【センイル】BTS・JIN キムソクジンさんへ。届かない手紙。
BTS JIN・キムソクジンさんへ。
お誕生日、おめでとうございます。韓国で31歳、日本で29歳。もう、すっかり大人ですね。
私はジンくんを知ってまだ一年とちょっとしか経っていないけど、その短い期間でも、顔つきが男らしくなったなあと思っています。
ぷにぷにして可愛らしかった頬がシャープになって、まんまるだった目が涼しげな印象になって、それでも相変わらずRJの枕を持ち歩いていたり、クジラのセーターを着ちゃったりするあなたを見ると、とても愛おしく、安心するのです。
唐突だけど私は、JINもキムソクジンもまるっと受け入れて愛しているような、今のあなたがとても好きです。
少し肩の力を抜いて、自分の気持ちに正直に。
もちろん、過去のジンくんがいて、今のジンくんがいるから、どんなジンくんも大好きなんだけど、今のあなたはとても素敵だなあと思うのです。
『IN THE SOOP2 』でみせてくれた、子育てを終えた母親のような振る舞いがとても愛らしかった。
ビールを飲んで誰よりも早く寝ちゃって、全く撮れ高がないところとか、テヒョンさんのお願いをめんどくさそうに払ってゲームに集中しちゃうところとか、情けなく過ごすことが休息だと持論を展開して気の向くままに過ごしているところとか。
きっとジンくんのなかの、自分に対する許容範囲がとても広くなったのかなと思っています。"LOVE MY SELFの伝道師"なんて呼ばれることもあるけど、その質がとっても丸くてやわらかくなったなと思うのです。
少し寂しかったあの言葉
実は、過去にあなたが言っていた、「キムソクジンをJIN化しないといけない」という言葉が、少し寂しかった。それはもしかすると、一年前の私の経験からきているのかもしれません。
私は去年、今まで生きてきた人生の中で一番どん底にいました。
こんなに「自分が自分じゃなければよかったのに」と思うことは、初めてなくらい。
私はジンくんみたいに悪夢にうなされるほどの努力をしてきた人間でもないし、誰かに勇気や希望を与えることもできないちっぽけな人生だけど、そんなちっぽけな人生のなかでも、どん底はあるみたいです。
もう少し、環境や他人のせいにしちゃえば楽だったのかなとも思うけど、それすら逃げに感じて、そもそも逃げることを悪いことだと勘違いして、追い込むという選択肢しかなかったのかな。
「もしかしたら自分は地球上で一番ダメな人間なんじゃないか」「そんなこと考えちゃダメだ、もっとポジティブにならなきゃ」「自分の努力が足りないから何も上手くいかないんだ」
毎日毎日こんな言葉を自分に浴びせていたら、あっという間に限界が来て、毎朝駅のトイレにこもるために、1時間早く家を出る毎日でした。私は多分、理想の自分に近づくために、間違った設計図を組み立ててしまったみたいです。
とても聡明なジンくんは、もちろん私みたいな設計ミスはしないけれど、「キムソクジンをJIN化しないといけない」という言葉が少し寂しかった理由は、そこにあるのかもしれません。
ポジティブも努力しちゃダメ
そんなジンくんが、今とても穏やかで、他人も自分も大きな愛で包んでいるように見えるのは、もしかしたら、世界が大きく変わったこの2年があったからなのかなと思っています。
誰にも想像のつかない海の底は、暗くて、息もできなくて、きっととても怖かっただろうな。
でもそんな海の底で、あなたが導き出してくれた宝物のような答えが、どん底の私を救ってくれました。
『IN THE SOOP』で「ポジティブも努力しちゃダメ、ポジティブになろうと努力するより、あまり考えすぎないこと」と、自分に言い聞かせるように、優しいお兄ちゃんの顔をしてユンギさんに話していたジンくん。
その言葉を聞いたとき、全ての呪いが解けていくような感覚になったんです。
あのときの私はきっと無駄に明るくて、無駄に笑ってて、無駄に気を張っていて…まさにポジティブになろうと努力していたんだな…
私が一年前に書き溜めた、分厚い3冊のノートにはその痕跡がしっかりと残っていました。
ポジティブでいなければいけない環境に身を置いていたこともあって、明るくしていないと見捨てられてしまうかもしれないという恐怖にかられていたあのときの自分を、このジンくんの言葉が優しく溶かしてくれたんです。
そしてジンくんの言葉が、自分を嫌いになってしまう環境から逃げる勇気と覚悟を、私にもたらしてくれました。
ジンくんの哲学
ジンくんの哲学は、常に自分中心に回っているところがとても信用できるのです。自分中心に回そうとしている、という方が正しいのかな。
"自分がどうしたら幸せになれるのか"という部分を軸にして、自分の経験から大切に編み出してきたジンくんの哲学は、とっても正しくてとっても温かい。
だからこそジンくんは、些細な幸せを一滴もこぼさない。
ナムさんとブイラでレゴを組み立てているとき、「こういうときが幸せですよね」と話していましたね。ナムさんには「わかりません」と一刀両断されていて、二人の噛み合わなさがとても愛おしかったけど、そういう些細な日常の瞬間を「幸せ」と言えるあなたは、とても素敵だと思うのです。
歴史を覆すようなたくさんの偉業を成し遂げてきたあなたが、「いちばん幸せ」だと感じることは、賞を受賞したことでもなく、記録を塗り替えたことでもなく、ご飯を食べたり、ゲームをしたり、たくさん寝たり…日常にある誰しもが経験しているもの。
それって悔しいほどに、この世の真理だなあと思います。
ジンくんの哲学は、自分を愛することにはとても不器用になってしまうあなたが、自分を愛してあげるために積み重ねてきた大切な宝物。
自分を辞めてしまいたいと、どん底にいた私に必要だったのは、大ベストセラーの自己啓発本でも、誰かからの激励の言葉でもなく、優しく包み込んでくれるジンくんの哲学でした。
31歳になるあなたへ
不安を埋めるように努力する姿が愛しいです。
いつも靴紐の蝶々結びが縦になっちゃうところがすきです。
自分で茶化すくせして、注目されると顔と耳と首がすぐに赤くなってしまうところがすきです。
メガネをなおすときくるっと手を回しちゃうところがすきです。
パジャマと枕は持参して、快適な寝る場所をしっかり守るところがすきです。
すぐに自己犠牲を払って、メンバーが言いづらいことを率先して言ってしまうところがすきです。
ちゃっかり自社の株で儲けちゃうところがすきです。
アミのためにファンタジーなパフォーマンスを仕掛けてくれるところがすきです。
赤信号は渡らないけど、黄色信号ギリギリを楽しんでいる感じがすきです。
ワールドワイドハンサムなところがすきです。
それを持ちネタにしちゃうところがすきです。
毎回色違いのスウェットを着て、服は機能性しか求めていないようなところがすきです。
リアリストでロマンチストなところがすきです。
温かくて芯のある、切ない歌声がすきです。
クレバーさ全開のダンスがすきです。
アミへの愛がとっても深いところがすきです。
メンバーを守ると決めた覚悟をずっと貫いているところがすきです。
全部すきです。
31歳のあなたも、その先のあなたもずっと大好きです。
世界一、幸せでいてください。
お誕生日、おめでとう。
【追記】
PTD LA公演、お疲れ様でした。
最終日、たくさんのアミから祝ってもらっているあなたをみて、とてもとても嬉しかったです。
きっとジンくんは、ステージに立って、たくさんの歓声を浴びることで、自分の存在に価値を見出せるのだと思います。
今回のコンサートで、たくさんの愛に包まれていることを実感して、安心できていたらいいなと思います。
心にぽっかりとあいてしまった穴が、満たされていくかのようなジンくんの笑顔をみて、やっぱりあなたはステージに立つべき人なんだと思いました。
みんな、あなたが大好きです。
本当に本当にお疲れ様でした。
素敵な時間をありがとう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?