第9章 天も地もない場所(ドラブラメインストーリーまとめ)その3
スマートフォン向けMMORPG『コード:ドラゴンブラッド』メインストーリーのまとめです。
風間瑠璃の高笑い
逃げる王将を狙おうとするロ・メイヒですが、うまく当たりません。風間瑠璃は飛行船の後方にある舵を狙うよう指示し、自分はハンググライダーで王将に接近します。
風間瑠璃の手には刀が握られています。何度も接近しては斬りかかり、ついに王将を梯子から払い落としました。この高さから落ちたのでは、まず助からないでしょう。
王将が堕ちていくさまを見下ろしながら、風間瑠璃は悪魔のように笑います。その姿を、稚生は複雑な表情で見つめていました。
稚生は桜に、どうしてここにいるのかと問います。桜は夜叉、カラスと相談し、稚生が展望台にいると踏んで彼を守るために駆けつけたのでした。
橘政宗はまだ息がありましたが、古竜の血を摂取した影響で様子がおかしいようです。
その時、彼らのもとに堕武者の群れが迫ってきました。王将が橘政宗の息の根を止めるために差し向けた刺客に違いありません。
動けない橘氏をかばいながら、力を合わせて堕武者と戦います。ようやくエレベーターに辿り着くも、次々に湧いてくる堕武者を足止めしなければ逃げきれません。
桜は稚生の目を見て、きっぱりと言いました。
桜の過去
数年前ーー
アフガニスタンで孤児となり、生きるために暗殺者となった桜。風魔家に忍としての適性を期待され、日本に連れてこられた彼女でしたが、日本の暮らしに馴染めなかったためか育成を放棄されていました。
そんな彼女を見出し、生きる場所を与えたのが稚生だったのです。
部下として何ができるかと問う稚生に、桜は「人を殺すことしかできない。食べ物をくれるなら、人を殺すよ」と答えます。
稚生が差し伸べた手を、桜は握り返しました。
桜、散る
稚生は言霊《王権》を発動し、その隙にエレベーターに乗り込みます。しかしエレベーターのドアが閉まる直前、桜は自らを囮とするため、ひとりエレベーターを降りました。
桜は稚生と過ごした日を思い出していました。
ある雨の日の夕暮れ、稚生は雨に濡れながら海を眺めていました。
あの井戸とは、以前風間瑠璃が話していた蔵骸の井戸のこと。そこは白王の骨『聖骸』が眠る地であり、現在も宮本志雄率いる岩流研究所が調査を行っています。彼は白王復活を阻止するため、蔵骸の井戸と赤い井戸の間にトンネルを掘り、そこに大量の水銀とテルミット焼夷弾を投下する計画を立てていました。
その旅行の計画が果たされることがありませんでした。桜は堕武者の群れの中にただ一人取り残され、ロ・メイヒが必死に援護射撃をしようとしますが、助け出すことができません。
桜はロ・メイヒに礼を述べると、堕武者を展望デッキの端へと引き付けます。
最期まで稚生を想いながら、桜は電波塔から身を投げたのでした。
(その4に続きます)