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『パラレルキャリアエッセイ』挫折の先に見えたものは <第3回>最終話

オンラインサロンとの出会い 

「文章を書きたい」。
そんな思いを持ち始めた私は、見よう見まねでエッセイを書き始め、noteに残すようになった。
それと並行してInstagramに朝の時間とパンの投稿を始めた。生活スタイルが少し変化し朝の時間をゆっくり過ごせるようになったことで、自分の中で再ブームになっていたパンのアレンジを投稿するようになった。

今思い返すと#パンと朝時間の投稿を増やしていったことで、私というキャラクターが見てる方に分かりやすく伝わり、フォローしてくださる方も増えて、Instagramキャンペーンに当選する機会も増えた。

そのころ、同じ承認制のコミュニティに参加している同郷の友人が出来た。
彼女は東京在住で、子育てに奮闘しながらミニチュアの作品を作っている同世代。
オンラインで意気投合し私の東京旅行に合わせて会って話すこともできた。
まるで昔からの友人のような感覚で話せるその彼女との出会いが、私のパラレルキャリアのスタートだった。

ミニチュア作品を作る傍らハンドメイドマーケットで作品の販売もしていた彼女が「パラレルキャリア」に興味を持っていたので、以前から知っていたTIMサロンのことを私からさらりと伝えた。
私自身知ってはいたものの、参加する勇気を持てずにいたTIMサロン。
けれど話を聞いた友人はすぐにサロンに加入していた。その彼女の行動力に感化され私もTIMサロンへの入会を決めた。

パラレルキャリアのオンラインサロンに参加するのは初めてで、
パラレルキャリアとは何かということも、
まだまだ理解できていなかった私は、すべてが手探り状態だった。
「書くこと」を自分のこれからの軸にしていきたいと思ってはいるものの、これからどう展開していくのかも全く分からない状態でのサロンへの入会。
けれどせっかく入会したのだからと、かじりつくような思いで同時期にサロン内で募集していたメディアライターにも応募をし、ライターとしてのスタートを切った。

そして時を同じくして、関西で「パラレルキャリアのマーケティングゼミ」というセミナーが開かれることを知った。
東京でもたびたび開催されている女子未来大学の関西校の授業。
今思い返せば無謀だったかもしれないが、オンラインサロンを主宰するメンバーにも会えることもあり、躊躇することなく参加を決めた。
授業はまるで新しい世界の扉を開いたようで、パラレルキャリアについて、そしてマーケティングの基本を事例やワークを交えて学んだ。

TIMサロンやこのマーケティングゼミに参加したことで一番私が心打たれたのは、たくさんの女性が自身のキャリアについて真剣に向き合い、学ぶ意欲を持っているということだった
中にはこれから社会人になる女性や、キャリアを確実に積みながらパラレルキャリアの展開に努力を重ねている女性、子育てをしながら自身の得意なことを生かしたいと頑張っている女性。

こんなにもたくさんの人が頑張っている、そのことに強く背中を押された気持ちだった。そして私自身学ぶことが本当に好きなんだ、と再認識した。
結婚して3年、1人勝手に安定を求め自分のやりたいこと、学びたい気持ちに少し蓋をしていた自分に初めて気付いた。
せっかく夫が見つけてくれた「書く」という強みをこれからの人生に生かしたい、私のことばを強みにしていきたい、そんな前向きな気持ちになっていた。

大学時代の挫折からもうすぐ10年。
長い長い10年が過ぎ、
やっと「私らしさ」を取り戻していた。

振り返って今思うこと

この10年を振り返ると、人との出会いに恵まれてきたなと感じている。
そのせっかくの出会いを無駄にはしたくなくて、「繋げていくこと」を意識して動いてきたし、アドバイスには素直に耳を傾けてきた。
そのおかげか、新しい出会いから一歩踏み出す力を多くもらってきた。

自分自身が挫折を経験したことで、同じように悩みもがきながら「今」を頑張っている女性にスポットをあてた文章を書きたいとも思うようになった。 キラキラ輝いて見える女性にも葛藤や苦しみは必ずあって、そこをバネにして今を一生懸命生きている。
そんな姿を知ってもらえることば紡ぎをしていきたいと思う。

その文章を書くことで私自身も誰かの背中を押せたらそれほど嬉しいことはない。

まだまだ自分の言葉で伝える力が弱い私だけれど、日々悩みながら張っている女性たちを、
そして何気ない日常をあたたかな視線で切り取ることのできる、文章やエッセイをこれからも丁寧に紡いでいきたいと思っている。

10年前の私に、今なら笑顔で言えるだろう。
「あなたの未来、思うほど悪くないよ。
大丈夫だよ」と。

〈完〉

パラレルキャリアエッセイいかがだったでしょうか?
挫折を経験したからこそ、いま書ける言葉や文章がある。そんな思いで3回のエッセイを綴ってきました。
読んで下さった方の背中を押せる小さなきっかけになっていたなら、これ以上嬉しいことはありません。
お付き合いくださりありがとうございました!

Kが主人公のエッセイ第3回 完結編は
4/1 土曜日に更新です。
最後までどうぞお楽しみに。




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