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バイノーラルビートによるガンマ波(γ波)誘導について

脳波をガンマ波(γ波)になるように刺激することで、短期記憶力や長期記憶力が良くなったり、やる気が高まったり、集中力がアップすることが次第に明らかになっています。

この記事では、ガンマ波(γ波)刺激のなかで、もっともポピュラーなバイノーラルビートという手法について書いています。


市販のガンマ波CDはバイノーラルビートを使っている

ガンマ波(γ波)誘導の方法は、いくつもありますが、いちばんポピュラーな方法といえば、「バイノーラルビート」という手法です。

ガンマ波CDとして販売されている「Brain Power(ブレインパワー)」「Pure Focus(ピュアフォーカス)」(ともにブレインシンクより発売)もバイノーラルビートを用いています。

*「Brain Power(ブレインパワー)」と同じ周波数構成で同じような小川のせせらぎ音を使った音源を作成しました。無料ダウンロードできます。(詳細は、【無料ダウンロード】ガンマ波に導く音源 へ)

バイノーラルビートとは

脳波は、一般的に、周波数によって以下のように分類されています。
各脳波に該当する周波数は、人によって微妙に違っていることが多いです。

アルファ波(α波): 8~13Hz
ベータ波(β波):14~27Hz
シータ波(θ波):4~7Hz
デルタ波(δ波):0.5~3Hz

これに相当する周波数の音を聞かせれば、同調して、脳波も同じ周波数になります。たとえば、8Hzのアルファ波状態にするには、8Hzの音を聞かせるということになります。
しかし、実際には、8Hzの音というのは聞こえませんし、再生できる機器はほとんどありません。

そこで考えられたのが、バイノーラルビートという手法です。バイノーラルビートでは、左右から少しだけ違う周波数の音を同時に聞かせて、その差が生み出すうなり音に脳波を同調させようとします。

上の例で、8Hzのアルファ波状態にするには、例えば、右から100Hzの音を、左から108Hzの音を聞かせることで、その差の8Hzのうなり音が頭の中に聞こえてきます。

実際に、バイノーラルビートの生み出すうなり音を聞きたい方は「バイノーラルビートによる脳波誘導」をご参照下さい。

バイノーラルビートによってガンマ波(γ波)に誘導することの問題点

市販のCDやいくつかの実験では、バイノーラルビートによってガンマ波に誘導することが行われています。

しかし、この手法では、40Hzのような高い周波数の脳波(=ガンマ波)を生み出すには、適さないという指摘があります。

その理由ですが、たとえば、市販されている「Brain Power(ブレインパワー)」では、左から 140Hz、右から100Hzの音を流しています。
これでは左右の音の周波数が離れ過ぎていて、うなり音が生じていないというわけです。

実際に、人口知能やサイバネティクスの祖として知られる故・ジョセフ・リックライダー博士(米国MIT電気工学科教授)は、バイノーラルビートで誘導する脳波を調べていて、その結果、バイノーラルビートでは 25Hzが上限であるとしています。

出典)
Binaural beat salience

その他のガンマ波刺激の方法

脳波を誘導する手法は、バイノーラルビートだけではありません。他にいくつも手法があります。

音の刺激としては、代わりに、「40Hzの音をそのまま聞かせる」という手法が有望です。8Hzの音は再生できる機器はほとんどありませんが、40Hzの音でしたら、ヘッドホン・イヤホンでは再生できますし、人間の耳にも聞こえます。

実際に「耳と目からのγ波の刺激でアルツハイマー原因物質が減る!(日経BP)」の実験では、この手法が使われています。


私どもでは、ガンマ波(γ波)に導くための各種サウンドを無料で提供しています。⇒ガンマ波による潜在能力開発

まとめ

脳波を誘導する方法として、バイノーラルビートという手法が多く用いられてきました。
が、ガンマ波のような高い周波数の刺激には向かないと考えられます。

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