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風景という息継ぎ

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風景写真と短いエッセイ。毎月末に更新。日々の息抜きにどうぞ。
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#私の作品紹介

今ここをともにする命との逢瀬、今ここに亡き命への弔い(月一フォトエッセイ)

枯れたひまわりの背に赤とんぼがとまって、コスモスが一斉に舞台の真ん中へと躍り出る。 世界が凍てついた眠りに入る前、季節は最後の命を燃やすように、鮮やかな色彩に染まる。 包み込むような柔らかさを得た太陽の光が、赤い葉を透かしながら土に落ちる。そこには黄色いイチョウの葉が寝そべっている。その死を慈しむかのように吹く涼やかな風は、この季節特有の芳香をまとっていた。風が吹いてきた方向を見やれば、橙色の小さな花が満開を迎えている。その木が金木犀の木であったと気づくのは、いつもこの時

その赤い花は厄災か祝福か(月一フォトエッセイ)

ビルの屋上に大きな猫がいた。その猫は、空を流れながらもくもくと膨らむ入道雲に猫パンチを連発している。すると雲はたちまちちぎれていって、群れを成すひつじ雲へと姿を変えた。遊び疲れたのか飽きたのか、その猫が丸くなって眠りにつくと、日差しが少しだけ柔らかみを帯びた。 また別の日、とある公園でまったく同じ猫を見た。その足元で猫を見上げる。大きくて、その分さらにモフモフしている。不意に猫がにゃあと鳴いた。すると近くに咲いていたひまわりが一斉に頭を垂れていき、代わりに彼岸花が次々と花を