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自分の世界は他人[ヒト]によって定義される?

こんにちは。パラレルキャリア情報発信メディアchoice!です。

今月の記事のテーマを決めるにあたって、編集部Yさんと話題になったのがずばり「世界観」。わたしらしさ??個性??イメージ??というように、実はあまり深く考えてこなかった「世界観」について、今日は編集部Oが考えてみたいと思います。

◾️世界観とは何か

まず、Yさんから「テーマと世界観の違いがわからない」という話題があがりました。たしかに、発信するにもテーマを決めることはあると思いますが、世界観については何がどうなれば”
世界観を表現”できるのかはっきりしないことが大半です。

もちろん、誰でもそれぞれの世界観を持っていて、人生観だったり情緒だったりも含めてそれぞれが違うものを持っています。では、あなたの世界観を伝えてくださいと言われた時に、自分の世界観を理解し言語化する(もしくは視覚的に伝える)ことはできるでしょうか。

今回の記事で考えていきたい世界観とは、主に視覚情報から伝わる世界観についてです。インスタをはじめSNSが広がっている中でよく語られているのは、主に視覚情報に特化した世界であることが多数です。

特定の世界観という点でわかりやすい例をあげると、ディズ○ーランド。夢と魔法の国へようこそ!と言うだけあり、音楽も建物も文字のフォントですら、”ディズニーらしさ”のオンパレード。あれは誰がどう見てもディ○ニーの世界観を感じられるものだとおもいます。

ウォルトディズニーが表現したいテーマは何だと思いますか?と聞かれるより、ディズニーの世界観はどんな感じ?と聞かれた方が答えやすいのではないでしょうか。

正確なテーマは知らないけど、なんとなくあんな世界観だよねと、第三者がある程度共通認識できるものの代表的なものだとおもいます。

◾️世界観とブランディング

「ブランディングは世界観とキーワードをつくること」のように、よく一緒に語られるこの2つ。個人でやるにははなかなか壁が高いのですが、企業がやる場合はどのような例が考えられるでしょいか。

わたしが世界観を保つようなブランディングをされているなと思う企業のひとつは、中川政七商店さん。街中で日本の伝統工芸を扱うお洒落なお店と言えば名前は知らなくてもこのお店が浮かぶ人も多いのではないでしょうか。

以前、中川政七商店さんのWEBブランディングを担当されている方のWEB戦略の話を聞きに行ったことがあるのですが、ブランドの価値観や思想をとにかく大事にされていて、Webサイトで使う“単語”は全てブランド戦略と合致しているか一つづつ考えているそうです。 外部の広告も世界観を壊すので一切なしという徹底ぶり。

例えば日本語では同じ言葉でも沢山の表現方法があります。おもう・思う・想う、よろこぶ・喜ぶ・慶ぶ、など、その商品の背景や利用シーンを全て考慮した上で、表記までブランドルールを徹底し、社員全員がそのルールを把握するように言語化した上で、オフィシャルに発信する内容は全てそのルールに則って行なっているそうです。また、商品についても単に昔からある伝統をデザインで今時にするのではなく、まず商品への想いを紐解くところから、統一したフレームワークを決めて徹底的にやるそうです。

マーケティングはあくまでも市場ありきの考え方、一方でブランディングは自分たち起点。自分たちはこうありたいという価値観や思想が最初にあって、商品や売り方などを通じてそれを表現していくことで、共感を呼び購買につながるのだとのことでした。

このようなひとつひとつのブランディングが中川政七の昔からの日本の伝統の商品なのにどこか新しくでもシンプル、というような世界観づくりに一役かっているのではないかと感じました。

◾️世界観とは第三者から認識されて初めて成立する

SNSでの発信が当たり前のような今、個人の活動においてもいわゆる、「ブランディング」と「世界観」はよく一緒に語られています。しかし果たしてこの二つは本当に一緒なのでしょうか。

個人的な意見ですが、前出のように企業がある程度のブランディング戦略をもって世界観を作り出すことはできるかもしれませんが、多くの場合、**世界観とはその人が出そうと思って出すものではなく、発信者の発するさまざまな情報や要素から情報を受け取る側の第三者が判断するものではないかと思っています。 **

つまり、発信側がいくらテーマを決めて発信していても、世界観までは作るにはそう簡単ではありません。

よく「っぽい」という表現を使いますが、これは独自の世界観ではなく、特定の世界観から無意識に影響を受けて発信をしているために誰々っぽいねとなっている可能性が高いと思います。

「〇〇っぽい」の本物である〇〇のほうになるには、よっぽど内容が尖っていたり、ニッチなところに最初に手をつけていたり、二番煎じではなく、他の人では真似できない、むしろ誰かが真似すると真似した人が「っぽい」と言われるレベルまで行かないといわゆる世界観とは呼べないのではないかと思ったのです。

◾️世界観は「思考の癖」

世界観のひとつの形が「思考の癖」だと思います。

最近見かけたとある企画で、自分の癖を知るのにいいなと思ったのが「写ルンです撮影会」。個人の色を見つけようがテーマで、複数人が同じ条件で写真を撮ってみてどんな風に絵を切り取るかを見るという企画です。
実際、現像するまで何がどのように写るかわからない写ルンですは、同じ条件・同じシチュエーションで撮影したとしても、人によってまったく切り取る世界が違うのです。

好きな角度や向き、構図などは無意識のうちにその人の癖が現れます。これが自分が切り取っている世界であり、癖だとは気づかないのです。

写ルンですではなく、これがスマホやデジカメの場合、どんな絵になっているか確認しながら何度も撮り直しができるので、無意識の癖というよりは、お気に入りの誰かの構図を真似ることも容易になってしまいます。

こうやって、無理に誰かの真似をしたり、テイストを寄せているうちはいくら発信しても独自の世界観を第三者に感じ取ってもらうのはなかなか難しいですが、そこを乗り越えてこその独自性。

✳︎

自分の発信は他者から見た時に「っぽい」なのか、その人の世界観が相手に伝わっているのか、一度誰かに印象を聞いてみるのも一つの手。ほかの情報を参考にしたりせずに、頭が真っさらな状態で自分の表現をしてみてください!

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