7月16日 白鳥

短歌をつくるため、高校時代の手帳を開いた。

白鳥先生のことがびっしりかいてある。

これじゃあ一方的なストーカーだよ(笑)

でも当時は本当に本当に好きだった。

言葉の言い回しとか懐古趣味なところとかツンデレなところとか。あと、血管が浮き出る細い腕も。

おそらく女子高マジックなんだけどね。



なんのために文学やってるんだろう。

初心に帰ることができた。


教室から盗んだ現代文の教本をめくった。

先生の字が残っている。

今の私は、この人みたいに論文を書けない。

むなしくなった。文学で繋がるはずだった。

でも、たぶん二度と会わないからと優先順位をさげていた。



朝井リョウの「エンドロールが始まる」っていう短編がある。

当時、学校の図書館でたまたま読んで、すごい染みた。

私にだってそんな青春があっていいだろうと夢みてた。

気がする。いや後に読んだんだっけ。

変な生徒だった。だから、母校に帰る勇気がない。だから、教員免許もとれなかった。にげた。


キモイけど愛しい高校時代の私。

また会いたい。とは思わない。思い出のままでいい。

そして、先生よ、元気ならよし。


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