今ここをともにする命との逢瀬、今ここに亡き命への弔い(月一フォトエッセイ)
枯れたひまわりの背に赤とんぼがとまって、コスモスが一斉に舞台の真ん中へと躍り出る。
世界が凍てついた眠りに入る前、季節は最後の命を燃やすように、鮮やかな色彩に染まる。
包み込むような柔らかさを得た太陽の光が、赤い葉を透かしながら土に落ちる。そこには黄色いイチョウの葉が寝そべっている。その死を慈しむかのように吹く涼やかな風は、この季節特有の芳香をまとっていた。風が吹いてきた方向を見やれば、橙色の小さな花が満開を迎えている。その木が金木犀の木であったと気づくのは、いつもこの時