第2章 日本の旅(ドラブラメインストーリーまとめ)その2

 スマートフォン向けMMORPGコード:ドラゴンブラッドメインストーリーのまとめです。

光明を求めて

 怒りのまま暴走する桜井明。しかし決着は一瞬でした。

すれ違いざま、一撃で仕留める稚生

 稚生の愛刀、蜘蛛切・童子切は竜の骨すらも断ち切る伝説の古刀。すれ違いざまの一撃で明の胸元を切り裂き、致命傷を負わせます。

 仰向けに倒れた明は、もはやこれまでと思ったのか抵抗をやめ、静かに稚生に語りかけます。

「お前のような人間には理解できないだろう。一生の間に光を見たことのない蛾は、火を見るとすぐに向かっていく。他人が焼死することは構わない。自分が焼死することも惜しくない。全世界を燃やしても何でもない!只々、その光が欲しい……」
「これは、蛾の光に対する、飢えだ……」

桜井明
自らの境遇を、飛んで火に入る「蛾」に喩えた明
その言葉通り、炎に包まれて明は消えた

風間瑠璃、登場

突然現れた仮面の男、風間瑠璃

「オロチ八家の執行部首席が、猛鬼衆の鬼に同情するなんて……」

風間瑠璃

 その時、派手な着物姿の仮面の男性が突如現れました。彼の名は風間瑠璃。実は「竜王」と呼ばれる、猛鬼衆最強クラスの鬼です。
 稚生は「誰だ!」と刀を向けますが、風間瑠璃は少しも動揺を見せません。「あれらは……ただの羽虫さ」と、今しがた絶命した仲間であるはずの明を嘲笑います。

「アレを殺したときだって、これっぽっちも哀れむ気持ちなんて生まれなかったよな……」

風間瑠璃

 その言葉を聞くや否や、稚生は瞬時に刀を抜き、風間瑠璃の胸に突き刺しました。

瞬きするほどの暇もない、迷いなき一閃

 風間瑠璃は稚生の頬に触れ、そっと撫でました。愛情表現のようにも見えるその仕草ーーしかし、声色は稚生を拒絶するような冷たさがあります。

「そうだ……あの時と同じさ……」

風間瑠璃
光の花弁となって消えていく

 風間瑠璃の身体が花弁のように散って消えていきます。明を倒した時のような手応えはなく、まるで幻を斬ったかのよう。彼とはいずれまた逢うこととなりそうです。

 稚生は桜に、作戦終了を本部と警視庁に伝えるよう指示。桜は「さっきの人は、どなた?」と尋ねますが、稚生は「……少し疲れました。話は戻ってからで」とはぐらかします。稚生と風間瑠璃との間には深い因縁があるようです。


絵梨衣失踪

 オロチ八家に戻ってきた《プレイヤー》たち。稚生がシーザー小隊の働きを労い、感謝の言葉を述べると、シーザーが「大いに頑張った褒美として、本場の日本文化というものを味わわせて貰えないか」と提案しました。
 稚生は「明日もSS級任務が待っています」と苦言を呈しますが、ロ・メイヒもシーザーに同調したため、仕方なく案内役を務めることにします。

オロチ八家エリア

 その時、稚生の部下、夜叉が、絵梨衣がいなくなったことを知らせます。
 案内どころではなくなった稚生はすぐに絵梨衣の捜索を始めます。ロ・メイヒは手伝いを申し出ますが、稚生は「妹は人見知りなので、皆さんは戻ってお休みください」とやんわり拒絶。この件について部外者に手出しをされたくない様子が伺えます。
 稚生の様子は気になるものの、シーザー小隊は手出し無用と判断し戻ろうとします。

 しかし、そこにオロチ八家の警備員が立ち塞がりました。
 彼らはシーザー小隊の来訪を聞かされていなかったらしく、侵入者と勘違いして攻撃してきます。

 当主がひとり居なくなっただけで、この異様な警戒体制。どうやら絵梨衣とオロチ八家には秘密があるようです。シーザー小隊もそれぞれ絵梨衣を探すことにしました。

「ここの人は皆、怪しすぎる……上杉家のお嬢さんが、まるで人を食うバケモノかのように恐れているじゃないか。やはり、源稚生は何かを隠しているに違いない」

シーザー

 シーザーは浅瀬の向こうの小島に何か黄色いものがあるのを発見します。行って拾ってみると、それは黄色いアヒルのおもちゃでした。なぜここにこんなものが……?
 アヒルはひとまずロ・メイヒが預かります。

絵梨衣が見つかった。よかった……!

 さらに先に進んだところに、絵梨衣はひとりで佇んでいました。稚生に促され、桜をお供に連れて自分の部屋に帰ります。

 稚生は疲れ切った表情で、シーザー小隊に苦言を呈します。

「どうか今後は妹に構わないでやってください。絵梨衣は人見知りなんです。適度な距離を保っていただきたい」

源稚生

 ロ・メイヒは「道で上杉さんのアヒルを拾ったから、届けにきただけだって。落とし物も届けたし、美味しいものでも食べに行こう」と提案。張り詰めた雰囲気が和らぎます。一行は千鶴町へ散策に出掛けることになりました。


千鶴町にて

 稚生の案内で、ロ・メイヒたちは千鶴町に到着。海辺の美しい街並みに、シーザーは満足そうです。

どこかノスタルジックな情緒が漂う

 グルメや町人たちとの交流を楽しんでいた時、バスケットコートのあたりから騒がしい声が聞こえてきました。
 そこには、所場代を寄越せとヤクザに恫喝されるたこ焼き屋台の従業員、麻生真の姿がありました。千鶴町は一見すると閑静な住宅街ですが、実はヤクザがあちこちにいるちょっと治安の悪い町なのだ。

 目の前で女性が乱暴されるのは見過ごせない! 憤然と立ち向かうシーザーに、真は惚れ惚れと賞賛の眼差しを向けます。

意外と惚れっぽい⁉︎ 麻生真ちゃん

 見事ヤクザを撃退し、お礼に真からたこ焼きをご馳走になりました。

 シーザーは唐突に、稚生の夢は何かと聞きます。

「夢ですか……恥ずかしながら、私の一番の夢はフランスに行くことです。フランスには有名なヌーディストビーチがあると聞きます。そこで、日焼け止めを売るのが、夢なんです……」

源稚生

 極道当主に似合わない、あまりにも牧歌的な夢。稚生は地位や権力に興味はありません。しかし、オロチ八家は極道の平衡を保つために不可欠な組織。地位を投げ出してファミリーの根底を揺るがすことは、責任感の強い稚生にはどうしてもできませんでした。

 オロチ八家という囲いの中に閉じ込められ、あたたかな自由の海を夢見ながら孤独に過ごす毎日。稚生がしばしば自分をゾウガメに喩えるのは、最後のピンタゾウガメ、ロンサム(孤独な)ジョージに由来します。

シーザーの胸に友情が芽生えた

 稚生の潔い生き様を、シーザーは高く評価します。シーザー自身も、イタリアの名門貴族ガットゥーゾファミリーの後継者。中二病的な尊大な台詞の多い彼ですが、堂々たる貴族を演じることにも意味があるのでしょう。稚生に自身との共通点を見出し、熱い友情が芽生えます。

 稚生の方では、突然「鋼より強固」な友情が結ばれたことに戸惑いを隠せません。シーザーの台詞を、内心では「安っぽい」と評価しますが、その表情は晴れやかでした。

「おかしな人達の友情とは、実に安っぽいものです。しかし……たまには、おかしくなってみるのも、いいかもしれませんね」

源稚生
台詞とは対照的に、表情はいい感じ

(その3へ続きます)



余談

コード:光明 より 赤霊(左)と桜井明(右)

「訪ねて来た友よ……君たちの助けが必要だ」
「命の結末は無数の選択で決められるものだ。時には暗闇の道のほうが楽に見えるが、その代償は永遠に到達できない終着点なのさ」
「我がここに残した物が、君たちの助け……になれば良い」

赤霊

 桜井明(暴走モード)は、レベル22から挑戦できるコード:光明にもボスとして登場します。
 クエスト序盤に現れる「赤霊」の導きに従って道を進み、最後に桜井明を討伐すると……

夢の中のような不思議なダンジョン

「ようやく……終わった……ありがとう、君たちの助けがなければ、憎しみ、苦しみ、怒りには勝てなかっただろう……」
「ありがとう。改めて自己紹介しよう。俺は桜井明。君に会えて本当に……よかった」

赤霊