『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』のネタバレ感想
はじめに
この記事には『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』のネタバレを含みます。
まだご覧になっていない方はご注意ください。
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ネタバレなしの感想
ゴールデンウィークの風物詩(?)のコナン映画を観てきました。
今回は推理よりもアクション多めだったなと感じました。
推理苦手な私でも、消去法で犯人わかっちゃうくらいだったので。
モチーフがハロウィンで、舞台が渋谷ということで、
もしかして今年は渋谷のハロウィンの賑わいを復活させたいという(どこかからの)意向でもあるのかなと思ってしまいました。
犯人が「ペスト医師」の仮面をかぶっていたり。
警察学校組のエピソードは、映画公開前ににわかで仕入れましたが、知らない人でも大丈夫なようにちゃんと説明ありました。
皆かっこいいです!でも悲しいかな一人を除いて全員殉職済み(啞然)
推したいキャラの存在を知ったときにはもう死んでるという…感情のやり場のない状態に。
女性陣の目ヂカラ強し
ここからはネタバレありです。
映画のレビューを見ていて「今回は女性の強さが際立ってた」という意見があり、なるほど感じました。
佐藤刑事、私兵集団のリーダーのエレニカ、犯人のプラーミャが、相手をキッと睨みつけるシーンが印象的でした。
だからこそ個人的には、プラーミャがただの狂人みたいな感じで描かれているのがもったいないな、と感じました。(私が読み取れなかっただけかもしれませんが)
佐藤刑事が高木刑事を守るため、エレニカが家族を殺した敵に復讐するために強い意志を宿しているように、プラーミャにもそうする理由や背景があってほしかったというか、そういうの無いならいっそ、爆発がどれだけ美しく芸術的なのかを語らせるとか…
時期が時期だけに
プラーミャは爆弾魔、エレニカは犯罪すれすれの国際グループのリーダーで、どちらもロシア系ということで、時期が時期なだけに妙にざわざわしてしまいました。もちろん制作には年単位の時間がかかるため、偶然そうなったのだと思いますが。
ニュースで以前、「見ると不快になる」というお客様の意見があったため駅の案内板のロシア語の部分に布をかぶせたという話がありました。そういう対応は本当にクソだなと思うのですが、映画の中で犯人のスマホに映る起爆スイッチの表記がロシア語だったのを見た瞬間、思わずギクッとしてしまいました。
9.11のころ、アラブ系=テロリストみたいな安直で頭の悪い図式が自分の頭の中に出来上がっていたみたいに、今はそれがロシアに関する物事にいつのまにかなっていたことに気づかされ、何ともいたたまれない気持ちに…
一人の狂人が消えれば平和なのか?
私は、エレニカは一歩間違えればプラーミャみたいになっていたのではないか…というか、エレニカのように仲間がおらず、止めてくれる人もいないまま復讐心だけが暴走した結果として生まれたのがプラーミャなのではないかと考えています。
プラーミャがただのやばい奴として描かれていますが、どんな間違った思想であってもその人の中では正義であり、正義同士がぶつかるから争いが生まれてしまうということを表現してほしかったな…と。せっかくどちらも同郷で同性のキャラクターだったのだから。
どうしても世相に結ぶつけたくなってしまうのだけれど、その考え方だと「プーチンが悪。プーチンがいなくなれば解決する」みたいな風潮と同じような気がして。
(今回の戦争を擁護したいわけではありません)
かくいう私も、悪者がいなくなれば解決するって思いたくて、悪者探しをしている…。悪者が誰なのかをその時々で入れ替えているだけ。
だけど、単純化したくなる衝動をぐっと抑えて、こういう複雑な時期にこそ、フラットに見る目線を忘れないようにしたいと思います。
とはいえ
小難しことをこねくりましたが、コナン映画はやっぱり面白い。見終わったときのカタルシスが最高です。スッキリ。
そして大切なことなのでもう一度言いますが、警察学校組のメンズがかっこ良し!
見終わってから『クロノスタシス』をひたすら無限ループしてます。
BUMP OF CHICKENさん、タイトルのつけ方がセンス良すぎ。
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