第13章 ピエロ(ドラブラメインストーリーまとめ)その2

 スマートフォン向けMMORPGコード:ドラゴンブラッドメインストーリーのまとめです。

鬼の戦い

 激しく斬り合う稚生と風間瑠璃。
 稚生は刀と壊れたヘリを言霊で投げ飛ばし、風間瑠璃にぶつけようとします。

稚生渾身の一撃

 風間瑠璃はこれを薙ぎ払うも、刀が刺さって鬼化が解け、普段の姿に戻りました。一方、跳ね返されたヘリは稚生に激突。稚生を下敷きにしたまま炎に包まれます。

 呆然とその様子を眺め、心の痛みを感じる風間瑠璃。

炎上するヘリ

「数千年も続いた一族、日本の守護者たるものが、このように己の使命を終えるとはな。今この時より、世界から『皇』という存在が消えた。よかろう。もとより時代遅れの代物だからな」

王将

 ついに夢が実現するーーヘリに背を向け、高笑いする王将の背後から、なおも生き延びていた稚生が斬りかかりました。

「竜血! き……貴様、竜血を使ったのか⁉︎」

王将

「皇として、お前を倒す力はない。しかし、鬼としてなら、皇の極限を超えることができる」
「私は、鬼を斬る者として生きてきた。だがこの時になってようやく分かった。なぜ鬼たちが力を望むのか」

稚生

 何と稚生は、橘政宗がひそかに遺していた竜血を接種することで鬼の力を得ていたのです。稚生は躊躇うことなく王将に刃を突き立て、息の根を止めました。

王将にとどめを刺す稚生

 再び兄弟水入らずの時間ができたことを喜ぶ風間瑠璃。一方、稚生は冷淡な態度を崩さず、同じ鬼となってもなお弟を拒絶します。

「兄さんから離れて、僕はこの世界の真実を見ることができた。つまり、弱肉強食だ!」
「僕が望みさえすれば、今すぐ聖骸の宿主にだってなれる。そうすれば、僕は天下無敵だ」

風間瑠璃

「聖骸で純血の竜に進化できる人間などいない! 寄生されれば、それはもうお前じゃない、新たな白王だ!」

源稚生

 すると風間瑠璃は、足元に落ちていた聖骸を踏み潰してしまいます。彼は聖骸にも竜王の座にも興味はありません。彼が望むのはーー破壊のみ。

聖骸を踏み潰す風間瑠璃

「たかが骨ごときに僕がこき使われるって? あれが欲しい者たちは、この世界を手にしたいのさ。僕はこの世界を壊したいんだ。二度と再建できないほどにね」

風間瑠璃

「狂ってる……」

源稚生

 風間瑠璃は笑い出し、再び稚生と激しい戦いを繰り広げます。


悪夢の世界へ

「兄さん、僕の言霊が何か知りたいんだろ? 兄さんには《王権》がある。僕のは何だと思う?」

風間瑠璃

 風間瑠璃が突然歌い出し、《プレイヤー》は幻を見ます。それは横たわるロ・メイヒ、シーザー、ソ・シハン、フィンゲルの亡骸。さらには零号やヴェラの亡骸までもがあります。混乱する《プレイヤー》。
 ふと、うずくまる零の姿を見つけ、慌てて駆け寄ります。

 零は《プレイヤー》を見つめると、不気味な笑みを浮かべました。

不気味に笑う零

「地獄で、待ってるよ」

 それは零ではなく、風間瑠璃の冷たい声でした。夢へ誘われるように意識を失う《プレイヤー》ーー


 気がつくと、《プレイヤー》と稚生は鹿取町に立っていました。かつて稚生と稚女がともに暮らしていた、今はない町です。
 ここは17歳当時の稚生の記憶を再現した悪夢の世界。

稚生とともに夢の中に閉じ込められた

「これは恐らく稚女の言霊でしょう。伝説の言霊《夢獏》。白王系で、記録が全くない言霊です」
「精神を操る言霊で、領域の中の人はこれを夢と認識できてもその悪夢から抜けられなくなるのです。殺傷能力がないとはいえ、最も危険な言霊です」

源稚生

 稚生は弟との記憶を辿るように町を歩き出します。その後ろをついていく稚生の幻影を《プレイヤー》は見ました。

えっ、稚生が二人いる……!

(その3に続きます)