おなじ本棚の本で育った
わたしには姉がふたりいる。一つ屋根の下で暮らし、おなじ釜の飯を食べ、布団をならべて眠っていたわけなんだけれど、それよりも、つよい結びつきを感じることがある。
それは、わたしたちは途中まで、おなじ本棚の本で育った、ということ。
それぞれの「好み」があらわれ、「文化」が分岐していくまで、わたしたちはおなじ本棚の本、おなじカセットの音楽、おなじVHSの映画にふれてきた。
ふと話しているときに感じる、「土台がいっしょだなあ」「心の辞書がいっしょだなあ」という感覚。それはそうだ、あの壁一面のたくさんの本を、ほとんど一緒に読んできたのだから。
面白いのは、基礎工事が終わったあと、各々建てたものが全く違っていた、ということ。外観も内装も全然違うのに、住み心地が似てるというか、ねえ。姉妹は面白いです。
そんな三姉妹の長女と三女が、呼応したりしなかったりするというマガジンをはじめました。ゆる〜く、自由にやるので、よろしくね。
うれちい