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楽しみ、美味しいは心に効くね 『ライオンのおやつ』_あれこれ読書ダイアリー

『ライオンのおやつ』 小川糸:著 ポプラ社:刊 2009年10月7日初版

小学校のときからの幼馴染で、「生活を楽しんでいることを書いた小説」が大好きな友だちに借り、『ライオンのおやつ』を読みました。

ゆったりとした時間が流れる瀬戸内のレモン島。そこにあるホスピス「ライオンの家」では、日曜日におやつの時間があって、入居者がリクエストしたおやつが「おやつの間」でみんなにふるまわれます。誰か一人のリクエストが採用されて、その人の思い出の発表とともに、みんなが一緒に食べるひとときーー。

ライオンの家に入居している人たちは、今日は自分がリクエストしたおやつが出るんじゃないかと、わくわくして集まってきます。そして、自分のリクエストではなかったとしても、他の入居者の人たちの思い出を感じながら、日曜日のおやつを食べるわけです。それがおやつの時間です。

やさしくって、ふんわり気持ちが包まれたようになる「豆花」

主人公の雫が入居後初めて食べたのが、「豆花(トウファ)」。台湾のおやつで、豆乳をベースにした、プリンと豆腐の間にあるような食感のおやつです。お菓子やごはんのレシピを、本やTwitterで紹介している「なかしましほさん」も大好きらしく、とっても美味しそうな画像がのっていました。

そこで私も、豆花を作ってみたら、これがぜんぜんふわふわしなくて、大失敗。なかしましほさんのレシピ通りに作れば失敗しなかったはずだけど、その時に家にあった寒天を適当に使って作ったので、失敗したのでした。おやつはちゃんと、レシピに書かれたとおりの材料とグラム数じゃないと、美味しくならないですね。私みたいな初心者は特に。

それからは、「どこかのお店でちゃんとした豆花を食べたいなあ」と思っていたので、『ライオンのおやつ』でも登場した豆花に、「おお、やっぱり食べたい」と思いを強くしたわけです。

そして先日、たまたま入ったカフェに「豆花」があるのをみつけて、すごく嬉しく、さっそく注文しました。ちなみに、カフェで豆花をみつけたとき、ちょうど読みかけの『ライオンのおやつ』をもっていました!

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豆花は、ランチのドライカレーの後、食べました。ほんとはドライカレーと豆花の両方ではお腹いっぱいになりすぎるかな、と思ったんだけれど、ぜんぜーんそんなことはなく、最後まで美味しくいただきました。はかなげでやわらかで、甘すぎずふわっと甘さがにじむような豆花に、あったかい気持ちになりました。

豆花を食べることができるお店、増えているのかなあと思ったので、ちょっとネットを検索したら、たくさん行ってみたいお店がヒット。最近、都内では台湾系のお店が増えてきているのかな? なかでも、次の3件は落ち着いたら行くことに決定!

千代田区神田の「東京豆花工房」。奥さんが台湾人だというご主人が、修行を重ねてたどり着いた本場の味、とのこと。ぜひ、落ち着いたら一度行ってみたい。

台東区浅草の「浅草豆花大王」。1.3kgもの量がある木桶豆花に興味あり。5種類のトッピングが選べるらしい。ここは、友だち3,4人を募り、一緒に行きたい。

台東区浅草橋の「台湾茶房 家豆花」画像をみると、お店の雰囲気が懐かしい感じで私ごのみ。しかも、台湾で食べて大好きになったル―ロー飯もある。これは、ぜーったいに行きたい。浅草橋って、川沿いにすてきなお店があるよね。

いろいろ真似して食べたくなる本

豆花だけではなく、出てくるおやつは全部食べたくなったけれど、おやつではないけれどすぐに真似して作ったのは「お粥」。ちょうど、胃が疲れていた時だったので、タイミングもよかったしね。梅干しやしゃけはもちろん、卵やのりの佃煮とか、いろんな「ご飯のお供」と一緒に美味しくいただきました。決して高価なものじゃないけど、贅沢な時間だなって感じました。

お粥を続けていたら、胃も休めたみたいで、3日後にはカレーをむしゃむしゃ食べましたよ。疲れたときに、本当にオススメです。しかも、お粥は私でもしっかり美味しくできるほど簡単(炊飯器が作ってくれるからね)。

ところで、小川糸さんの『あつあつを召し上がれ』を読んだときも、美味しそうな描写に思わず少しお腹がすきました。「ほっこり、手作り」が決め手かな。

寝て、食べて、愛してっていうのはやっぱり大事だよね

ライオンの家では、美味しいものを毎日食べて、しっかり寝ます。そして、雫は、周りの人や自然との時間をいつくしんで過ごしています。私も、たとえ大失敗しても美味しいものづくりに挑戦して、なるべく早く寝て、周りの人やわんこ、木々や大好きなモノたちを感じたいと、あらためて思いました。



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