占星術における予知(Prediction in Astrology)

基本を理解することは、予測占星術において非常に重要です。
予測にはさまざまな方法があります。

概要


1.プログレス(進行図):1日1年法とも呼ばれ、生まれて1日後の天空の星が、1歳の運勢を表すという考え方です。32歳の時の運勢を知りたかったら、生後32日後の星の配置を見ます。プログレスは、太陽・月・アセンダント・MCを使うことが多く、トランスサタニアン(土星以降の惑星)は、ほとんど動かないためほとんど使いません。
実践講座で使うホロスコープ~ソーラーアークとセカンダリープログレス

2.トランジット:特定の日時の空のどこに各惑星があるかと、出生図にどのように影響するか。今リアルタイムで実際に運行している天体たちから、今自分がどんな影響を受けやすいのかをさぐることができます。(占星術のトランジット(経過)とは?

3.ソーラーリターン:トランジット(現在)の太陽が、出生時点の太陽と全く同じ位置に戻ってきた瞬間のことを「ソーラーリターン」と言います(日本語では「太陽回帰」)。太陽は1年に1回回帰するため、誕生日からの1年間の展開について予測することができます。(ソーラーリターンチャート-2020年

4.ムーンリターン:ソーラーリターンと同じく、月が出生時点と同じ位置に戻ってくる瞬間を「ムーンリターン」(月回帰)といいます。月は1か月に1度の周期で回帰するため、1か月の予測をすることができます。(ムーンリターン図でわかる1か月の流れ

5.ソーラーアークプログレス:ソーラーアーク太陽の動きは、1.のプログレスと同じです。そして、その他の天体は、太陽が動いた度数だけ、動かします。このため、冥王星などの動きの遅い天体も活用して予測することが可能です。プログレスでも、ソーラーアークでも、大きな変化が示唆されるとき人生の変化が起こりやすいです。(実践講座で使うホロスコープ~ソーラーアークとセカンダリープログレス

6.年惑星の逆行:前進する代わりに、これらは誕生日から後退します。(過去を見れる)

人生で起こるであろう出来事の本当に明確で正確な未来図を取得するには、1つは、上記の予測法からの解釈のすべてをブレンドする必要があります。すべてを考慮に入れる。サポートする側面などが多いほど、正確な予測を行うことができます。重要な出来事が自分の人生に現れようとしているとき、多くの場合、上記の予言の方法のすべてに兆候が見られます。

プログレス

: 毎年1日のプログレッションが、太陽、月、水星、金星、火星、および4つのアングル(アセンダント、ディセンダント、MC、IC)が使用されます。この特定の方法では、外惑星(土星以降)の動きは遅すぎるため使用しません。
真夜中の日付と正午の日付によって、予測する年の6か月が決まります。これは、月が他の惑星よりも速く移動するため、月の進路をグラフ化するのに特に役立ちます。

1年間の1日。たとえば、あなたが25歳の場合、※エフェメリス(天体歴)を使用して、出生日から1日後から25日後までの順でカウントします。その日に、1〜2度オーブ以内で出生惑星とアスペクトしている惑星がある場合、あなたの人生でイベントが発生します。
たとえば、出生図の太陽が乙女座の20度にある時。あなたが現在25歳になったばかりなら出生日から25日後のホロスコープを算出します。金星がおとめ座の19度になり、ほぼ20度になりました。ご安心を。あなたは1年以内に、非常に重要な愛の関心、関係、または結婚をする可能性が考えられます。
オンライン占星術チャートでは、昔ながらの計算をする必要がなくなりました。上記は、これがどのように機能するかについての参考情報です。

※エフェメリス:惑星の運行位置・軌道及び天象(日食、月食、天体の出没など)を推算した予報。

トランジット

:トランジットは、惑星が現在上空にある場所であり、出生惑星に(もしあれば)アスペクトを作り出しています。繰り返しになりますが、重要なアスペクトが作られると、関係する惑星の性質を考慮してイベントの予測ができます。トランジットは、動きの遅い惑星を利用します:火星(逆行時)、木星、土星、天王星、海王星、そして冥王星。場合によっては、太陽、水星、またはその他の動きの速い惑星がきっかけとなりますが、大きな影響はありません。ここでは日食と月光も重要です。

オーブの度数は、プログレスの1-2度のオーブとは対照的に、トランジットではより広くなります。オーブは惑星が影響を与えられる度数です。出生占星術では、通過する惑星のオーブは、主要なアスペクトの8~10度です。(つまり、合、スクエア、トライン、およびオポジションです)。セクスタイルなどのより重要でないアスペクトでは、影響の範囲は5〜6度です。セミセクスタイル、キンタイル、およびセミスクエアは、それらのオーブに関して1〜2度の影響しかありません。

たとえば、おとめ座の2度に木星があり、7度に冥王星があるとします。 2つの惑星がオーブの5度以内にあるため、これは合です。次に木星がおとめ座の2度に位置しているとします。さて、冥王星がおとめ座の18度にあったとすると、2つの惑星間に16度あるので、合にはなりません。合への影響が広すぎます。

トランジットの惑星の場合、オーブはタイトな1〜2度のみです。

たとえば、冥王星がその人の月をスクエアしているとすると、家庭内(domestic)で大きな変化があったことを示しています。月はうお座の11度、冥王星は現在射手座の16度です(両惑星の角度は85度)。冥王星はまだ影響力を持っています。最も多いケースではアスペクトが近いほどイベントが発生しますが、惑星が9〜10度離れているときにイベントが発生する場合があります。したがって、冥王星は射手座の21度を超えて移動し、オーブから外れるまで(両惑星の角度は80度)上記の月に影響を与えます。

私はまた、ほとんどの場合、通過惑星が2~4度以内に出生惑星に接近すると、その惑星と正確に合を結ぶ前であっても、それがイベントを引き起こす可能性があることを発見しました。ゆっくりと動いている惑星が、出生惑星の5度以内に接近していることに注意してください。何も起こらなくても、通過する惑星が出生惑星の軌道内にあるときはいつでもイベントが発生する可能性があるので、注意してください。
これには、惑星の逆行も含まれます。逆行惑星が出生惑星の上を通過すると、逆行の力を発揮します。それが出生惑星のオーブ内にある場合、イベントが発生する可能性が高くなります。度数的には出生惑星に近いほど、イベントが起こる可能性は上がります。

ソーラーリターン

:占星術では1年は常に誕生日から始まります。トランジットの太陽が出生図の太陽と角度・分秒単位で正確に合になる時刻に、来年の惑星の影響を明らかにするチャートが生成されます。1年よりさらに短期間の情報は、通過する太陽が[90度]のスクエアになり、出生図の太陽に[180度]でオポジションするときにチャートを作成することで得られます。これは、1年のうちの3か月ごとのチャートとなります。

たとえば、出生チャートの太陽がジェミニの10'44"16にあるとします。トランジットの太陽がジェミニの10'44"16に到達する正確な時刻に、チャートを生成します。これがソーラーリターンです。
トランジットの太陽がおとめ座[90度離れて]に10'44"16にあるとき、生成されるチャートを「クォーターリターン」と呼びす。(誕生日から3か月後のチャートの)クォーターリターンは、ソーラーリターンよりも影響が少なく、基本的には太陽のリターンのチャートで予測されたイベントのタイマーとして機能します。

太陽が射手座(出生時の太陽から180度)に10'44"16にあるとき、これは誕生日から約6か月後になります。多くの場合[すべてではありませんが]、ソーラーリターンで予測されるイベントは、このチャート(トランジットの太陽が出生図の太陽と180度で対抗した後)に現れます。6か月後のソーラーチャートは、クォーターチャートよりも影響力がありますが、これも原則ではありません。

ソーラーリターンの角度は非常に重要ですが、ですが本を書くほとんどの有名な占星術師はこれらを解釈する方法について多くを知りません。そしてソーラーリターンは、プログレス、トランジット、およびその他の予測データとブレンドする必要があります。

SR(ソーラーリターン)チャートを使用する例を挙げます。MCはおうし座の0度であり、SRチャートのルーラーの太陽[SRアセンダントが獅子座の場合]と第2ハウス(お金)の月が合のチャートがあるとします。。
SRの新月は非常に重要かつ始まりを示し、SRのMCとルーラーである第1ハウスの金星と一緒に、今後の第10ハウス(キャリア)のイベントを強調しています(ここの「第10ハウスを強調」の意味が分からないです。サインだけでなく、ハウスにも支配星がありますがおうし座と金星の支配ハウスは2ハウスなのに。支配性とハウスの関係性)。SRの第1ハウスの惑星は、SRチャートや出生図の中で、その惑星が支配するハウスのイベントに重点を置いています。

このチャートの持ち主は、上記の影響を受けて新しいキャリアを始める可能性があります。

ルナリターン

: ルナリターンはソーラーリターンと非常によく似ていますが、毎月チャートが生成される点が異なります。つまりルナリターンは毎月のイベントを明らかにします。
両手法の役割として、ソーラーリターンは、年間を通じてイベントを予測する上で最も影響力があります。ルナリターンはソーラーリターンで予測された出来事を反映し、多くの場合、タイマーとして機能します。

ソーラーアークプログレス

: ソーラーアークプログレスは、外惑星のプログレスを見るのに適しています。これは、1日1年法のプログレスでは外惑星の動きが遅すぎて予測に使えないという点を補う手法です。またこの方法は標準的なプログレスよりも影響力が弱いことがわかりました。
算出方法は以下の通りです。太陽は毎日一定の角度で移動します。1日1年法のプログレスと同様に、年齢分の日数をカウントします。その日の太陽の位置を見ると一定の角度移動しています。この移動した度数を他のすべての出生惑星に適用します。
チャートを読む際は、1-2度のオーブがここでも適用され、アスペクトがある場合にはイベントが発生します。

逆行した惑星

:これらはやや弱い。過去の生活の傾向を明らかにするために主に使用されています。年単位で逆算します。

©Copyright 2002、2012、Joy of Satan Ministries;
米国議会図書館番号:12-16457
こちらのリンク先の「PDF of all writings of High Priestess Maxine on astrology found in all Joy of Satan sources」というpdfファイル内「Prediction in Astrology」を翻訳しています。

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