフの帽子。紙使ってるのか!花びらの繊細さが綺麗だ。58番のすみれモチーフ帽子もいいね。レイヨンで作った花びらに花弁を描いている?
・戦後の作品。ガラスのカット技術がすごい。本物と言われてもおかしくないくらい輝いている。46番なんてもう本物じゃん!?
・48番のラバロックストーンがいいね。緑。綺麗なカットというより、原石とって出し見たいな感じ。
◎ディオール
フェミニンで優雅なスタイルの確立。ドレスにあわせたコスチュームジュエリーの制作も行う。
・114番や116番、125〜129番
他のものより繊細というか、線が細いというか。確かに優雅感。強いモチーフというよりはそれそのものが芸術品というか。輝きを足してくれる感じ?
色が単色だから、強すぎない美しさなんだな。
・122番は宇宙人みたい。足たくさんあるね。
・150番の白鳥かわいいな。ディオールのドレスにふさわい気高く上品な印象。プラスチックで透明な白鳥をつくり、リボンとパールが付いてる、シンプルさがいい。
・実際のドレスやスーツと、ジュエリーの展示。是非着用している姿で見たかったな。
◎リーンヴォートラン
金色ブロンズ一色!デザインでの勝負か。198番の矢と矢筒。ハートも入って、キューピッド感じたあるね
・206番の小箱には謎解き要素が!?「恋の行方なんて誰にも分からない」なんて良いフレーズ
◎シス
282番のネックレスは金属が水引きみたいに組まれている。色は多くないけど、形に惹かれる
・280番のアイククラックガラスが綺麗だ。ピンク一色なんだけど、氷が砕けたような線が多数入っていて、輝きを増している。
◎コッポラエトッポ
ビーズの繊細なカラーグラデーション。220番の翼が特にそれを感じる。青から緑にかけて美しく移り変わっていく。一方で245番などの黒単色の作品も整然と並ぶビーズたちの美しさが良い。
・235番のビブネックレス。花モチーフの大小様々なビーズが、心地よい配列で並んでいる。
◎リナバレッティ
301番の羽を用いたイヤリング。確かに今まで出て来なかったな。羽根や金糸など繊細な作りをしたものが多く、現存していないものが多いみたい。
◎ミリアムハスケル
ヨーロッパとアメリカの中間。手作業で立体的に組んでいる。312番すみれや317番花びらの重なりが美しいな。
2時間ほどかけて、じっくり鑑賞。普段触れないジャンルの展示だったので興味深かったな。
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