第7章 東京恋愛物語(ドラブラメインストーリーまとめ)その8

 スマートフォン向けMMORPGコード:ドラゴンブラッドメインストーリーのまとめです。

愛媛県にて

「ほら、海の音だ」
ロ・メイヒ

 一行が訪れたのは愛媛県梅津寺町。海のすぐ横にある駅が印象的な美しい町です。

 やはり麻衣も愛媛に来ていました。東京恋愛物語計画の期日まであと1日。明日までに結婚式を挙げられなければ、絵梨衣を殺さなければならなくなると《プレイヤー》を脅してきます。

この恋の行方に日本の存亡がかかっている

 そんな計画のことは知らないロ・メイヒは、絵梨衣を連れて海辺を歩きだしました。絵梨衣は日本人ではないロ・メイヒがなぜこの場所を知っているのかと不思議がります。ロ・メイヒは、前に見た日本のドラマに出てきた有名なスポットなのだと説明しました。そのドラマのタイトルは「東京恋愛物語」。

脳内で小田和正が再生されるやつですね

 ロ・メイヒは絵梨衣の手を取り、山頂へと連れて行きます。ネットの情報によればそこからの景色が最高らしい。

町と海が一望できる絶景スポット

 絵梨衣は"外の世界ってこんな感じなのね"とスケッチボードに書いて見せます。「海魔獣も秘密組織もなくてがったりした?」とロ・メイヒが言うと、"がっかりなんてしてないわ。こんな世界が好きよ。優しく穏やかなこの世界が"と返す絵梨衣。

"こんな世界が好き……"
"でも、私はこの世界に好かれていないみたい"
上杉絵梨衣
怪物はいつでも嫌われ者だから
"私はみんなに迷惑をかけてる。もちろんSakuraにも。私がわがまま過ぎたから。家から抜け出したいなんて。とっくに帰るべきだった……でもやっぱり嬉しいの"
"ここはとても綺麗。わかっていたら初日に来たのに。ありがとう、Sakura、ありがとう……"
上杉絵梨衣

 ロ・メイヒは絵梨衣の顔を見て、

「……いいや、違うよ。友に愛されること、それは世界に愛されるのと同じことさ」
ロ・メイヒ

 "親友って何?"と絵梨衣に問われたロ・メイヒは「ちょっとイカれてるけど、何があろうと君のことを信じ、どんな時でも傍にいてくれる人の事さ」と答えます。

「もしも世界が君を嫌うなら……そんな世界は、僕の敵だ」
ロ・メイヒ
"欲しいの、親友が"
上杉絵梨衣
「君は僕の友達だ。そして、これから君にはもっと沢山の友達ができる。君を愛する友がいる限り、君は世界に愛されている。そして、君の友達でもある僕達は、君を嫌うことはない」
ロ・メイヒ

 大切な時間は過ぎ、辺りも暗くなってきました。そろそろ帰る時間です。行きは車で来ましたが、帰りは絵梨衣が乗ったことのない電車に乗ろうとロ・メイヒが提案しました。
 山を下りながら、ロ・メイヒはドラマ「東京恋愛物語」の結末を絵梨衣に話します。

「駅で2人で会おうと約束していたけど、1人が来なかった……それだけ。約束を守らなかった方は、勇気があるよ。強い決意で決別を選んだんだ」
「そう思っているのは僕だけかもしれないな」
ロ・メイヒ
もう東京に帰らなければ

 別れ際に、絵梨衣は海岸で拾った貝殻を《プレイヤー》に渡し、感謝を伝えました。
 いよいよ東京行きの最終便が出発します。
 発車のアナウンスが流れる中、ロ・メイヒはそっと席を立ち、絵梨衣を車内に残して電車を降りました。

 絵梨衣は驚き、窓ガラスに寄って"Sakuraは東京まで送ってくれないの?"とスケッチボードを掲げます。

不安そうな顔で見つめる絵梨衣

 「僕は歓迎されないよ」と言うロ・メイヒ。絵梨衣に手を振り、さよならを告げます。絵梨衣は最後に"Sakuraは誰?"と名前を聞こうとしますが、

「名前なんてどうでもいい! 通りがかりの正義のウエイターさ!」
ロ・メイヒ

 彼は最後まで素性を明かさないまま、絵梨衣を送り出したのでした。


自分の心に従って

「今度は、自分で決めたいんだ」
ロ・メイヒ

 ロ・メイヒは公衆電話で、稚生に絵梨衣が梅津寺町から東京に戻る9:45発の終電に乗っていることを伝えました。稚生は「おい」と何か言いかけましたが、ロ・メイヒは構わず「また会おう」とだけ言って受話器を下ろしました。

 ロ・メイヒと《プレイヤー》は駐車場に向かってゆっくりと歩きだしました。通り道で酒徳麻衣の姿を認めた《プレイヤー》は、少し独りにしてくれと言うロ・メイヒと一旦別れます。

麻衣は最後まで引き金を引かなかったね

 最後の場面で、彼女のボス、ロ・メイタクは彼女に引き金を引くよう命じませんでした。プランBが上手くいくことを願うばかりだと麻衣は言い、ロ・メイヒの今後を《プレイヤー》に託しました。

 その後、ロ・メイヒと《プレイヤー》は車で東京へと戻ってきました。お世話になった温泉ホテルにも、もう長居する必要はありません。

今更ながら今後の不安が募ってきた

 さて、気になるのは今後のこと。温泉ホテルの支払いもそうですが、絵梨衣を独断で逃してしまったロ・メイヒを先輩たちは許してくれるでしょうか。裏切り者に対して、学院はどのようなペナルティを課すのでしょう。拷問とか、もしかしたら一撃で殺されてしまうかも……

 そんなことを考えながらホテルの部屋に戻ると、なんと先輩2人と鉢合わせてしまいました。ロ・メイヒは思わず両手を挙げて降参のポーズをとります。

命乞いをするロ・メイヒ

 実は、シーザーたちも梅津寺町までロ・メイヒを尾行しており、彼のしたことを全て知っていたのでした。

実は色々な人に監視されていたんだね

 ロ・メイヒは必死に、今回の件は自分の独断によるもので絵梨衣も《プレイヤー》も関係ないことを説明します。
 ところがシーザーはそんなことには構わず、ラーメン屋に夜食に行こうと言い出しました。

「君が正しかったかどうかは、俺にはわからない。ただ、結果は常に予測できないものだ。その都度、君の心に従って決めるしかないんだ」
ソ・シハン
ソ・シハンもロ・メイヒの判断を支持してくれた

 チーム全員で絵梨衣のおもちゃを片付け、配達用の段ボールに詰め込みます。ホテルの支払いは、今晩の分も含めて既にシーザーが支払ってくれていました。

 「先輩、ありがとう……」先輩たちの温情に、ロ・メイヒは感謝の気持ちでいっぱいになりました。

麻衣からの最後のメッセージ
列車がゆっくりとホームを出た時、
その心に刻まれた姿をもう一度見てみよう、
と花嫁はそう思った


(第8章に続きます)



余談

 2020年4月25日と29日に、ロ・メイヒと絵梨衣の幻の結婚式イベントがゲーム内で開催されました。当時私はまだ未プレイだったため参加はしていませんが、イベントの様子はTwitterハッシュタグ #幻の結婚式 やYouTube等の動画で見ることができます。

 もちろん、この結婚式は現実には起こらなかった幻のシナリオ。結婚式の夢から覚め、現実に引き戻された《プレイヤー》の目の前に現れたのはロ・メイタクでした。

「忘れないで。この結婚式は最初から最後までただの夢。内容は東京恋愛物語本来の結末だ。残念……兄さんは僕の脚本を受け入れる勇気がない。僕たちのかわいい花嫁のことを考えると心が痛むよ! 近いうちに、彼女は……」
「いや、こんなに早く結末を出すべきじゃない、そうでしょ? 僕を前にして、変えられない結末なんて本当にある?」
「忘れないで。夢を実現させるのが僕の能力。忘れないで。僕は……ロ・メイタク」
ロ・メイタク