イニストラード:真夜中の狩りのカード雑感と禁止改定の所感
0.はじめに
フォーゴトンレルム、半端に書いたけど結局公開するの忘れてそのままでした。Chronoです。サリアはどうなったの?
人間をフィーチャーしたセットというだけあって人間の中から気になるカードがちらほらと。使うのが楽しみです。例によって統率者目線、特に手持ちのデッキ(ログラクフ&テヴェシュ/狂気を操る者チェイナー/織り手のティムナ&クローサの心胆、カマール/ダーゴ&ジェスカ/幽霊議員カルロフ/迷える探究者、梓/虎の影、百合子/親指無しのクラーク/千の顔の逆嶋/軍団のまとめ役、ウィノータ)目線です。禁止改定の所感(CRCに対しては批判的です)について気になる方は最初の方は全部スキップしてください。興味ない方は全スルーしてください。
1.白
輝かしい聖戦士、エーデリン
ウィノータ待望の自分のクリーチャー数=打点になる生物。殴ると出てくるトークンが人間なのが残念ですがそれでもお化け打点ウーマンはいくらいてもヨシ。
粗暴な聖戦士
放逐する僧侶がシンボルが軽くなって護法付きの狼男に変身して複数追放できるチャンスまで貰えるようになりました。インフレを感じますね。『人間が非人間になれる』というのはウィノータ的にはかなりの加点ポイントなので採用予定。
シガルダの輝き
白限定のプリズムの指輪+条件のやや面倒なドロー。カルロフの追加ゲイン+ドローに試す予定です。
月皇の古参兵
降霊もあるので魂の管理人亜種としては悪くなさそう。シガルダの輝きと一緒にカルロフに入れて試してみる予定です。
聖戦士の奇襲兵
白くて瞬速のついた苛性イモムシもどき。ウィノータを妨害できる置物がレアなので今のところは非採用ですが、踏み倒しメタが著しく増えるならアリかも。
運命的不在
白の汎用除去。シンプルに使い勝手がいいのでモダンくらいまでなら見かける、かも。
2.青
溺墓の信奉者、リーア
全ての呪文が打ち消されなくなって墓地のインスタント/ソーサリーがFBを持つようにもなるトンデモウィザード。ポン置きすると相手のコンボで乙る上にこいつへの除去も素通りなので案外扱いにくそう。ケスでよくない?
心悪しき隠遁者
疑似エレンドラ谷+降霊すると自分の非生物呪文が打ち消されなくなるなかなかのスペック。青+ティムナ系だと悪くなさそうに見えます。
怪しげな密航者
アンブロ+ルーターといういかにもなスペック。エドリックが好きそう。裏が黒かったら百合子でワンチャンあったかも?
十三嗜好症
新しい13関連カードはエクストラウィン。ピン除去があんまり減ってないので勝ち切れるかというと怪しいところですが、うまいことやれるデッキもあるような気も…。
考慮
占術が諜報になった選択。個人的にはこっちの方が強いんじゃと思っていますが…。
3.黒
冥府の掌握
とうとう出た黒の完全万能除去。さすがに構築フォーマットでも使われるんじゃないかな…。
4.赤
月の帳の執政
呪文を唱えると手札からカードを捨ててその固有色に等しい枚数ドロー。4マナで出すカードかは微妙ですがカーリアの追加ドラゴンとしてならありかも?
無謀な嵐探し
人間で速攻を付与するカードというのが赤単色だとなかなかにレアなのでウィノータへの投入を検討しています。憤怒の息吹と地味にコンボを形成できるのも加点ポイント。粗暴な聖戦士もそうだけどEDHだと1tに2回呪文唱えるのが容易なのでまあまあ厳しいか…?
5.緑
秋の占い師
デザインは悪くないんですが梓だと丸いだけで勝利に寄与するわけでもないので微妙寄りです。そもそも土地率4割切ってるし。
バイパーの牙、サリス
アンタップ生物全員に呪禁、タップ生物に接死を付与して自身もマナクリもどきになれる生物。クレイドルを安定サーチできるなら緑単の新ジェネラルになれる才能はありそう。生物をアンタップする手段は緑単には豊富なので、追加のアンタッパーとしてセルヴァラ系にもワンチャンありそうですね。
不自然な成長
戦闘フェイズに入るとPTが倍になる文字通りのゴリラカード。5マナでセルヴァラの出すマナを増やせるのが強いかどうか…。緑系の殴りジェネラルの場合はクアドラプルシンボルを何とか出来るならありですね。
トヴォラーの猟匠
緑に黒タイタンくれるなら黒に緑タイタンください。
辺境地の罠外し
ブロントドンが1マナ軽くなったなら変身するようになりました。変身できるのかはともかくトーパーは緑単だとウザいのでブロントドンより軽いこっちになるでしょう。
6.多色
凶兆の血の暴行
帰化と合体した砕土。土地伸ばしたいカジュアルデッキならアリでは?
ドーンハルトの主導者、カティルダ
2マナの5色マナクリ+シッセイもマナクリにできるので5cシッセイでは期待の新生物。組みなおしてもいいかもですね。
調和の儀式
白緑になったらエンチャントにも反応にするようになったグリンパス。FBコストも現実的なので結構良さそうに見えますね。使うとなるとチュレインとかでしょうか。
7.無色/土地
新2色土地
ファストランドとは真逆の、土地3枚でアンタップインする2色土地。イニ影のちら見せランドは悲しいほどに弱かったですがこっちはミッドレンジ~コントロールなら全然使えるんじゃないかと。
月銀の鍵
マナファクト/基本土地をサーチする探検の地図もどき。ソルリンをサーチしてもターンを分割すればプラマイ0、クリプトや櫃、宝石の睡蓮でマナ加速ですし、KCIやアルターのようなコンボパーツをサーチしたりテシャールやジェラードなら精神石やキャントリップファクトをサーチして山を掘るなどかなり色々悪用が可能。
以上、雑感でした。
8.禁止改定の所感
先日、CRCから世界火の解禁とゴロスの禁止が告知されました。
世界火解禁の感想
cEDH的には本当にどうでもいいんですが、CRCの禁止基準のガバガバ具合が露呈したって感じです。具体的に言うと世界火解禁の際に解禁できない例として示されていた合同勝利や生命の律動と星の揺らぎ、そして問題ない例として挙げられていた歯と爪と世界火ですね。
特に合同勝利はトライオーム2種と5色統率者で唱えられてインスタントタイミングのリアクションを握っていなければ絶対に詰むのでダメ、歯と爪(から出てきたトリミケ)は孔蹄のビヒモスのコンバットや対象を取るタイミングを経由するので妨害が差し込めるからアリというジャッジでしたが、対象とるタイミングやビヒモスの修正付きコンバットで死なないってそれインスタントタイミングで妨害してますよね。歯と爪からトリミケ出てきてインスタントタイミング以外で妨害する方法って何なんでしょう?白力線やルーンの光輪?それなら血染めの月とかガドックを先置きすれば止まるんだから合同勝利も問題なくないですか?というわけでとにかくどこが違うのかがまるで理解できませんでした。ぶっちゃけ単に合同勝利が嫌いだからってだけでは?
正直世界火が決まったゲームって事前準備してるから実質GG/更地でgdgdの二択でどちらにせよ卓全体が盛り上がるエキサイティングなゲームになるとは到底思えません(「コンボ決めた本人が楽しいならOK」じゃないのは後述のゴロスの禁止やかつてのイオナ禁止からも明らかです)。
ゴロス禁止の感想
使いやすさからカジュアル層の環境を逼迫しているのが禁止の理由なわけですが、逼迫を判断した基準の妥当性は甚だ疑問です。ウィザーズならMOやアリーナ上のデータ、cEDHなら卓順やデッキタイプの勝率、キルターンをかなり細かく集めて分析しているコミュニティがありますが、これまでの禁止の経緯からもCRCがそんな丁寧な調査をしているとはとても考えられません。ついでに言うなら「勝つためのデッキ選択」としてのゴロス統率者のランプ戦略が人気を博していて他のカジュアルデッキを逼迫していたとして、そのゴロスが「好きな統率者で自己表現すること」に重きを置いているCRCがメインターゲットにするカジュアルゲームの範疇に含めるべきなのかについても議論の余地がある(精一杯のオブラート)と考えています。
というかSCGの記事見るに単純にパワーレベルの違うデッキ同士が同卓して事故が頻発しただけでは?構築済みに毛が生えたレベルのカジュアルデッキとマナクリ耕作ゴロスからガチャりまくって召し上げやエルドラージ踏み倒すデッキが同卓すればそりゃゴロスに手も足も出ないに決まってるじゃん。ゴロス消す前にパワーレベルをより明確化すれば禁止にする必要なかったでしょ。
全体としての総括
CRCのターゲットにしているカジュアル層と禁止による環境整備を望んでいる層が乖離してるのはいい加減なんとかしてもらいたいというのが正直なところです。円滑に多くの人とゲームをしたいと考えて積極的に大会などに参加するパワーレベル5以上の層(BIGMAGICのオンライン大会では5-8が最も多かったそうです)は最も認知されたCRCのルールに従わざるをえないにも関わらずCRCが環境管理を事実上放棄している一方で、CRCが積極的に干渉しようとしているパワーレベル1-4程度のコミュニティはそもそも身内での環境に不満があれば独自禁止なり飽きてデッキを崩すなり、自分たちで対応するためCRCが干渉する意味がほとんどありません。
CFBの提唱したパワーレベルの概念もそれなりに浸透してきたようですが、その想定にも個々人でかなりの開きが存在します。CRCが具体的なデッキのパワーレベルに対応するデッキリストを提示して議論されることに期待していますが、やらないでしょうね…。
というわけで、最後の方はネガティブな感じになりましたが新セット自体はわりと好意的に見ています。統率者デッキの白緑の人間が赤白だったら神だったな…。
ではでは。
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