映画「フラ・フラダンス」がよかったよって話
こんにちは。これは某鯖アドベントカレンダー12日の記事です。
みなさん、今日は日曜日です。お休みの人もそうでない方もいらっしゃると思いますが、休日は映画館で映画を見るのはいかがでしょうか。私は最近公開された映画でとても刺さるものに出会いましたので、その紹介をしたいと思います。その映画は…
映画「フラ・フラダンス」!!!!!!!!!
この記事は私が「フラ・フラダンス」を布教したいためだけに急遽書いた文章です。拙い文章ですがどうぞよろしくお願いします。
フラ・フラダンスってどんな映画?
フラ・フラダンスはフジテレビが主催するアニメ制作企画「ずっとおうえん。プロジェクト 2011+10…」にて制作されたアニメのひとつです。「ずっとおうえん…」は東日本大震災から10年たったのを区切りに、東北を舞台とするアニメを制作し、「アニメ作品をきっかけに、多くの方が被災地を訪れ、」「これらのアニメ作品が、次の10年、20年へとつながっていく無形の資源となり、 長期的な被災地支援につながることを目指」すプロジェクトだそうです。詳細が知りたい方は公式HPを参照ください。
フラ・フラダンスは福島県いわき市にあるレジャー施設「スパリゾートハワイアンズ」が舞台となっており、そこで働く新人ダンサーを題材とした青春アニメーション映画です。
アニメの総監督はガンダム00や鋼の錬金術師などで監督を務めた水島精二さん、監督に劇場版アイカツスターズ!の綿田慎也さん、脚本は劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン、劇場版ガルパン、リズと青い鳥、劇場版若おかみは小学生!など数々の名作アニメ映画を生み出した神映画しか作らない脚本家の吉田玲子さん、音楽は大島ミチルさんとなかなかすごい方々が関わっています。名を連ねるスタッフ陣の名前を見て気になったオタクもいるのではないでしょうか。
主題歌はフィロソフィーのダンスの「サンフラワー」。めちゃくちゃいい曲なのでこの映画の主題歌とは知らずに聞いたことある人もいると思います。
概要を説明したところで、この映画の魅力について語っていきます。
魅力その① この映画が持つバックグラウンド
先述したように、フラ・フラダンスは震災復興のプロジェクトで制作された作品であり、震災から10年経過した2021年が舞台になっています。
震災に関連した作品と聞くと、重たそう・暗そうな話なんじゃないかとイメージする人もいるかと思いますが、決してそうではなく、未来に向けた前向きなメッセージを持つ、明るい作品となっています。
震災についての直接的な描写はあまりありませんが、震災が実際に起きたということ、そして震災後スパリゾートハワイアンズの人々がどのような取り組みをして現在に繋がっているのかということが間接的に描写されているため、明るい作品ではあるけれども、うまい具合に復興の意味も込められています。
この作品は、震災当時に働いていていて苦労した人や、子供時代に震災を経験し現在働いている、この作品の主人公と同じ境遇を持つ人などからすると、何か心にくるものがあるのではないかと思います。
震災から10年たった今だからこそ見る価値のあるタイムリーな作品です。
魅力その② 流れるように描写される王道ストーリー
公式HPに公開されているストーリーは以下の通り。
読んだだけで王道というのが分かりますね。
挑戦し、失敗し、努力し、成長し、そして新たに挑戦する…そんな前向きなストーリーです。
上映時間2時間弱で、この中で主人公がスパリゾートハワイアンズのフラガールになり、1年を過ごす物語が描かれます。
この映画の特徴ですが、王道ストーリーを描きながらも展開に大きな起伏がなく、流れるように話が進んでいきます。
主人公たちは様々な苦労をするわけですが、その描写が割とあっさり描かれています。水島監督はこのようなストーリー展開は意識的にしているとインタビューで答えています。
私はまさしく見終えたあとに「よかった~」という気持ちになりました。
登場人物の気持ちになってハラハラドキドキするというよりは、登場人物の成長を静かに見守るというほうが近いと思います。
展開が早く、大きなドラマがないストーリーは人によっては物足りなく感じるかもしれません。
それでも見終えた後に満足感があるのはとても不思議な体験をした気分でした。
そう思わせるの成長を見守りたくなる、魅力的な登場人物たちに惹かれていたから、というのもあると思います。
魅力その③ 個性的で魅力的な登場人物
ここまで真面目に語っていたのでオタクっぽくキャラクターの話をしたいと思います。
この作品の登場人物は全員善人です。悪い人はいません。みんな大好きになることでしょう。
その中でも主人公たち5人について一人ずつ紹介していきます。彼女たちは高校を卒業してフラガールになるためにスパリゾートハワイアンズに就職した社会人1年生。社会的には大人ではあるけど、少し前までは制服を着て高校に通っていた、まだ子供っぽさが残る時期。いいですよね。
夏凪 日羽(なつなぎ・ひわ)
CVは「まいんちゃん」こと福原遥さん。主人公です。
フラガールだった姉の姿を追ってスパリゾートハワイアンズに入社します。
ちょっと弱々しいところもありつつも努力家で一生懸命な王道主人公。
こういう王道主人公は元気貰えますしなにより一生懸命なことがわかる女の子って見ている側も元気がもらえますよね。かわいい。
ちなみに彼女はいわき市観光キャラクターとしてTwitterもやっています。
夏凪日羽は実在しています。
鎌倉 環奈(かまくら・かんな)
CVは元子役の美山加恋さん。
見た目の通りしっかり者で、リーダー的立ち位置です。
高校時代はフラダンスの競技大会であるフラ甲子園にも出場した実力者。
プライドが高く、最初はお堅い印象だったが仲間と過ごすうちに…というオタクが好きなキャラクターです。かわいい。
ちなみに、主人公のCVの福原遥さんと美山加恋さんは元子役同士で「キラキラ☆プリキュアアラモード」共演コンビですね。
滝川 蘭子(たきがわ・らんこ)
CVは女優の富田望生さん。
ムードメーカ的な存在で、明るい元気なぽっちゃり娘。かわいい。
本編では大きな役割はありませんが、印象に残る成長を見せてくれます。癒し的な存在、オタクは大好きです。
しっかり太っている女の子、いいですよね。
オハナ・カアイフエ
CVは声優の前田佳織里さん。
フラダンスの本場ハワイ出身で、スパリゾートハワイアンズのフラガールになりたくて来日した女の子。
外国人キャラらしい片言な日本語に変な語尾をつけて喋る元気で小柄な褐色ガール。かわいい。そしてデカい。オタクが大好きな要素てんこもりです。
(デッ…)
余談ですが、フラ・フラダンスはアクリルスタンドキーホルダーをグッズ販売しているのですが、私が行った映画館ではオハナちゃんのだけ売り切れてました。やっぱオタクくんは好きだよね。
あとカアイフエと聞くとハワイ出身の広島東洋カープの助っ人外国人を思い出します。元ネタなんでしょうか。
白沢 しおん(しろさわ・しおん)
CVは元アイドルで声優の陶山恵実里さん。
ダンスの腕は一流だが人前で緊張する・笑顔ができない欠点を抱えるキャラクター。本編ではかなりコミカルに描かれています。かわいい。
笑顔が苦手なキャラクターが笑顔を見せるとオタクは簡単に落ちちゃいますよね。
紹介したのはこの5人ですが、ほかにも先輩ダンサー、男性スタッフ陣、日羽の同級生の2人組などみなさん魅力あるキャラクターばっかりです。映画を見れば自分の好きなキャラクターに何人も出会えることでしょう。
また、全体的に作画のクオリティが半端なく、終始かわいく描かれています。服装にもこだわっているようで個性が出ていてとても似合っています。かわいい女の子がかわいく描かれかわいく動くと気持ちがいいです。
魅力その④ キャラクターの関係性
これは一部の人に向けたおすすめポイントですが…百合があります!!!!
それも明らかに狙っている、露骨なカップリングがあります。どの組み合わせなのか、真実は劇場で確かめよう。
ちなみに異性愛もあります。青春って感じでほっこりするようなものに仕上がっていてこれもまた良いです。
ただ先述したように、ストーリーは駆け足気味で進んでしまうため、もっとキャラクター同士の関係性が見たい~!と思っちゃいました。逆に言えば妄想が広がるというものでもありますが…
余談
余談ですが、この映画が発表された当時、アイカツ!に関わっているスタッフがいっぱいいる!とアイカツファンの間で話題になりました。
水島監督は初代アイカツでスーパーバイザーを務め、アイカツの生みの親の一人でもあります。綿田監督は名作劇場版アイカツスターズ!の監督、キャラクターデザイン・作画監督はアイカツ!と同じやぐちひろこさん、制作も同じBN Picturesなどなど…
声優も美山加恋さん、陶山恵実里さんはアイカツフレンズ!で、前田佳織里さんはアイカツスターズ!で主要キャラとして出演していますし、脇役ではありますが、アイカツスターズ!、アイカツフレンズ!で主人公を務めた富田美憂さん、松永あかねさんも出演しています。
実際どこまでアイカツシリーズを意識しているのかはわかりませんが、この映画のプロデューサーであるBN Picturesの伊藤貴憲氏は、アイカツシリーズでも長期間プロデューサーを務めていますし、おそらく方向性としてアイカツらしい作品を目指したのではないのでしょうか。
実際アイカツファンであれば刺さりやすい作品になっていると思います。私は刺さりまくりでした。
その関係からか、アイカツ!の星宮いちごちゃんはフラ・フラダンスの応援大使に就任しました。
星宮いちごちゃんが応援してるんだから見るしかないだろ。(アイカツアピールしすぎるとアイカツファン以外とっつきにくくなると思うのでこの辺にしておきます)
まとめ
いかがでしたか?
フラ・フラダンス、少し興味湧いてきたのではないでしょうか。
個人的にこの映画は人生で見た一番面白いアニメ映画ではありませんが、一番好きなアニメ映画の一つになりました。この作品が好き、もっとこの娘たちの生活を見てみたい、欲を言えばスピンオフとして全50話のテレビアニメでリアルタイムで1年間が進む女児アニメで見たい、そんな風に思いました。
私がこの記事を書い理由は、もちろんこの作品がすごくよかったのもありますが、どうやらあまり劇場が賑わってない…というのがあります。
フジテレビの作品であるため、フジテレビ系の番組では割と宣伝されているようですが、多分オタクは見てないでしょうし、見たとしても主要TV局で宣伝されている映画なんてオタクは興味湧かないでしょう(偏見)。なのでこの記事ではオタクが気になりそうなところを中心に書いたつもりです。
いい映画はやっぱり多くの人に見てもらいたいものです。気になった方はぜひ劇場に足を運んで、良かったと思ったら周りに布教してくれたら幸いです。