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cEDH ログラクフ&テヴェシュ

0.はじめに

Chronoです。統率者レジェンズが出てしばらくの間ログラクフ&テヴェシュ・ザットを組んでいたのですが(リストはリンク先)、猫も杓子も船殻破りでかなりきつかったので一時期はログサイ(ログラクフ&サイラス)に組み替えていました(リストはリンク先)。船殻破りの禁止とともに改めてデッキを組みなおしてかなりたったのとネオ神河以降、母聖樹が主要な勝ち筋2枚にかなり干渉するので崩すことになるかもしれないということで備忘録も兼ねてプレイガイドと一緒に公開することにしました。

想定しているパワーレベルは9~10です。

1.コンセプト

いわゆるむかつきターボデッキです。

青を含むログラクフ&サイラス・レンと比べれば打消し性能とデモコンオラクル、緑を含むログラクフ&イクラ・シディーキ/レイハンと比べればマナ加速で後れを取ります。また、汎用性のある除去が混沌のねじれくらいしかなく法の定め系の置物を割る手段に欠けています。
一方の強みは2色によって赤のカードが増え、ジェスカの意志の捲りが安定すること、カラーマーカー兼サクられてマナを出すだけの仕事しかできない他のジェネラルと違い、単独でそれなりな圧をかけられることです。

むかつきデッキは運が悪いと何度マリガンしてもマナ加速と打消しや除去だけといった噛み合わない手札が来たり、むかつきキャストが失敗して虚無になるケースが見られます。しかし、ログラクフ&テヴェシュの場合、テヴェシュが最低限置きドロソとしての仕事をしてくれるおかげでキープ基準がかなり緩和できます。

デッキの中でのテヴェシュの役割は統率者領域に置けるやや弱いむかつきであり、むかつき系の本命を打つ前にキャストしておくことで盤面の脅威に対する意識を割かせてむかつきキャスト時のライフを担保する避雷針でもあります。実際のゲームで奥義に到達することはほとんどありませんが、決まると凄まじいアドが稼がれてしまうという心理的な圧力もあり相手からするとかなり嫌なカードです。

ログラクフ系は赤黒にどの色を組み合わせるかが難しいところではありますが、他の組み合わせに比べてマナフラのストレスが薄くプレイしやすい(あと必要なデュアランが少なくて安い)のがこのデッキの利点です。

2.リスト

3.デッキ構成

デッキ構成はわりと一般的寄りですが、追加のアド源として嘘の神、ヴァルキー/星界の騙し屋、ティボルトを入れています。ヴァルキーは前方確認、ティボルトは毎ターン(実質)4枚ドローになるので、テヴェシュより重い分強いカードとして運用しています。

また、独楽の途中でのライフリカバリーや2回目のむかつきのライフリソース稼ぎと追加の勝ち筋を兼ねて、苦悶の触手を採用しました。単独で勝つというよりはストーム10~20程度で複数回撃っていく感じです。死の国からの脱出やミジックスの熟達を絡めればかなり現実的なライフ回復手段になります。

勝ち筋は主に3択。

  • ボーラスの城塞+師範の占い独楽/ネクロポーテンス+霊気貯蔵器/苦悶の触手

  • 死の国からの脱出+0マナファクト+研磨基地

  • 死の国からの脱出+法務官の掌握+相手のデッキの勝ち筋

赤黒なのでどうしてもコンパクトな勝ち筋に欠けるため、大量ドローのバックアップは必須です。相手の盤面に関わらず手軽に無限マナを出せるコンボがあればテヴェシュで自分を生贄にドローを重ねることで無限ドローが出来るのですが…。

以下、非採用カードの説明。

伝国の玉璽 再録したら買います。

ヴィリス+再活性 以前は採用していましたが、むかつきやボーラスの城塞で捲れた時に痛すぎるためにカット。納墓+再活性での8枚ドロー+邪魔な生物をビームで殺せるのは悪くはないですが素で引きたくないです。

ラザケシュ ヴィリスとほぼ同じ理由でカット。着地+ログラクフで勝てるのは魅力的ですが、なるべく丸いカードで勝ちたいので。

熱の陽炎/二つ身の炎+二重詠唱 以前は採用していましたが、ボーラスの城塞で捲って弱いことから次弾につなげるアシストを増やした方が確実に勝てると判断して抜けました。

4.立ち回り

意識するキープ基準は主に2点。

1.2ターン目に有力なマナ加速が出来るか

2.2ターン目までに仕掛けられるか

ここでいう『仕掛ける』とは、通ったら勝つ、ないし大きく勝利に近づくカードのプレイを指します。

個人的には、通ったら強いカードとしては深淵への覗き込みむかつきボーラスの城塞(財宝発掘含む)ネクロポーテンスティボルトテヴェシュ、このくらいで考えています。
理由はこんな感じ。

  • 覗き込みは偏向はたきのリスクがあるとはいえ通った後にライフが残りやすくドロー枚数も最も多い

  • むかつきは覗き込みよりは弱いがインスタントタイミングで仕掛けられるため暗黒の儀式からの不意打ちが可能でいつでも強い

  • ボーラスの城塞は土地を捲るか否かでかなりブレるため、大量ドローの後で仕掛けるのが一番安定する

  • ネクロポーテンスは最も軽いが手札に入るタイミングが限られるため、出現領域や最後の賭けといったカードと併用しなければ袋叩きにされる。また、捨てたカードが追放されるため死の国からの脱出とのコンボが難しくなるデメリットがある

  • ティボルトは重いが盤面に対する圧力はテヴェシュ以上で、覗き込みと違って黒シンボルが薄くジェスカの意志から繋ぎやすい。毎ターン実質4ドローが確約されるほか、相手のコンボパーツを潰せる可能性もある

  • テヴェシュはこのデッキで一番弱いアド取り装置。テヴェシュすら迅速に置けないハンドはキープする価値がないので即マリガン。

無論LED+ブリーチ+αとかミジックスの熟達(超過)+ジェスカの意志+α、みたいなのでもキープ出来ますが、原則1枚で勝てるカードを通すことが優先されます。

なお、城塞は意外と止まってしまうためドロー操作手段と併用して可能な限り完走できるように気を遣う必要があります。本音を言うともう少し土地を削りたいので土地を髑髏砕きの一撃やアガディームの覚醒にしてもいいのですが、むかつきで捲れた時に地味に痛いのとアンタップインが痛いというところが難しいです。髑髏砕きの一撃は追加の除去にもなるのでありと言えばありなんですが。

cEDHの攻防は基本的に3ターン目を目安に発生します。赤黒のこのデッキは当然ですが受けに回ったところで何もできません。なので、相手の引いているカード枚数が少ない=土地などのマナソースの枚数が多くなおかつ打消しを構えづらい序盤に仕掛けるのが最も有利です。
具体的な狙いどころとしては青いデッキの浮きマナが少ない序盤もしくは誰かがコンボに入ろうとして失敗した直後を狙います。テヴェシュは非常にいい様子見カードで、テヴェシュを餌に打消しや除去を釣って次のターンで本命を狙うであったり、生物が少ない盤面でなら逆にテヴェシュの定着からドローを狙います。

それらが無理だった場合は、ゴブリンの技師のようなカードで防御の光網を持ってくる、出現領域を置いて相手の即死コンボが通りそうになった瞬間にインスタントタイミングで割り込んで殺しにかかる、各種打消しを構えて強引に勝ち筋を捻じ込むことになります。テヴェシュを奥義まで守り切れたなら理想的ですが、実際のゲームはそう上手くいかないためテヴェシュはライフゲイン兼ドロー程度に割り切っておきましょう。

兎にも角にも相手の準備が整う前に仕掛けるのがベストなので、最後の最後はお祈りです。ダメだったら諦めるという気持ちでぶっぱなしましょう。

また、自分以外の誰かが勝ちそうになっている時に慌てて妨害するような動きはおすすめできません。攻めに全振りしているため妨害して自分のリソースを削ったところで勝てないので、ドローゴーしている方がマシです。相手が自分のために打消しカードを切らせてようとしてくれているくらいの図々しい気持ちで受け止めて死にましょう。

5.プレイ中のコツ

  • マリガンは強気でやること。特に0マナ加速なしで土地3枚のような手札はマリガンする。このデッキは比較的引けるデッキな上に5ターン6ターンとゲームを重ねることを想定していないため、土地は墓地の肥やしにしかならないことを念頭に置く

  • 研磨基地はチューターの牽制になるため余裕があれば置いておく。また、研磨基地は自分が着地したタイミングで自分のアンタップ能力が誘発するためサクりたいものがあればサクってしまおう

  • このデッキに限らないが、相手のデッキの動きを把握しておく。例えば法の定めのような置物は誰にとっても邪魔なので、無理やり割るカードを探すよりも誰かがしびれを切らして割ってくれることを期待する方がマシな場合も多い。逆に、自分にとって刺さらないカードはいつまでも放置されるため相手がどうしたいかを念頭にプレイする必要がある。こればかりは書ききれないので死んで覚えるか、有力なデッキを自分でも組んで動かしてコンセプトを理解しておく

6.終わりに

いかがでしたでしょうか。cEDHの中では比較的低予算で組めて強いデッキではあるのですが、ネオ神河からは母聖樹と大田原という汎用性が高くて打ち消せないカードが増えるため、デッキをどうするかは検討中です。
このデッキは御覧の通り、勝ち筋がエンチャント/アーティファクトに偏っているため母聖樹が思いっきり刺さってしまっています。このデッキが苦手とする法の定め系のカードにも強いため、改めてログラクフ&イクラ・シディーキあたりで組みなおしてみることも考えています。ジャンドカラーであれば勝ち筋を完全にクリーチャー+インスタント/ソーサリーに絞ることが出来る上、ログラクフがいる前提ですが1マナでヘイト置物を割れるカードが土地枠で積めるので。

そのリストでしたら、あるいはラザケシュやネオ神河で登場した屍技術師といったカードを採用できるようになるかも?

ではでは。

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