見出し画像

【ドラマ感想】広重ぶるう

歌川広重って、特に興味を持ったことはなかった。
社会科や美術の教科書などで、絵は多くの人が見たことはあると思う。

版画が刷り上がっていく工程は、とても高揚する!
そっか、あの絵って、版画だったんだ。

あ!そういえば、うちにあの絵のちっちゃいカードがあったはず。

永谷園のお茶漬け‥ スーパーの自社製品の方を大抵買うから、あまり買ったことないけど、あれに浮世絵のカードが入ってて、あれは歌川広重じゃなかったっけ?

確かここに‥と、財布には常時入れないけど、時々必要なカードを入れてあるケースを確認すると、
あった!

スペースに余裕があったので、実用カードと一緒に、カービィのお菓子についてたカードや、すごく興味あるわけじゃないけど、捨てるのは抵抗あった、浮世絵のカードがあった(トップ画像)

自分の持ち物を目通しする生活は、いいなあ〜と思う瞬間😊✨

ああ、確かに。
広重がこだわった「べろ藍」‥綺麗だな〜
「俺なんかが思いつくことなんて、たかが知れてるから」と、こういうところは拘らず、版画師の技術に任せたんだ

など、ドラマで知ったことを思いながら、ちっちゃいカードをまじまじと見つめる。

広重の絵って、優しくて、楽しくて、繊細で、圧倒される力も持ってて、なんだか心が和む。
藍、青の使い方が、特に綺麗で好きだな〜

小林賢太郎さんと、似てるところがあると思った。
キレイ、几帳面
まず自分が笑う、自分が面白いと思うものを創る‥そんな時は我を忘れる
ものすごい人だけど、凡人

広重の時代の、有名な絵師の描き方も興味深かった。

葛飾北斎(長塚京三)
絵のおばけ。ものすごい量の引越しをした人で有名だけど、きったないところで、伸び放題の髪を適当に縛って、一日中絵を描きまくる、いかにも天才、巨匠

歌川国貞(吹越満)
美人画の有名人。私は、小室哲哉みたいだと思った。自分で、これが特に好きとか、いいと思わないけど、人がこれをいいと買ってくれるから描く。
「絵で食べていくというのは、そういうことでございましょう?」
言葉遣いや雰囲気が上品。

無名な広重は、貧しい火消しの仕事のかたわら、話しかけられても気付かないほど、絵に没頭する時間がある。役は阿部サダヲさん。

広重の人生にとって、なんといっても大きかったのは、奥様のお加代さん(優香さん)。
やりくりが大変で、こっそり質屋に通う生活、二人の間に子供はなかったけど、絵に夢中で打ち込む時間がある、真面目で優しい夫との生活が、お加代さんは温かく幸せだったんだと思う。

広重の絵に感動した、可愛い〜少年の弟子ができて、暮らし向きが大変ながらも3人で過ごす図は、とても微笑ましかった❤️

そして、もう一人の大きな存在は、広重の絵を「売れる」と踏んだ版元の竹内孫八(高島政伸)。
現実的。情や義でなく、広重の痛いところを真っ直ぐ突きながら、当たってる本当のことしか言わない。
お加代さんに、「夫をどうか、よろしくお願いします」と言われ、「金になるうちは」と、ニヤリとするところがイイ!

「舟を編む」でも、堅物たちで素晴らしい辞書を作ることはできても、営業の西岡さん(映画ではオダギリジョー)がいなければ、販売されて世に出ることはなかったと思った。

広重は、急病で愛妻を失い、質素倹約令で絵が取り締まられ、売れなくなり、孫八の店も立ち行かなくなる。

それでも孫八は、こっそりと「お加代さんに頼まれましたからねえ」と呟いて、広重を支える😭

広重が亡くなる3年前、安政の大地震が起こり、広重は、本当に描きたいものがわかったと、描き始める。
広重は、絵で人を温めたかったんだと思った‥

今度、図書館に行く時、歌川広重の画集を見てみようと思って、見つけた!

でっかい!分厚い!重い!す、すごい装丁‥
こういうのが見れるところが、図書館のすごいところ!

図書館に来て、その場で読むのは、私はこういう画集や写真集、絵本、それから、貸し出しはしていない閲覧のみの雑誌などにしている。
貸し出し手続きするのは、だいたい文庫本のような持ち運びが便利で、読むのに時間がかかるものやDVD。

うわ〜‥
いいなあ〜✨

広重の画集の紙質も好きで、開いていて、とても嬉しい気持ちになった。

お茶漬けの小さなカードを見る目が変わって、こんな大切なものになる日が来るとは!


もう一枚の浮世絵カード

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?