かけちがえたボタン


みずに沈んでゆく部屋
体温が流れる 赤
喉に生えるとげ
つっかえる文字のはへんが バラバラ
喉のおくを塞ぐ

胸まで膨らんで 張り裂けるのを待つ
いきるための赤が
わたしをころそうとシテイル

ひれのないわたしは
もう光を浴びることができない
黒い底で ざらざらを抱きしめながら
おわりがくるのを待つ

早くして



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