永井 駿

ながーいめもを書くように、短歌をやっていきます。

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永井 駿 略歴など(随時更新)

<2024.02.20更新> こんばんは。元・長井めもです。 名前は、しゅんと読みます。 0.自選五首 山芋をすればとろろと呼ぶようなあかるい死後を考えている 手は渚 あなたに触れているけれどあなたにふれていなかった日の 花びらに帰る花托の無いことをなぜと糺せるこどものように 雪柳、ミモザ、こどものくび、いつもやわらかいものばかりかたむく 謳われた持続可能は詩のようであなたの百年後の月明かり 1.永井駿の略歴 1989年生まれ。関西出身。東京在住。 2020年5月 作

    • 文に短しVol.6

      不定期連載note 「文に短し」です。 十一月が終わろうとしている。自意識を確立してからで言うと二十七回目ぐらいの十一月であり、自意識を確立してからは毎年「今年もあと一ヶ月か……。」などと言い続けているし、あと四十回は言い続けると知っている。年の瀬は、どうしてだろう、すべてが少しずつ惜しい。   今年は何を為せただろうか、と考えるが、為せなかったことばかりが頭を過ぎる。今年は太りこそしなかったが、体重を減らすことは出来なかった。積んでいる本は、むしろ増えた。守れなかっ

      • 文に短しVol.5

        不定期連載note 「文に短し」です。  二年前、初めて応募した角川短歌賞の連作を久しぶりに読んでみた。とても、読めたものではなかった。効果的でない括弧や、よく分からない修辞が沢山あった。当時は、応募してから自分の連作を何度も読み返すということも、ほとんど無かったように思う。そっと、Wordを閉じる。  今年応募した連作は、それが選考になんの影響も及ぼさないことが分かっているのに、投函後に何度も何度も読み返していた。自分の連作を読みながら寝落ちしたこともあった。他の賞の連

        • 文に短しVol.4

          不定期連載note 「文に短し」です。  ステーキ肉を炭火で焼きながら、肉の凄さについて思いを馳せる。そんなに単純な話でないのは承知だけれど、この三十年間で日本人の肉の消費量は破竹の勢いで増している。一方、魚の消費量は減って、平均寿命は伸び続けている。因果関係は全くない、とは言い切れないだろう。  理屈はさておき、ぱちぱちと炭の弾ける音を聞く。脂が網を通過するたびに火は勢いを増し、肉の焼ける匂いに自然と唾液腺を刺激される。美しく分厚いサーロインの塊を裏返すと、網目がいかに

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        永井 駿 略歴など(随時更新)

          文に短しVol.3

          不定期連載note 「文に短し」です。  先日、入社以来仲良くさせてもらっている後輩二人とベトナム料理を食べながら、テレビの話をしていた時のこと。今をときめく「あの」がTBS「ラヴィット!」に「水曜日のダウンタウン」の企画で出演し、リモート大喜利でスタジオをざわつかせた伝説の回の話になった。  後輩は、「(ラヴィット!の「あの」出演回を)リアルタイムで見てましたか?」と私に尋ね、私は「(水曜日のダウンタウンを)見てたよ、あれはマジで凄かった。」と答えた。十秒ぐらいして(あ

          文に短しVol.3

          まな板杯-鍋敷の部-結果発表

          応募期間:2023年5月27日-6月30日 応募者数:138名 佳作:9首 優良賞:3首 優秀賞:2首 大賞:2首 佳作賞9首 生まれる前のケバブ屋、という表現に惹かれた。よく考えると、テーマ「台所」の歌としてはぎりぎりだが、ケバブ屋と分かる器具が見えている厨房が先に出来ている、と読んだ。街の変化に敏感な主体の目線を好ましく思う。 本来吐き出しているのは鍋だが、うどんが湯気を吐き出すという生物化が面白い。真夜中の台所に立つ、という行為に主体の不規則な生活が垣間見える。時

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          文に短しVol.2

          不定期ネットプリント&note 「文に短し」です。  少し前、柔らかい単語、そうでない単語について考えていた時期があった。きっかけとなったのは、昨年の現代短歌社賞。応募作中、「告げ口」という単語を使用した歌を六首混ぜたのだけれど、座談会の途中、「あまり歌には使われない単語」という指摘を頂いていた。  歌ことば、という単語があるぐらい、短歌には長い歴史の中で培われてきたものがある。愛読している岩波現代短歌辞典をぱらぱらとめくりながら、短歌にふさわしい単語とはどういうものだろ

          文に短しVol.2

          文に短しVol.1

          不定期ネットプリント&note 「文に短し」です。  長井めも、という筆名は、元々は単なるアカウント名でした。塔の若葉集(入会一年目の欄)卒欄コメントなどには、「長いメモを取るように短歌を作っていきたい」という趣旨の文章を寄せましたが、これは後付けの由来。でも、良い後付けだと思いませんか。  それで、今年に入ってから筆名を変えました。というのも、詩歌をやるのに筆名が散文的というのはどうなの、と思って。新しい筆名は、本名から「たすける」の意の漢字を一文字消し去ったシンプルな

          文に短しVol.1

          次席短歌連絡会 回覧板(1-18回分)

          じせじせ? (次席短歌連絡会ってなに?) じせせ? (次席短歌連絡会 回覧板ってなに?) 1.次席短歌連絡会 第一回ゲスト選者:toron* 【凡例】ジセキング:★ 次席of次席:❷ 2.次席短歌連絡会 第二回ゲスト選者:若枝あらう 【凡例】ジセキング:★ 次席of次席:❷ 3.次席短歌連絡会 第三回ゲスト選者:夜夜中さりとて 【凡例】ジセキング:★ 次席of次席:❷ 4.次席短歌連絡会 第四回ゲスト選者:小野小乃々 【凡例】ジセキング:★ 次席of次席:❷ 5.

          次席短歌連絡会 回覧板(1-18回分)

          長井めもの投稿短歌まとめ(2021)

          こんばんは。めもです。 -1.この記事の趣旨選があるタイプの投稿短歌のうち、 【新聞歌壇/NHK短歌】 【Twitter経由のラジオ/キャス/企画】 について、 選んで頂きました歌から一部を纏めました。 長続きしそうなので、備忘録として。 0.長井めもの略歴1989年生まれ。関西出身。東京在住。 20年5月 作歌開始。 21年2月 塔短歌会入会。 第六十四回短歌研究新人賞 最終選考通過。 【短歌を始めたきっかけ】 岡野大嗣さんの『たやすみなさい』を読み、 ちいさい暮

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