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【BTSジョングク】アシンメトリーと2つの自我

シンメトリーとアシンメトリー

人間は本能的にシンメトリー(左右対称)に「美」を感じると言われている。
人それぞれ好みの差はあれど、世界的に有名な建造物や美術品には、そのシンメトリー性が持つ美しさ故に高い評価を受けているものも多い。

シンメトリーの美、フランス ベルサイユ宮殿


その一方で、アシンメトリー(左右非対称)の「美」というものもこの世には存在する。
「世界一有名な美女」と言われるモナリザも、その左右非対称な顔が世界中の人を惹きつける要因の一つであると考えられている。

レオナルド・ダ・ヴィンチ 「モナリザ」
…と、突然シンメトリーとアシンメトリーについて話しだして「なんの話?」と思われたでしょうか。
このnoteでは、BTSのジョングクが持つ「アシンメトリー」へのこだわりについて少し深掘りしていこうと思います。

ジョングクの描くアシンメトリー

ジョングクの描く絵にはしばしばアシンメトリーが表現されている。
代表的なのはBT21のキャラクターであるCOOKYだ。

向かって左側の眉だけつり上がり、右側の耳は垂れているのが特徴的なうさぎのキャラクターだ。

ジョングクが描いたCOOKYの原案

最近のものだと、マクドナルドとのコラボで描いた絵や、ARTIST MADEのフーディのデザインにもアシンメトリーが表現されている。

また古いもの(2016年頃?)では、サイン会で「自分に似ている動物の絵を書いて」と渡されたポストイットにうさぎの絵を描いたものを見つけた。
やはり眉とひげがアシンメトリーになっている。

元画像はこちら:
https://m.blog.naver.com/PostView.naver?blogId=duswn4201&logNo=220843648629&proxyReferer= 


そして2022年のDECO KITでジョングクはこのイラストを描いた。

このイラストは向かって左側が「うさぎ」右側が「マルチーズ」を描いたものではないかといわれている。
(ちなみにARMYの中では度々ジョングクはうさぎかマルチーズか、という論争(?)が行われている)

このイラストをあえて言葉で表現すると「一つの体にうさぎとマルチーズを融合させている生き物」となるだろう。
そしてその生き物が、私はすごく「ジョングクみたい」だと感じたのだ。
これについて、もう少し具体的に説明していきたい。

ジョングクの体に刻まれたアシンメトリー

ジョングクのアシンメトリーへのこだわりは絵だけではない。
グクペン(だけでなくほとんどのARMY)は、彼のタトゥーやピアスが右半身に偏っていることを知っているだろう。

ちなみに、いくら推しとはいえ、他人の内面を勝手に推測して語ることはある種の危険を伴うと感じています。
ここではジョングク自身が発した言葉や表現をもとに、「客観的」に見えてきたことを書いていこうと思っていますが、あくまで一ファンの一個人としての考察となる旨ご了承ください。

右腕、右手のみに描かれた多くのタトゥー。
そして右耳に並ぶ特徴的な6つのピアス、口の右端についたピアス、(現在は既に外してしまったが)右眉についたピアス。

誤解を恐れずにいうと、ジョングクの右半身と左半身は一見すると別人のようだ。
まるでDECO KITで描いたうさぎとマルチーズのように。

これは完全に憶測だが、彼のタトゥーを見るに右半身は「BTSのJUNG KOOK」という存在が凝縮されているのではないかと思っている。
(ここではタトゥーの一つ一つの意味の考察は省略しますが、既に多くの人によって様々な考察がされているので、興味のある人は調べてみてください。)

ではタトゥーのない左半身はというと、それはそのまま、生まれながらの전정국(チョン・ジョングク)であることを表しているのかなと考えている。

これらの仮定をもとにすると、ジョングクの体に刻まれたアシンメトリーは、彼自身の中に「BTSのJUNG KOOK」と「전정국」の二つの自我があることを示唆しているように思える。
では、うさぎとマルチーズのように、一つの体に二つの自我が存在することにどのような意味があるのだろうか。

ジョングクの抱える2つの自我

2020年に公開された映画「BREAK THE SILENCE:THE MOVIE」の冒頭で、ジョングクがこのように語る場面がある。

デビューした時点から新しい自我が生まれたわけですよね
2つの自我を分離しなければと思っていました
理由は分からないけど
でもよく考えてみたら新しい自我の方にJUNG KOOKのいい部分があるのにどうしてそれを分離するんだろう
その必要があるのかな?
BREAK THE SILENCE:THE MOVIEより

当たり前のことだが、「BTSのJUNG KOOK」と「전정국」はどちらも同じ一人の人間だ。
しかしこの映画のコメントからも、ジョングクがその2つの自我が同時に存在することに悩んできたことが分かる。

もちろん人間は誰しも2面性をもっている。
しかしわずか13歳(日本年齢)で親元を離れ、アイドルを目指してソウルに上京したジョングクは、「BTSのJUNG KOOK」と「전정국」という2面性への戸惑いが人よりも少し色濃かったのではないだろうか。

そして2つの自我の共存について悩み、戸惑ったジョングクが出した結論が「2つの自我を分離させない」こと。
つまり別人のように見える「BTSのJUNG KOOK(=右半身)」と「전정국(=左半身)」 は対立するものではないのだ。
その2つの自我(そしてタトゥーやピアスのある右半身とまっさらな左半身)を融合させた彼こそが、私たちが目にしているジョングクに他ならない。

これらのことから、ジョングクのアシンメトリーへのこだわりは「BTSのJUNG KOOK」と「전정국」という2つの自我に起因するもの、
そして彼はタトゥーやピアスを用いてその2つの自我を自分の体で融合させたがっているのではないかと結論づけた。

ちなみにこの映画は2019年5〜10月に行われた
【LOVE YOURSELF: SPEAK YOURSELF】のワールドツアーに密着したドキュメンタリーだ。
そしてジョングクが最初のタトゥーを入れたのが、まさにこのツアーの前半の日程が終わった、8月からの長期休暇中のことである。

ジョングクのタトゥーと2つの自我を結びつけて考えるのに、時間のズレはないといえるだろう。

一般的にタトゥーを入れる際、そこには大きな覚悟と強い意志があるはずだ。
私は一ファンとして、ジョングクの「覚悟」や「意志」の話を、彼自身の口から聞ける日が来るのを、いつまでも待ち続けていたい。

繰り返しますが、ここで書いたことは全て一個人としての考察です。
本当のところはジョングク本人にしか分かり得ないことですが、現時点で私はこう考えたという一つの記録としてこのnoteに残しておこうと思います。

note内にミスや訂正箇所がございましたら、恐れ入りますが、コメント欄もしくはTwitterよりご連絡いただけると幸いです。

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