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珍道中

今週始めの2日間、旦那さんの取材調査の仕事に同行し、三重県と奈良県の県境付近の市町村へ行ってきました!

初日の午前中、滝の取材がありましたが、Google mapでは道が表示されてないので、最寄りと思われる森の入口に駐車し、150mほど歩くと、おそらく銀杏拾いをしていると思われる地元のお爺さんがいたので、確認のため滝の事を尋ねたところ、親切に教えて下さいました。

「このまま真っ直ぐ一本道だから、突き当たりを右。せっかくだから、滝を見たら更に先に進むと県境で見晴らしいいから、そこまで行くといいよ」と。

そして、歩いて行こうとする私達に「車で行ける、滝までは随分あるから。歩くと大変だから、車で行きなさい」と。
車で行ける所なのかと、再度確認すると、「大丈夫、大丈夫。トラックも行くから」と。

って事で、私達は、山には不似合いなセダンタイプの車で、舗装されていない山道を上がりましたが、すれ違いが出来ないほどの細道で、森の中は暗いし、この時点で不安症の私は、「対向車来たら、どうするの?」「引き返すにもバックするしかないし、、、」「進むしかないけど、大丈夫?」と、弱音を連発した。しかし、旦那さんの横顔を見たら、運転も必死だろうし、助手席でグダグダ言うのは良くないなと、口をなるべく開かないようにしようと決めた。

しかし、益々道は狭くなり、車も左右に揺らされるほどのガタガタ道、運転席側は谷、、、木は多いから、脱輪しても必ず木に引っ掛かりそうではあるけど、、、発見してもらうまで時間がかかりそう、、、
まるで、ドキュメンタリー番組で観たことのある南米辺りの山上に住む人々が命懸けで、山を行き来するシーンそのもの!!

そして、遂に木板に書かれた滝の文字が!車から降り、滝の方へ歩いてみると、私達が想像していた見応えのある滝ではなく、こんな思いをして見るほどでもなく、、、しかも、滝の名前が違う、、、。

あぁ、、、まだ進まなければいけないのかと心の中で泣いていると「ここなら、車を切り替えせるし、もう戻ろう」と旦那さんが。ホッとした反面、またあの道を戻らなければいけない恐怖はあったが、ここに居るわけにはいかないし、堪えるしかなかった。とは言っても、帰りは助手席の私が谷側で怖さが倍増!時々、堪えきれず「ひゃっ」「うぁ」と声が出てしまうことも。

どれくらいの時間が経ったのだろう、、、何とか、お爺さんと出会った位置まで戻った。

恐怖のあまり、必死に車にしがみついていたので、写真の1枚もなく険しさを伝えにくいが、とにかく普通道に戻ると、2人共、精神的にどっぷり疲れ果てていた。

いつもなら、アドベンチャーな道を楽しめる旦那さんでさえ、始終無口で、今回はさすがに怖かったと、、、。

道中、恐怖の中で思ったのは、何故、あのお爺さんは車で行けると言ったのか、、、。確かに歩く距離ではなかったが、軽トラだったとしても容易ではない。地元の人なら大丈夫な範囲だったのか、、、?

そして、私は妄想した。
あのお爺さんは、神様か仏様で、私達に苦行をお与えになったのでは、、、。
そうだとすれば、私達は頑張ったと評価されるのか?それとも本来の目的地の滝に辿り着かず戻ってきて、修行途中で投げ出したとみなされるのか?どちらにしろ、可能な限り頑張ったと言える。

とにかく、この珍道中の影響で、午後からずっと左右に揺れる浮遊感で食欲を失い、夜は溶ける様に眠りに落ちました。

(追加) 
以下は2日目に行った奈良県宇陀郡御杖村にある「不動の滝」Google mapで確認でき、道も整っています。写真の撮り方が近過ぎて迫力が分かりにくいですが、高さも水量もあり、結構な迫力があります。


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