第7章 東京恋愛物語(ドラブラメインストーリーまとめ)その3

 スマートフォン向けMMORPGコード:ドラゴンブラッドメインストーリーのまとめです。

イメチェン大作戦

朝から騒がしいな……

 翌日。騒がしい声で《プレイヤー》は目を覚ましました。

 《プレイヤー》は絵梨衣に声をかけますが、やはり彼女はロ・メイヒ以外の人間に反応を示しません。無視して浴室へ行ってしまいました。

無視されて若干傷つくわ……

 今日の予定を思案していたロ・メイヒは、ふと向かいの建物に美容院があることに気がつきます。絵梨衣の目立つ赤毛をどうにかするのは良い作戦かも!

「やっぱり髪型を変えよう。向かいに美容院があったはずだよ」
ロ・メイヒ

 今日の外出の予定が決まりました。周囲に気をつけて出掛けましょう。

無料で髪を切ってもらえることに

 店内に入ると、トニーというスタイリストがお客さんの髪色についてアドバイスをしていました。この髪質だと染めるのは今度にした方がいい、とお客さんを送り出した後、トニーは愛想よく絵梨衣たちを出迎えます。

「お客様は、当店初のご来店客です! 無料でご提供しますよ!」
トニーさん

 ええ⁉︎ さっきの人って常連客じゃないの⁉︎ すごく親しげに話していたし、髪の個性もよく分かっている様子だったけど……
 しかし所持金が心許なかったロ・メイヒは大喜び。全く店員を怪しむ様子はありません。

ピンク髪も可愛いね

 ピンクのカラーを入れて、ちょっとだけ印象が変わりました。ちょうどその時、酒徳麻衣からチャットが……

デートプランナー麻衣

 横浜のショッピングモールを用意させたから、そこで絵梨衣に服を買ってあげなさいとの指令です。確かに巫女服だと目立ってしまいますしね。
 ロ・メイヒは所持金が50万しかないと不安そうです(50万円なら日本では大金ですが、ここはドラブラの世界。50万コインは確かに一瞬で消えるよね……)お金はきっと麻衣たちがなんとかしてくれるでしょう。

 途中でヤクザに見つかったのでロ・メイヒと絵梨衣をタクシーで先に行かせ、《プレイヤー》はバイクで後から追いかけます。

全点90%オフ!

 目的のデパートに到着しました。お客さんが一人もいないことをロ・メイヒは不思議がりますが、恐らく麻衣とス・オンギが人払いをさせたのでしょう。
 店員によれば今日は全点9割引き、さらにこの店で買い物をすると遊園地のチケットもプレゼント!「今日何かの日かな? 覚えておかないと」とロ・メイヒは訝しながらも一応納得したようです。

 絵梨衣は可愛いデザインのピンクのワンピースを着て嬉しそうです。その姿に、ロ・メイヒはノノの面影を見ます。

実はノノも可愛いピンクが好きみたいよ

 その時、《プレイヤー》のもとにシーザーから通信が。今日は風間瑠璃の公演があるので、歌舞伎町に戻ってこいとの指示でした。


イザナミとイザナギ

 シーザーとソ・シハンは歌舞伎劇場の前で待っていました。ちょうど公演が終わったタイミングだったらしく、興奮した様子の観客が続々と出てきます。

公演の感想を述べるシーザーとソ・シハン

 今日の演目『新編物語』はイザナミとイザナギをモチーフにした創作劇だったようです。風間瑠璃はイザナミを演じ、その演技の素晴らしさは見る人に感動を与えると同時に、シーザーはぞっとするものを感じたようです。

(『古事記』にあるのはざっとこんな話ですーーイザナミを亡くし、悲しんだイザナギは彼女を連れ帰るため黄泉の国へ行きます。しかしそこで醜い姿に変わり果てたイザナミを見てしまい、イザナミは激怒、イザナギは恐怖で逃げ出します。その後イザナギが黄泉の国の穢れを落とすために禊を行った際、生まれたのが天照、月読、須佐之男の三貴神であるとされています)

 風間瑠璃は一人、奥の部屋で待っていました。

「君とどのように接すればいい。源稚生の弟? 猛鬼衆のリーダー? それとも……天才歌舞伎役者? 日本一のウェイター?」
ソ・シハン
「もし選べるなら、歌舞伎役者か。でなきゃ使用人にでもなるさ。間違った家に生まれ、間違った身分を有している僕には無理だけどな」
「シークレット・ギルドの『アブラハム血統契約』によれば、僕は、世の中から隔離されるべき危険分子なのさ」
風間瑠璃
敵でも味方でもない者として話をしたいようだ

 ソ・シハンは源氏重工の神道エリアで見たあの壁画が、『新編物語』の題材ではないかと尋ねました。
 源家の次男である稚女は、鬼だと決めつけられる前は壁画を見たり、神官の説明を聞いたりしたことがあったと言います。

「金で描かれた巨大な絵を覚えているか? 骸骨と人で2匹の魚を模している絵だ。骸骨が自らの骨を、1つ人に渡している」
「壁画の骸骨は白王を意味する。日本神話ではイザナミと呼ばれる、偉大な母神だ。そして、骨を受け取る人間は、白王の血の末裔の始祖である、イザナギを表している。白王は自らの体から骨を抜き取り、イザナギに手渡した。オロチ八家では、その白王の骨を『聖骸』と呼んでいる」
風間瑠璃
オロチ八家の秘密を明かす風間瑠璃
「イザナギは自分の中から最も優秀な者を3人選び、祭司の身分を与えた。それが内三家の起源だと言われている。内三家はそれぞれ、源氏が天照、橘氏は月読、上杉氏は須佐之男となっている」
「イザナギは混血種との接触を防ぐため、聖骸を井戸の奥底に封印した。聖骸が封印されている井戸ーー僕たちはそれを蔵骸の井戸と呼ぶ。正確な位置を知る者はいない」
「しかし、ブラックスワンが高天原に沈み、まるでカギのように神の墓地の扉を開き、恐ろしいモノを呼び覚ましたのさ」
「そして今、白王は目覚め、高天原を後にした。時間さえあれば、白王は再びこの世に君臨するだろう。そうなれば、ヤツに勝てる者はいない」
風間瑠璃

 やはり、深海任務でシーザー小隊が発見した神葬所は、イザナミの処刑地だったのです。そこに竜王の繭が落とされたことが鍵となり、白王の封印が解かれてしまった……

オロチ八家の追手が迫ってきた。逃げよう

 話の途中ですが、オロチ八家の追手が歌舞伎劇場にやって来たようです。稚生も来ているらしい。
 風間瑠璃は「2つ目の物語は、次回に話すしかないみたいだな。次に会う時はSakura君の顔も見たい。獅子のようなあの目つき、期待できる。それじゃあ」と告げ、去って行きました。
 シーザー小隊も急いで劇場を後にします。ネットニュースは今日の公演の話題でもちきりで、シーザーたちが映り込んだ写真も目立つ記事に載ってしまっていました。猛鬼衆首謀との密会がオロチ八家にばれてしまいましたね。


シーザーたちの思惑

 オロチ八家の手下や夜叉の追撃を振り切り、どうにか高天原まで帰ってくることができました。

 今日も酒徳麻衣がお客さんとして来店しています。接客がてら状況を確認しましょう。

ドラマの進行は順調なのかな……
「怪物達は、今日も楽しんでたみたい。相変わらず恋愛感情は無いけどね」
「ロ・メイヒったら、女の子へのアプローチを全然分かってない」
酒徳麻衣

 シーザー、ソ・シハンと一緒にロ・メイヒの様子を見に行ってみましょう。

夜遊びを心配するソ・シハン

 時刻は夜12時過ぎ。ソ・シハンは2人を心配しますが、シーザーは「女の子と遊ぶのはこうでなくっちゃな」とむしろ楽しそうです。

 そのうち、ロ・メイヒと絵梨衣がタクシーから降りてくるのが見えました。
 絵梨衣に声を掛けホテルへとエスコートするロ・メイヒを見たシーザーは「女性へのアプローチについて、教えることはもうなさそうだな」と満足げな表情を浮かべます。(麻衣もシーザーもデートの経験は多そうだけど、ロ・メイヒへの評価が対照的なのがちょっと面白いですね)

 シーザーたちの姿に気づいたロ・メイヒは、絵梨衣を部屋まで送った後こちらに戻ってきました。源氏重工で別れてからやっと再会できましたね。

やっと小隊メンバー全員が再会できた

 明日の予定を尋ねられたロ・メイヒは、遊園地に行くつもりだと答えました。
 それを聞いたシーザーは、女性をエスコートするならそれなりの所へ行くべきだと主張。土曜にレストランを予約したから、ドレスアップしていけと命じます。本気で女性を惚れさせようとしているかのようなデートプランに、ロ・メイヒは戸惑います。

「彼女を日本から連れ出そう」
「彼女は今までで最強の混血種であり、希少な研究対象だ。日本から連れ出すには、上杉家当主自身の同意がいる。そこで、君には彼女と……深い仲になってもらう必要がある」
シーザー

 ロ・メイヒは無理だと言い張りますが、シーザーは命令を覆しません。ロ・メイヒは仕方なく、《プレイヤー》と共にホテルに戻ります。

 部屋に入ると、絵梨衣が《プレイヤー》に手を伸ばし、ホットミルクを求めます。おお、ようやく懐いてくれたみたい。可愛いワンピースを選んであげた甲斐があったかな。

絵梨衣が心を開いてくれた!

 明日は遊園地デートという大仕事があります。酒徳麻衣のチャットを確認し、《プレイヤー》も眠りにつきました。

今日の進捗報告
花嫁は白粉色のワンピースを着て、軽やかに舞っている。
彼女の目には鹿のような嬉しさが跳ねていた。


(その4に続きます)