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これで終わり

ここ十数年、働きながら色々なものを買ってきたが、どうもその傾向として「コロコロと色々なものを買い換えるが、一つのものに落ち着くとそれしか買わなくなる。」というのがある。ここ数年は特に顕著になってきている。例えば、靴に関してはたくさん買い替えたし、たくさん持っていたけど、BIRKENSTOCKのLONDONを買ってから、もう5年ほど毎年ソールを張り替えて、ほぼそれだけを履き続けている。手帳もここ数年は能率手帳とバイブルサイズのシステム手帳しか使わなくなった。

他にも歯磨き粉や万年筆のインク、頭痛薬、消しゴム、ヘアーワックスなど、無くなったとしても、また同じものを買う。他のものを買っても良いのだが、なんとなく「納得した」というか、「最適解が出た」というか、それ以外を買う気が起きない。

これらの品に衝撃的な出会いがあったわけではない。一つだけ、はっきりと覚えているのは、ゼンハイザーのMOMENTUMだ。インターネットのワークスペースで知り合った友人が、MOMENTUMのヘッドホンを使っていて、試しに使わせてもらった時は音の層の厚さや低音の滑らかさに衝撃を受けた。元々音楽的な素養は全く無かったし、低音が響けばゴキゲンなタイプだったのだが、あまりの感動に早速小遣いをはたいてMOMENTUM In-Ear Wirelessを購入した。ちょっと覚悟のいる金額だったが、持っているCDを全部聞き直すぐらい楽しんだ。あれだけ繰り返し聞いたはずの曲なのに、今まで耳に入っていなかった音があったり、楽器があったりするのが面白かった。

たくさんのイヤフォンが発売されるが全く触手が伸びない。おそらくこれに関しても、「納得してしまった」のかもしれない。



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