「蒼生2019」への少し長い編集後記・6

続きから。

2/11。「紙の本」企画で例のボツになったページですが、この日はまだボツになってなかったのでどうにか形にするためにまだ奔走します。結果的にこの日行ったお店でも、ちょっと誌面に載せるには簡潔すぎるまたは冗長すぎるなどのお答えが多く、ボツは決定的になります。無念。

2/12 本特集の方で唯一遅れていたインタビューの文字起こしをなんとか片付けました。今から考えるとなかなかドン引きな遅れ方ですがこの時はあまり気にしてません。

2/13 「紙の本」企画の第二回打ち合わせ。例のページが正式にボツにされ、似て非なるページとして再編されることになります。そのための追加取材を引き受けました。その後、10日のメールで示された表紙案を作ってみました。デザインへの造詣は欠片もないので出来心です。

2/14 事前に提示されていた本特集スケジュールでは、デザインまで出来上がった原稿(外部に渡せるゲラ)の〆切が15日です。ただこの指定が少しわかりづらく、僕の班では「とりあえずデザインに入れた状態の原稿を提出する〆切」だと考えていました。ここで大きな問題が発覚します。
1つは、デザイン担当の先生のもとに直接伺って作業していたデザイン班の方が、上記の条件勘違いを指摘されたこと。2つ目は、本来各班に配置されているはずの「制作進行管理」の担当者が僕の班にいなかったことです。正確にはいたはずなのですが、どうしたことか年明けと同時に連絡がつかなくなり、事実上蒸発してしまっていた上、その方が編集を兼ねていたため気づくのが遅くなったという訳です。結果、誰もスケジュールを真面目に確認していなかった……!
仕方ないので、ここからはデスクであった僕が半ば自動的にこの班の制作進行管理者となり、進行の音頭を取ることになります。本来この授業では、デスクはオブザーバー的存在で、各方針に指示出しをする他はスーパーサブ的に立ち回るものだと考えて自主企画に参加したのですが、この影響で本特集も自主企画もガチで臨まなければならなくなりました。忙しさは加速していきます。

さらに同日、夜は表紙会議を行いました。これはかなりアツかったです。
この日までに揃った表紙案は8個、元は10日にいた人と各班代表(基本はデスク)に来れたら来てという通知がかかってたのですが、集まったのは結局メイン特集の編集長with紙の本班の面々ということに……。紙の本班にはハラスメントにも協力している方がいらっしゃったので、一応公募作品以外の3班の人間は揃っていたのかな? ここで表紙案の素案が決まりました。
そういえば先生方、特に北原先生はけっこう遅刻して来られたのですが、まあこれも文ジャではよくあることなので誰も気にしませんでした。何があったんだろう……。

さてここで採択された表紙案ですが、編集長が直々に描いたものが採用されています。その場にいたので一応言っておくと、忖度とかではなく純粋にそれが一番優れていたからです。この時案として出たのは表表紙だけだったので、後ろの表紙はこの時のメンバーで対になるものを考えました。割と白熱した議論が続いて、とてもワクワクしたのを覚えています。表表紙と後ろ表紙で雲が対照になってたりするのとかが僕の発案です。
表紙会議のついでにメイン特集企画のゲラ〆切遅れてもいいかお伺いして、「進捗報告してればok」との返事を頂きました。
余談ですが、この日はデザイン班向けに「インデザが使えるネカフェ」情報が一斉メールされています。

2/15 ゲラ〆切の日。付け加えですがこの〆切は本特集のみに適用されているもので、自主企画は割とフリーダムでした。たぶん……。
さて本特集、先述の事情でこの〆切に間に合わないことは明らかなので、なんとかなりそうな代替スケジュールを班で考えていきます。とはいえそもそも休み中なので、各人の旅行やサークルの予定を邪魔する訳にはいきません。デザインの方が次に動ける日が19日ということで、そこまでに原稿の校正や文字数調整を一通り終わらせる、というところまででとりあえずこの日は終わっています。

2/16 「紙の本」企画で13日に安請合いした取材を一人で敢行しました。ちょっとしたインタビューです。思ったより楽しかった。
それよりやばかったのは、本特集の僕の班で校正を担当されてた方がちょうど合宿中なのが判明したことでした。19日までに校正完了が難しいとのことで、僕が仮校正を引き受けることを提案します。翌日にはその方もそれでいいということで、とりあえずこの段階での校正は僕がやることが決まりました。一応目処が立ったので、この日は北原先生にも火曜(19日)にはゲラを出せる旨連絡してます。

2/17 前日(16日)のインタビュー文字起こし。そのほかは特に何もしてないです。もちろんサークルその他日常の活動はいつも通り忙しくしてます。北原先生からも原稿見るの手伝うよ!という返信来てたんですが、僕の確認不足で空振りに…。申し訳なかったです。

2/18 本特集の企画の校正・校閲を進めます。正直他のサークルでの演奏会が近かったり、そことは違うサークルの新歓係長やってたり、割とボロボロでした。同じ原稿何回もLINEに送ったりなど、班員の皆さんにもご迷惑をおかけしました……。

2/19 ゲラ提出。
なんとか校正やら原稿やらを終わらせてデザイン担当さんの動ける時間に間に合わせます。マジで僕の班のライティング担当の方が神だったこともあり、なんとかなりました。
デザイン担当の方もちゃんと動いてくれて神だったんですが、その日の作業場所ではパソコンの勝手が違い題字の入れ方が分からないとのことで、レイアウトはしたものの完ゲラを作ることはできませんでした。とはいえ記事的には読めるようになっているので北原先生にお送りし、またあらためて内容を誉められて少しいい気分になります。
題字はとりあえずあと回しにして、とにかくこの段階でもインタビュイーさん方にチェックして頂くことになりました。この段階で校了は2/25に設定されていたので激ヤバですね。デザインの方がこのあと校了までに動ける日が少なかったため北原先生に他班デザイン担当の方へ向けヘルプメールを流して頂きました(この記事の3で書いた通り)が、結果的には空振りでした。

この時点で、本特集の僕の班では次のような校了までの大まかなスケジュールを組んでいます。

【今日はとりあえずのレイアウトのみ、明日(20日)以降インタビュイーの方には記事の内容と構成だけ確認して頂く(~22)
→その間に並行して本校正とデザインのやり方模索
→23,24あたりに完成、順次インタビュイーさんにまたお送り
→それ以降でデザイン等最終の変更(先方にこのままでいいですと言われた記事はこのフェーズなし)】

2/20
各班員へ、自分がインタビュアーを務めたインタビュイーさんに原稿をお送りしてチェックして頂くよう指示出しをし、チェック〆切を22に設定しました。ありえんせわしいですね。お相手がある意味対等な大学生だったからできた芸当とも言えます。忙しすぎてちょっとハイ気味。
また、先生方から編集長を通じて各デスクに、各班の記事をドロップボックスで共有するよう指示が出されます。ただ、各自主企画の主宰にも同様の指示が出ていたのかはわかりません。ドロップボックスのファイル名が「特集企画」だったので曖昧です。ただ、状況証拠から言えば、出ていなかったのかな?と思います。「紙の本」の主宰の方も何も言わなかったので……。

さて、今考えると、ここで「ん?」と思われる方がいるかと思います。ヤバなのは、このドロップボックス案件が、各特集・各班の記事を全編集部員がフラットに全ての記事をみられるための最初の方策だったことです。つまり、ここに至るまで編集部員たちが自由にアクセスできるのは、自分が関わってる記事のみでした。その上この時期どの班も忙殺されているので、指示をだしたらすぐ共有できるという訳にもいかなかったのです。
まあ、前から仮にあったとしても、ほとんどの人は休み中ずっと自分の班の企画とサークル活動その他で忙しく、他の企画に目を向ける余裕もなかったと思いますが……。

2/21
北原先生から、今後のスケジュールについてあらためて一斉メールが送られます。要旨は「23,24は論系室でも作業できるよう取り計らいます。各班の作業は基本的にそれで終了。25日20時がインデザでの最終稿〆切。26日は終日読みあわせ作業。27日の午前を予備作業に充て、正午ごろ印刷所へ入稿。28日、白焼き確認」というものです。これだけなら、何ら不審な点はありません。ありませんが、今考えると、このメールにどれだけの裏があったのか、それともなかったのか、どこまでも不審なものを感じます。
作業的には特に進展はなしです。追加の校正作業を進め、インタビュイーさん方からのお戻しを待ちます。各インタビュイーさんのプロフィール等も頂く必要があることが判明したため、追加でそれぞれおききするなどもしました。急なチェック要求も割と皆さんすぐに反応して頂けて、大変助かりました……。

2/22
「蒼生2019」の最たるターニングポイントとなった日、かもしれません。
作業的には、一人をのぞいて他の方のチェックとプロフィールが揃い、題字も含めなんとかそのまま記事にできそうなゲラが上がります。ここからまたもう一度校閲・文字数調整・インタビュイーチェックをする予定ではありましたが、一応の達成をみた訳です。

さて問題の16時、いつもの北原先生アドレスからの一斉メールではなく、文学学術院のシステムから以下のような一斉メールが届きます。

科目名:文芸・ジャーナリズム論系演習(編集実践2)
発信者:文芸・ジャーナリズム論系

「文芸・ジャーナリズム論系演習(編集実践2)」履修の皆様

この授業では論系の雑誌「蒼生」の制作を行ってきましたが、授業期間はすでに終了しておりますので、今後の「蒼生」刊行までの作業は、論系室が引き継ぐことになりました。
今後の制作上の諸対応に関しては、論系助教のトミヤマ先生が中心になって担当します。

なお、授業期間終了後に発生した作業については、すでに行われたものも含めて、成績評価に関係することはありません。

文芸・ジャーナリズム論系

ふむ……?

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