第20章 豪雨雷鳴の唄(ドラブラメインストーリーまとめ)

 スマートフォン向けMMORPGコード:ドラゴンブラッドメインストーリーのまとめです。

前回のあらすじ

 ソ・シハンに繋がる情報を求めシランへやってきた一行。しかしそこにもやはりソ・シハンの痕跡はなく、彼の栄光はロ・メイヒのものになっていた。その夜、ロ・メイヒとノノ、《プレイヤー》はシハンの母ショウケンが入院する聖心仁愛病院を訪れる。真相に大きく近づいたと思われた矢先、気がつくと彼らの車は高架橋のニーベルンゲンへ迷い込んでいたーー

第20章 豪雨雷鳴の唄

神槍グングニル

 いつの間にか白影の堕武者が車を取り囲んでいます。いつもの敵とは様子が違う……これはオーディンの斥候なのでしょうか?

 ノノは地面にまだ乾いていない血が残っていることに気がつきました。また、ソ・シハンの回想に登場したマイバッハも停まったまま残されています。

「なぜ目の前に過去の光景が現れたのかしら。まるで回想シーンね」
「あなたの物語に出てくるソ・シハンは、車でニーベルンゲンを抜け出したと言ってたわよね。でも、今その車はここに停まっている。ソ・シハンは逃げ出せてなんかいなかったのよ」

ノノ

 あの嵐の夜と同じように、雷鳴が轟きます。ロ・メイヒは市街地へ車を走らせますが、そこに神槍グングニルを携えたオーディンが立ちはだかりました。

市街地に現れたオーディン

「待ちくたびれたぞ」

オーディン

 なおも湧いてくる白影の堕武者を振り払いながら、その場を切り抜ける一行。しかし、オーディンはその様子を見ているばかりで一切攻撃してきませんでした。

なんとか逃げ切れた。急いで現場から離れよう

(本当ははっきり聞こえた。「待ちくたびれたぞ」って。オーディンは2回言っていた。その言葉より恐ろしいのは過去の再現になることだ。オーディンはずっと僕を待っていたらしい)

ロ・メイヒ

 ノノは先程の戦闘で負傷していました。すぐにでも手当てが必要です。一行はニーベルンゲンの出口を探し、再び高架橋へと戻ることにします。

 橋の近くに差し掛かると、途切れていたラジオのニュースが復活。出口が近いようです。ほんの少しだけ希望の光が見えてきました。


 しかし、またしてもオーディンが行く手を阻みます。放たれた雷撃が車を直撃。吹き飛ばされたノノの胸元にグングニルが迫ります。

車が吹き飛ばされ、グングニルの矛先がノノに!

 その瞬間時が止まり、ロ・メイタクが現れました。

「違う、違う!ロ・メイタク! ロ・メイタク‼︎」
「この野郎! 先輩は死んでない!」

ロ・メイヒ

「彼女はもう死んでるよ。グングニルは不思議な槍なんだ。兄さんもその伝説を聞いたことがあると思う。やつが手を出す前に、目を付けられたターゲットは死ぬ」
「グングニルが放り投げられる前に、運命はその槍とノノを結び付けたんだ。オーディン本人だって、定められた結果を変えることはできない」

ロ・メイタク

 命の1/4を差し出しても、彼女は助けることはできないと言うロ・メイタク。

「変えられない結末に対してできるのは、思うことだけだよ。目に焼き付けなくていいの? 彼女の最期の瞬間なんだ。すごくきれいじゃないか」

ロ・メイタク
ノノの亡骸を抱えようとするロ・メイヒ

 ロ・メイヒはノノの美しい亡骸を抱え上げました。運命は変えられない。もはや彼にできることは無いのでしょうか……。


悪夢か現実か

 場面変わって、シランの歓楽街にて。
 停められた車の側でフィンゲルとノノが話をしています。ロ・メイヒは車の助手席で眠っていました。

あれ? さっきの場面は夢だったのかな?

「ソ・シハンのことについて、面白い手がかりを見つけたんだ。でも、お前らがいなかったから探しに来たってこと」

フィンゲル

 目を覚ましたロ・メイヒは激しい頭痛に襲われます。錯乱した様子の彼を心配するノノとフィンゲル。どうやら彼は聖心仁愛病院を出た後すぐに眠ってしまい、悪夢を見ていたようです。

「病院から戻って寝ただけでこの有様なんて。一体何があったのよ!」

ノノ

 ロ・メイヒが悪夢の内容について話そうとした時、ロ・メイタクが現れて忠告しました。

悪夢について話さないよう忠告するロ・メイタク

「運命ってのは口に出すと真実になっちゃうものなんだ」

ロ・メイタク

 その時、台所にいたおばさんがタイミング悪くフィンゲルを呼びました。作戦会議は中断です。フィンゲルはおばさんの餃子作りを手伝いに行ってしまいました。


新たな手がかり

テーブルには美味しそうな中華料理が並んでいる

 朝食を囲みながら、フィンゲルはソ・シハンに繋がりうる新たな情報を共有します。

「『ロク』っていう男の子だ。漢字はニホンジカの『鹿』だ。バスケチームのセンターで、成績もよかったらしい。順調に行ってたら、お前と張り合えただろうな」
「中学のネットをハッキングしたら、母と義父の3人暮らしだったことが分かった。実の両親は幼いころに離婚をしていたらしい。義父は地元の大企業の社長だそうだ」

フィンゲル

 その生い立ちはソ・シハンのものと酷似しています。しかしロクは15歳のときに高速道路で交通事故に遭い亡くなっていました。


…………

……

 市立第三病院の病室に立ちすくむロ・メイヒの脳裏に、ロ・メイタクの声が響き渡ります。

もはやどこからどこまでが現実なのかも定かではない

「兄さん、運命ってのは口に出すと真実になっちゃうものなんだ」

ロ・メイタク


(第21章に続きます)