プロジェクトC〜挑戦者たち〜 BLDの後遺症

Twitterにいる1人の男、彼は何故か犬の被り物をしながら見るに堪えない理解不能な動画を撮り投稿し続けた。
彼はなぜそのような事をするのか なぜ犬の被り物をするのか 常軌を逸した彼の行動に、我々は注目をしてみる事にした。
 
 
〜オープニングテーマ〜

「かぜ」の手順 [R U D: [R' D R, U2]] 〜
 
「すな」の手順[S' R' F R': [S, R2]]〜
 
みんな(BLDer)何処へ行った〜

NR上がる事も無く〜
 
 
高校の同級生〜
 
ゲーセンの友達〜
 
みんな何処へ行った〜
 
(自分だけ)結婚できる筈も無く〜
 
〜(OP略)〜
 
 
彼の名前は『チョコボックス』。 ルービックキューブを揃える事が趣味の独身男性
 
いつもの休日の朝、目が覚める。
絶え間ない頭痛、脳の芯まで響くような耳鳴り、臓器を一つ無くしたような腹痛、 そんなものにうなされながら彼は目覚めた。
 
トイレを済まし水を飲み体調を整える
顔を洗うために洗面台へと足を運ぶ。
  

 

 
…犬…?
 
目が覚めると彼は、犬になっていた。

突然の事で理解は出来ないが彼は現状を皆に知ってもらう為、まず動画を撮る事にした。



 
そこで気がつく、 犬の顔をしていれば全身を撮る事に躊躇いが無いという事に。

彼は昔から理解不能な動画を撮影し続けていた。 ただそこに映るのは手元のみ、顔を映す事にそこはかとなく不快感を感じていた彼は顔を映さず動画を作成していた。
ただ彼は『犬』になった。 それによって今まで我慢していた"出来なかった撮影"が出来る可能性が広がったのであった。
 
全身を写した撮影が出来る これまでよりもっと理解不能な撮影が出来るようになったのであった。
 



可能であれば犬のまま生活したい…
彼はそう思ったが犬のまま外出をする事は社会的には許されない。なので外出する時、彼は仕方なく人間に戻るのである。
 
 
 
 
彼は自分の顔が嫌いなのだ。
 
自動ドアのガラスに反射する自分の顔
エレベーターの奥にある鏡に写る自分の顔
メッキ部品などに反射する自分の顔
スプーンに反射する自分の顔
トイレの出口にある全身鏡に写る自分の顔

至る所でふと自分の顔が映る生活
 
幼少期から強いストレスに囲まれた日々を過ごし、著しく劣化した自分の顔を見る度にとてつもない不快感に襲われるのであった。
 
 
 
 
「醜形恐怖症」というものがある。
 
自分の顔が醜く、ふと自分の顔が視界に入ると不快な気持ちになったり 鏡の前で自分の醜い場所を何度も確認し また悪化してないかなど頻繁に確認したりする、自分の顔が苦手な心の状態の事だ。
 
彼はそういった症状を抱えているようで日常生活でも常にストレスを感じる程に自分の顔が嫌いなのだ。
 
 
 

 
目隠しルービックキューブというものがある。
 
ルービックキューブの大会の公式種目であり、読んで字のごとく、目隠しをしてルービックキューブを揃える。
目隠しをするという性質上、大会に参加している動画を撮る時には目隠しをする所まで分かるようにするために上半身全てを写すのが基本となる。 
 
ただ彼は先ほどの説明の通り、自分の顔がとてつもなく嫌いなので動画を撮ってもらってもそれを皆にシェアする事は難しいのだ。
 
手元だけの目隠しルービックキューブ動画と公式の記録だけの目隠しルービックキューブプレイヤー、
事実上の嘘BLDerである。
 
醜い顔であるが故に一生嘘BLDerのレッテルが貼られる運命となってしまったのであった。
  
 

 
 
ただ彼は犬になった。 犬になれば本物の目隠しルービックキューブ動画も撮影でき、かつ前よりより自由度の高い動画を撮影する事が可能となった。
彼は犬を受け入れた。 そして犬になり、今まで通り目隠しでルービックキューブを揃え、動画を撮影する事が出来る
  
そして皆に笑顔になってもらえる。
 
 
犬になる事が彼にとっての『幸せ』なのだ。
 
 
 
〜エンディングテーマ〜
 
ヘッドライト〜(隣接CPLL) テールライト〜(対角CPLLではない)
 
ネタは〜まだ 終わらない〜
 
ヘッドライト〜 テールライト〜
 
ネタは〜まだ 終わらない〜
 
  
 
                       〜完〜

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