ぽかぽか帰り路
東京の端っこのあるお店🌱
何年も前のこと
鬱が酷かった時のこと
外に‥少しだけ外に‥と部屋を飛び出て
行ったお店
その日のあたし
食欲でない食べられない
食べても戻しちゃう日続き 数年
ガリガリのひょろひょろ
部屋着にジャケット羽織って
髪は枝毛でニット帽深々で
お店入ってテ–ブル付いて暫くぼぉぉ‥。。
やっと声が出て 言葉
『‥体力‥歩けるような‥
‥元気‥いい‥』
そこには
なんだそりゃって顔のおやじさん
ん?って感じのドレッド兄さんが2人
顔見合わせてた
どのくらいかわからない 間
店内に薄っすらと寒い空気が入り込んで
どんどん どんどん流れて
固まると思った
ぁあ何かダメなこと言っちゃったんだ
やっぱり帰ろう
そう思った
ドレッド兄さん急に立ち上がって
『メンタル的なことだろ』と
小さく良く透る声でおやじさんに
ちょとキレ気味に言った
メニュ–すら読めない
注文ともいえない
そんな声なき声を伝えてくれた
待ってる時間あたしは何を考えてただろか
覚えてない
料理運ばれてきてからもあんまり
と言うか殆ど覚えてない
何の料理だったかも
最初チビっと摘んでパク
チビッパク‥
チビッパク‥
ムシャムシャムシャァァアって
お腹、心、多分両方で
ずぅっとペッコペコの
ハラペコ状態だったのだと
めちゃくちゃ美味しくて
何だか更に言葉出なくなっちゃって
それでも食べ終える頃には
ニッカァァって笑顔になった
おやじさんもドレッド兄さんも
ニッコニコで返してくれた
ぱぁぁあっと何か灯った
帰り路スキップもどきだった
今思うと不気味だっただろう
不思議だっただろう
変な客って思っただろう
けども1つハッキリ分かるのは
あの時のあの料理と
ニッコリがあったから
今あたしここに居るんだなってこと
いまここに
『いまここ』