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青が消える(Losing Blue) - 感想

青はだんだんかすんで薄くなっていって、それからすっかり消えてしまった。

主人公岡田の世界から" 青 "が消えた。
舞台は1999年12月31日。ミレニアムの大晦日である。


この物語で重要となるのは、" 青 "は一体何なのか。
岡田にとっての" 青 "は単なる色ではない、青の隠喩について...etc

と、そんな感じでネット上の解説を読んだ。
この短編が高校の教科書で採用されている、と聞き読んでみたけど、
これを先生はどうやって教えてるんだろう、、、と苦労を他人事ながら思い知る。

こんな風に青という色を失ったまま 〜 新しいミレニアムに入ってしまったら、なんだかすごくよくないことが起こるんじゃないかという気がしたのだ。

私は、ここで言う" 青 "とは自分が親しんできたもの、選択してきた考え方を意味している、と読んだ。

時代の流れによって、当たり前にそこにあったものや自分の考え方も変わっていく、消えて無くなっていくのだろうか、
好きな人に対する気持ちもどんどん変わっていくんだろうか、

そうなった未来は全く想像できないけど、気づかないうちに消えていくのかもしれない。

平成から令和へ
もしかすると何かだんだん薄くなって、すっかり消えてしまっているものもあるのかもしれない。
そんなことに思いを馳せながら、僕たちは日々を生きていく。


でも青が無いんだ。と僕は小さな声で言った。
そしてそれは僕が好きな色だったのだ。


(この短編をどういう風に教えていらっしゃるか教えていただけると嬉しいです)

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