新たな始まりの時代へ◆「風の時代」「皇の時代」「SINIC理論」
私は未来予測の話がとても好きで
というのも、自分がパニックになりやすいという自覚があるからです。
全く予想外のことが起きるとパニックでフリーズしてしまうので
「そういえばそんなこと聞いたことがある」
という知識として持っておいたら
いろんなことに対処できるんじゃないかなと思うからです。
歴史は繰り返す
経営コンサルタントやビジネス著作家としても有名な神田昌典さんは
歴史の70年周期説を提唱しておられます。
約70年前は第二次世界大戦があり
軍国主義から民主主義への価値観の転換がありました。
そのさらに70年前には明治維新があり
江戸時代が終わり封建的な社会から近代社会への転換が起こりました。このように歴史は形を変えて繰り返しているということです。
風の時代、皇の時代
さらに長い周期の話をしますと
「風の時代」という言葉を聞かれたことがある方も
いらっしゃるかもしれません。
こちらは西洋占星学の考え方に基づいています。
西洋占星学では四大元素（水、火、土、風）に物事を分類しますが
200年ごとに時代精神のテーマが移り変わっていくという説があります。
一つの元素に200年ということで
1サイクル800年周期ということになります。
現在は地（土）の時代の200年が終わって
風の時代の200年に入っていく時とされています。
これまでの地（土）の時代は1802年から2020年までで
時代のテーマは「物質的な豊かさ」でした。
産業革命が起こったり
資本主義や物質主義が台頭してきました。
金融、不動産、資源開発、都市化が進みました。
これからの200年である風の時代は
物質的なものから非物質的なものへと価値が移っていくとされています。
そのため知性や情報に価値が置かれ
テクノロジーのイノベーションが加速すると言われています。
また自分らしさの追求も進むと言われています。
先日ご紹介した皇の時代の天縄文理論ですと
さらに長い5000年周期という話がされています。
2500年のヒルの時代と
2500年のヨルの時代を繰り返しており
今はヨルの時代からヒルの時代への切り替わりの時期
というふうにされています。
ここまで周期が長いと確かめようがなく
宗教っぽいなとかマユツバっぽいなと思われるかもしれませんが
変な壺を売りつけたりしないので
「ふーん、そんな話もあるんだね」と受け取っていただけたら嬉しいです。
SINIC理論
先日勤め先でオムロンの社長さんの講演会を聞く機会がありました。
オムロンさんは創始者の立石一真氏が研究されていた
未来予測理論に沿って経営をされているということです。
この理論のことをSINIC理論というそうです。
こちらの未来予測というのは1970年代
まさに高度経済成長の最中に立石氏が研究を始められたということです。
高度経済成長というと
物質的な豊かさが幸せに成比例していた時代だと思いますし
どこまでも成長していけると
多くの人が考えていたのではないかと思います。
けれども立石氏は
今後の科学や技術、社会の発展を予測した上で
成長から成熟社会へと向かっていくと考えられたそうです。
そして原始社会から現代までを10段階に分けて考えられました。
原始社会から農耕社会へ向かっていき
手工業社会から機械工業へと発展していきます。
そして1970年代からは情報化社会が始まりました。
これは社会が高度にシステム化していって
パソコンやインターネットが開発されて
物質主義が極まった時代とされています。
そして2005年からは最適化社会が始まるだろうと予測されました。
ここで人間視点への揺り戻しが始まるとされています。
すべてがネットワークにつながって情報が最適化されたり
それまでの時代で積み上がった課題の解決をしようとする
社会の最適化が始まったり
持続可能な社会へと向かっていくとのことです。
自律社会、自然社会
そして2025年からは自律社会
2033年からは自然社会、ハイパー原始社会が始まる
という予測を立てておられました。
これから始まる自律社会と自然社会というのは
ちょっとわかりにくいので本からそのままご紹介したいと思います。
この社会は共同時代で始まった意識的な管理の社会から
管理のない自然社会への移行を示している。
この社会に生きる人々は本当の変化を経験する必要がある。
（中略）
私たちは永続的に豊かなレジャー社会を確保した中で
何をモチベーションとして
何が報酬としての役割を果たす中で生きるのだろうか。
高度に進んだ超心理学とその関連分野のおかげで
社会の各メンバーは社会からの顕在化した管理
または彼ら自身によって困難な状況に陥ることなく
自律的に行動することが可能となるであろう。
（中略）
価値は何か新しいものを想像することにのみ存在し
社会のメンバーは自然の寿命を超えて生きることが可能となるだろう。
超心理現象の解明は人間の能力を大いに増大し
より高度な社会であっても
自然社会は人類のユートピアとして追求されるであろう。
その時までにはこのような超心理現象を対処するための
超技術革新による一時的な混乱は乗り越えられるであろう。
個人間の直接のコミュニケーションの技術は
テレパシーでそれぞれがコミュニケーションを取ることができるような
最も高い発展段階となるだろう。
このような人間革命によって
人間社会は無知や欲望が支配する不幸で非人道的な時代を終えて
英知と善意が広く行き渡り平和と人間の生活が
最も重要であるとされる社会へ完全に転換されるであろう。
このようにして自律社会と呼ばれる社会が実現してきている。
次に自然社会について引用してみたいと思います
人間社会の形態は原始社会の時代へと循環的に戻っているように見える。
しかしこれらの未来社会は
原始社会と共通する特徴を持っていても
全く異なる進化を遂げた社会となっていることに
気をつけなくてはならない。
精神と物質そして時間と空間という
二元論の間の一元論的な関係において
活力が湧き出て生きる喜びが追求される。
（中略）
現在テレパシーや幽霊の出現のような精神的
または心理現象は科学とは
かけ離れたものとして考えられている。
しかし近い将来このような現象は
我々にとって非常に重要な問題となるだろう。
さらに自然社会に関していくつかキーワードが残されています。
利他的な互助信頼コミュニティ
遊動生活
動的平衡
人工生命（生命らしさのエンジニアリング）
以心伝心
アンビエント化（生態系に埋め込まれたテクノロジーによる環世界）
空即是色
マインドフルネス
メタバース
オムロンというと健康器具のイメージが強いですが
それはいくつかある経営の柱の一つだそうです。
1970年代からは工場のオートメーション、自動改札機なども
手掛けてきたそうです。
このようにSINIC理論に基づいて経営を計画されていたということで
健康器具についても最適化社会では
人間らしさの追求…病気になってから病院に行くというのではなく
健康寿命を伸ばすために予防医療へと意識が変わっていくだろう
ということを見越しての判断とのことでした。
私と同僚の2人と聞きに行ったのですが
講演会で思いがけず大好きな未来予測の話題が出てきたので
私は身を乗り出してウキウキして聞いていました。
ただ一緒に聞いていた同僚は
非常に怯えた顔をしていまして
「宗教みたいで怖い…全然頭に入ってこない」
と言ってました。
思いがけずこういう話を聞かされると出てくる
自然な反応かもなというふうに感じます。
「2033年からは自然社会、ハイパー原始時代が始まる」なんて言われたら
頭の中をマンモスがドドドと走っていくというか
「はじめ人間ギャートルズ」の世界が
頭の中に繰り広げられてしまいます。
ただ原始時代に全く戻るというわけではなく
スパイラル状に上昇している…
元に戻ったようでいて一段上に上昇しているということになります。
その上で物質から心へ、見えるものから見えないものへと
価値が移っていくということだと思います。
時代の転換、新たな始まり
皇の時代の書籍をご紹介しましたが
ちょっと紹介することを怖いなというふうに感じていました。
というのも「インチキなんじゃないか」と言われても
証明することができず反論できないと感じたからです。
ただ確実に時代は「心」中心へと向かっていると感じています。
天縄文理論やSINIC理論でも同様のことが語られていると思います。
SINIC理論は長くオムロン社内で
留め置かれていた情報だったとのことでした。
ただ今の時代なら多くの人が理解できるだろうということや
多くの人の参考になるだろうということで
オープンソースとして活用してもらいたいとのことで
講演で話されているとのことでした。
SINIC理論関しては
いくつか書籍も出ていますので興味のある方はぜひ読んでみてください。
天縄文理論はかなり盛りだくさんな内容のため
動画本編ではかなり端折ってしまいました。
今、小山内さんの新刊の『大人のための自立教育』
という本を読んでいます。
こちらも非常に興味深い内容ですので
いずれご紹介できたらと考えています。
今の時代は混迷を極めているなと感じますが
これは世界が破滅に向かっていたり
衰退していっているわけではないということを
こちらの未来予測を読んでいて感じました。
新しい時代の切り替わり
新たな始まりを示しているのだと思います。
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