おとなってなあに?〜小笠原唯生誕LIVE〜

はじめに

 小笠原唯さん、お誕生日おめでとうございます。本稿は1月27日に開催された小笠原唯さんの生誕ライブ「おとなってなあに?」の感想を主とした記事になります。まず大前提としてライブがめちゃくちゃ楽しかったし、フィンガーランズに可能性を感じたんですよね、という話をします。この後は唯ちゃんって書くね!たぶん唯さんと呼んだことはないので既にむず痒いのですが。
 個人的な唯ちゃんとの出会いは2021年の6月で、新生NILKLYの新メンバーとして蓮ちゃん(長門蓮さん)とともに加入して1ヶ月位経ってからのライブだったんですけど、そこから約1年半経ってこうして生誕祭が開けて、新グループが始動して、という時点ですでに万感の思いでした。うれしいぬ。前回はベルハー軸の中で’22および唯ちゃんの話でしたけど、今回はより一層唯ちゃんフォーカスで書けるんじゃないかなと思います。どのくらいの文字数になるかはわかりませんが。それではどうぞ。

本編

 ライブタイトルが「おとなってなあに?」なのめちゃんこ唯ちゃんっぽくていいよね。AQBIのワンダーガールこと唯ちゃんですけど、この日はゲストにミシェルと代代代という座組。デカイ音で体感するのが楽しい2組だし、それをWOMBでというのが完全に「理解ってる」面子で良かった。TTは上記のツイート参照ですが、唯ちゃんソロ&コラボ→ミシェル→代代代→フィンガーランズの順番。以下個々で(とはいいつつもミシェル代代代はぼんやり見てたのでふわっと)書いていきます。

・小笠原唯ソロ&YUZU(唯みずほコラボ)
 1個目のブロックからゼアゼア曲をいきなり、しかも2曲ぶち込んでくるとは!!思わず物理的に声出ました。しかし選曲したものを振り返ると実に唯ちゃんに合うというか、本質的な意味での遊び心が見えるというか、観ている側へのホスピタリティであると同時に自身がパフォーマンスそのものを楽しんでいるんだなということをこの冒頭2曲で見せつけてくれました。2曲目のdignityからはみずほちゃんも登場しYUZUとしてのアクト。前回記事でも書いたけどベルハーゼアゼアを経験した朝倉みずほとNILKLYベルハー’22を経験した小笠原唯を同時に観られるの、IFの世界線過ぎて脳がバグる。しかし現実なのである。あと衣装もあいまってミニモニ。に見えたよね(?)

 3曲目〜7曲目はベルハー楽曲ブロック。karmaは1月8日ではオリジナルの方でやってたけれど時間軸が完全にUNDO THE UNIONになりました。結構身体的に染み付いているし好きな曲です。からのチャッピー!!!!!!!!!!1月8日には聴けなかったチャッピーをここで回収できるなんて。チャッピーはライブハウスで流れる度に後藤まりこさんに五体投地したい気持ちになります。この曲のイメージは水色だしみずほちゃんなのよね。そしてStarlight Sorrow。1月にもう3回Starlight Sorrow聴いててここは何年なのかとすら思う。おとぎの国の話。そしてUNDO→アッチェレはこれまた往年の流れを彷彿とさせるストレートな、というかアイドルを観る基準がベルハーが基準になっているのでベルハー曲の中ではアイドル性の高い楽曲が、という意味合いでの直球な楽曲が連続していました。好きと叫びたくなっちゃう感じ。ここまで書いているとわたしにとってはベルハー楽曲自体への思い入れも強いし、それを唯ちゃんがアクトしているという事実は個人的にも意味合いが大きい訳ですけれども、なんか全部そういったオタク心含めてすくい取ってくれる愛情のでっけえセトリだなあと思いました。

 そしてソロ・コラボパートを締めたのはSOMEBODY ELSE。あの会場でいちばん嬉しかった自信があります。ぐーるる曲ってSOMEBODYとかpickedとかはAQBIオタク全体でも認知度が高いし、過去のAQBI DIGとかカウントダウンでもカバーとか楽曲交換でよく使われてるイメージではありますが、変な話「使われるだけ」で終わっちゃったりするのは悲しいな、みたいな懸念みたいな感情も無いわけではなかったです(だからこそナラちゃん卒業でのpickedは愛を感じて深く深く刺さったわけでして)。ただ、今回の唯ちゃんソロにおけるSOMEBODY ELSEはそのぐーるる精神をも汲み取った上での選曲でありパフォーマンスだったんだなというのがあの数分間で感じられたのでわたしは感無量でした。ぐーるるは「毎日パー↑ティー↑」だったかもしれないけれど、その奥には喪失や悲しみ、別れや痛みも内包した上での「今ここ」の開放としてのパー↑ティー↑があったから、そこを唯ちゃんは感じてくれていたのかなあ、とわたしは勝手に受け取っていました。NILKLYが終わってしまったこと(悲しいが仕方なかった)、’22への挑戦、自身が中心となった新グループの結成、と様々な経験を経た唯ちゃんは1年半前のワンダーガール感を失うことなくしっかりと頼もしくなっていたし、何よりパフォーマンスが進化し続けているのが個人的にも超グッと来ていました。わたしはパフォメンが好きなんだと思う。かわいいもそうだし格好良いんだよな唯ちゃん。

・ミシェルと代代代
 音のいいハコで聴くミシェルはいいね、と内臓まで響く低音を感じながら酒を啜りつつ感じていました。69ではDJ YUIとして出てたので危うく見逃すところだった唯ちゃんを。この日はミミミユブラジルにワニャユイノンの4人体制(タマネちゃん欠席)だったけれど、新メン2人もフル参加だったのは初めてくらい?で先達にパフォーマンスで食らいついて行く様子が滲み出ていたのがよかったです。
 代代代はなんだかんだちゃんと見るの初だったかも。メンバー個々人の名前くらいは知ってたし唯ちゃんと仲がいいのもあって今回ブッキングされた、と理解しています。イメージとしては尖ったテイストの楽曲が多いというか、ジャンルで例えるのが難しい唯一無二性を獲得しているグループというイメージだったのでどんな曲で勝負するんだろうと観ていましたけど、曲名とか全然わからなかったにせよ、ハッピーなヴァイブスの楽曲を中心に組まれたセトリだったなと個人的には感じました。あとメンバー個々人のキャラが立ってて(溢れ出る人(にん)もキャラデザも)賑やかで楽しそう。なむ子さんの声にいい意味での意外性があったの面白かったです。

・フィンガーランズ
 お披露目と1月8日からは予定がことごとく噛み合わず行けてなかったので、せめて曲だけでもとガッツリ予習していきました。先に言っておくと音源リリースが4月に予定されているとのこと!やったね!話を戻すと、黒地にオレンジの爪痕的な切れ込みが入った特徴的な衣装で5人が登場した時の高揚感ったらなかった。セトリは上記ツイートを拝借いたしました。多謝。オリジナル曲はまだ4曲なので(ほんとは今日新曲を持ってくる予定だったらしいけど)、これまでのライブでも4曲+1曲もう1回みたいなこともあった模様でしたけど、この日はペリカンが来るというサプライズ。以下はセトリ順。

M1&EN:storm rider
 シーからストームライダーがなくなって何年経っただろうか、と思って調べたら2016年に終わっていたらしい。それ以来に聴いた単語だからどこか漂う懐かしさ。作詞作曲・編曲はタニヤマさんで、イントロからワクワク感全開のギターサウンドが景気が良くて好きです。タイトル通り5人が嵐のごとく円を描いて駆ける部分だとか、右手ぐるぐる回している部分だとかは往年のナンシー振り付けのエッセンスが凝縮されていてぶち上げ。あと振り付けに銃で撃つみたいな箇所を取り入れるのは田中さんの趣味なのかなと思うくらいに見かけます。NILのオデッセイ然りベルハーのworld world world然り。この曲は振りコピが楽しすぎる。曲中盤の中谷さんが何か見つけるパートがかなり好きです(たしかそんな部分あった記憶)。アトラクション感を際立たせるのは唯ちゃんみずほちゃんのJOYFULな歌声で、それにあきちゃんの低めながらも楽曲の芯を撃ち抜く歌声、こむぎちゃんの甘さと切なさが同居する歌声、中谷さんの安定感と冒険心のある歌声が下支えしているという声質のバランスの良さが素晴らしい。ライブにおけるキラーチューンだよなと思います。ぐーるるでいう所のジュビリーみたいな。

M2:ユレルミライ
 ken akamatsu&kiara yuiのタッグによって産み落とされたこの曲。とくにken akamatsu曲はぐーるるにおけるRain Rain、Survive、pickedだったりするので個人的な琴線をバチバチに刺激してきました。路線で言うならばダーク寄りの静かな激情系というか、ダンスにおいても髪が目にかかるのを厭わないようなどちらかというと世界観に没入するような楽曲という印象です。それでいてサビだったりの振り付けは一つ一つの動きに強さがあって「私だけ見て!!!!!!」というのがダンスからも伝わってきます。こういう歌詞もそうした楽曲を表現している時の各メンバーの表出のさせ方の違いだとかも見ていて凄く興味深いし、わりとこの曲はフロアで聴いているわたし自身もまた曲に入り込むタイプのものだったりするので、たぶんわたしはこの曲来たら天を仰いでいると思います。

M3:Bluelight knight
 こちらはタニヤマさん楽曲。storm riderが光ならこっちは闇担当的な。nightじゃなくてknightなんですね。持ち曲4曲の中では一番ラップが入っている楽曲で、サビ(で合ってるのかな)の「今宵また夢で逢いましょう」パートはダンスもしなやかでフォーメーションが構築的、また手を顔の周りに持ってくる動きが多い印象で、通底する中国の宮廷音楽で鳴ってそうな音色がオリエンタルな雰囲気を醸し出している気がします。ここまでは静。からの間奏で開放からの動、「わかってるCRAZY!」からのバキバキダンスが気持ちいい。構成で遊んでる感じがして聴きこむほど好きになっていく曲でした。「この思いを届けていいんだね これが幸せって言うんだね」の唯ちゃんパートが好きです。寝る前に見る携帯のブルーライトの話なんだと思うんですけど、ついつい見ちゃうよね、という様にこの曲がどんどんクセになっていく感覚があります。Everything is alright!

M4:ペリカン
 イントロで声出ちゃった。し、近くにいた人もブチ上げてたのめちゃくちゃ良かった。ともすればぐーるる曲以上にライブハウスで聴く機会が殆どないゼアゼア曲だからこそ、文脈(みずほちゃん)も込みで、かつ「今」のグループが演っているという事実が嬉しかったですね、あとフィンガーランズにも合っている気がします。黒い羽は概念なので。「ああ楽しいな ゲシュタルト崩壊」だね。ゼアゼアをわたしはほとんど通ってこなかった人なので単純に音源への思い入れにはなるけれども、それでもBRICKSは燦然と輝く名盤だなあと思います。あきちゃんこむぎちゃん美月ちゃんのペリカンに対する初々しさもよかった。変な曲(褒めてる)だよね、わたしはそこが好きです。

M5:Agitator
 安定と信頼の福井シンリ楽曲。タイトルの通り攻撃力の高いイントロと激しいダンス、そして中盤のクラップ部分は自然と叩きたくなるようなビートであり音の畳み掛けなので気づいたら身体が動いてしまう楽曲。こむぎちゃんがストーリーに上げてたようにクラップの最後の拍だけ3連なのは要チェック。やかましい曲っていいですよね、終始ギターが大暴れで気持ちいいし、各メンバーのバースも出し切って投げつけるみたいな思い切りの良さが合って好きです。大運動量の楽曲。喝采です。

■各メンバーへの印象とかいろいろ
朝倉みずほ
 もはや説明不要と言うかその凄さは身に沁みているんですけど、とくにフィンガーランズが始まるまでの個人的な直近としてはSAKA-SAMAやアトミニといった活動で見かけていたので、またAQBIでみずほちゃんを観てるのなんか不思議な感じです。笑 ただやっぱりステージでのみずほちゃんはその躍動感とか天性のステージ掌握力とぶっちぎりの個性で自然と追ってしまうし、それこそこの日ハマダさんが観に来ていたけれど「みっちゃんかっけえ!!!!!」ってめっちゃ言ってました。超同意でした。かっけえよみっちゃん。いつもなら逆で例えるんですけど、KIZUNA TOURの木全くんくらいソリッドで暗く深い表現もできるし、かと思えばYUZUでミニモニみたいなハッピー空間も作り出せる、ああこの子もまた天性のアイドルなんだなあと思います。みずほちゃんがこの先フィンガーランズでどんな楽曲を歌い踊りどんなパフォーマンスをするのか、その1点においてでも十分フィンガーランズを観る理由になるしきっと満足してもらえると思います。ずっとすげえし止まらないなあみっちゃん。

小笠原唯
 本日の主役。ソロとコラボではカワイイと楽しいをお届けするラブリーな存在でしたけど、フィンガーランズにおける唯ちゃんはパフォーマンス隊長であり、ダンスでグループを引っ張る頼もしい存在でした。NILKLYのときはようやく「新」メンバーから新が取れてきたかなあと思った矢先にまあ体制としては終わっていったわけですけれども(とはいえNILKLYのオタクとして過ごした日々は楽しかったよわたしも)、NILKLYの皆様にマンネ(最年少)として育てられていたところから、フィンガーランズではお姉さんとしての頼もしさも発揮していて格好良かったですね。唯ちゃんのダンスってスキルがあるのももちろんなんですけど、存在をデカく感じるダンスなのでどんなステージ(箱)にも負けないところがあって、そこがたとえZepp DCであろうがLOFTであろうがWOMBであろうが空間目いっぱいに「小笠原唯」を伝えてくる感じ、あれが素晴らしいなと思っています。あとはその人(にん)が好きです。「ねえ今日教授来てくれたんだけど!」って特典会1回目に開口一番に伝えてくれたの良かった。「え!マジで?!あの教授??」ってなった。NILKLYのワンマン(Veatsでやったやつ)のときはお父さんが初めて観に来てくれて、みたいな話もあったのを覚えてるし、今回もご家族のみなさんも観に来てくれていたのかな、きっといただろうな、と思います。よくツイートに登場されるお祖母様もいらっしゃってたのかな。お孫さんのおかげで幸せな気持ちを感じている、元気をもらっている人間がいますよ、というのはなんかこう念で伝えたい気持ちでした(?)
 間違いなく2021年のわたしを救ってくれたのは唯ちゃんだったし、こうしてずっとAQBIでオタクを今もやっているのは大げさじゃなく唯ちゃんのおかげです。これはツイートもしましたけど、唯蓮がいなければNILKLYを好きになっていたかはわからなかったし(嫌いとかそういうのではなかったけどまあ黒い羽は複雑なのでね)、世界線変えられた存在だなあと思います。マジでありがとう。なんか不思議な関係性ですけどね、かなりわたしは唯ちゃんのことがパフォーマーとして、人として面白いと思うし好きなんだと思います。多分。

兎月こむぎ
 これは本人にも伝えたんですけど「おはようして!」って言うやつ、あれいいですよね。そしてストーリーでの長文も好きです。わたしも長文の人なので。あきちゃん美月ちゃんと揃って新メンとして加入されたからここからのスタートとしてよろしくお願いしますだったけれど、歯科衛生士の卵なんだ!だとか弾き語り動画上げてたりだとか色んな一面がありそうで興味深いなあ、というのと、パフォーマンスには基礎を感じるとともに感情を操る歌唱と表情があっておおっと初見のとき思いました。歌い上げるパートとかも多くて楽曲中でも存在感があって素晴らしい。というかフィンガーランズは5人の個性がそれぞれの方向で色も被っていないので個がより際立ち、それがグループの唯一無二性を強めていくので観ていて楽しいグループだなと思います。あと坂道の話沢山できそうな気がするね??改めてこれからよろしくね〜〜

鹿目あき
 眼が好きです。目ではなく眼、まなざしとか表情みたいなものも含んだうえでの。なんだろうわたしにとってはクラスで中々話しかけられないけど話してみたい人、みたいな感覚で、ふとこぼれるかわいさに何倍もキュンキュンしてしまう感じというか。唯ちゃん生誕だからということでメンバーみんなピンクとかラメとかをメイクに取り入れていたと思うんだけど、かくいうわたしもこのときのあきちゃんに撃ち抜かれていた側でして。あと唯ちゃんからの前情報として「カイちゃんみたいな面白い子がいる」とは聞いていたんだけどどうやらその子があきちゃんだったみたいです。すでにお泊りとかもしたんだよ〜って言ってました。ラーメンはスポーツの領域にわたしも達したいです。

※あと本当にどうでもいいオタク側(わたし)の情報なのですが、弟が「あき○○○」とあき始まりの名前なので弟のことあきって呼んでるから時折弟が脳内を去来するので都度追いやっています

中谷美月
 お披露目のときは高めのお団子に金髪で美月ちゃんだからセーラームーンじゃん、と思ってました。かつてベルハーにも美月柚香さんという大先輩がいましたね、という話はこれくらいにしつつ。高身長で金髪というビジュアル的にも華があるし、野球とお酒が好きでサウナーっぽい???みたいな情報もあり、最近結構気になっています。担当を分けるとするならばメインボーカルと言って差し支えない、声の存在感と安定感、楽曲における表情、ダンスの緩急、見ごたえがあって好きです。純喜くんみたいだ。どうやら西武ファンらしい。西東京方面出身なのでわりと西武贔屓ですわたしも。詳しくはないけど。年末のお披露目以来お話していないので今度伺います。何卒…。

おわりに

 改めて、小笠原唯さんお誕生日おめでとうございます。去年の1月には「大人になりたくない」ってチェキに書いてましたね、あの時からはたった1年、されど1年、いろんな状況が変わったけれども、唯ちゃんにとってはどんな1年間でしたか?わたしにとっては、表現のフィールドや組む仲間が変わったりすることはあれど唯ちゃんの表現が観られるのが嬉しかったし、’22への葛藤こそあれど、それを全部ひっくり返して納得させてくれるのが唯ちゃんでした。そして年末からはフィンガーランズ本格始動、グループを引っ張る存在として活躍しているのが感慨深いです。フィンガーランズは楽曲もメンバーの個性も唯一無二のグループになれると思ってます。これからも楽しみです!

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