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レビューを書いてる途中で航基海外移籍のニュースが! ルヴァンカップ最終戦 横浜FC vs ヴィッセル神戸 2023.6.18

(後から追記:最初は移籍のニュースを聞く前日、試合翌日に書き始めてます。)
昨日、18日は、ちょうど試合前にフジコ・ヘミングさんのピアノコンサートで遠出をしており、試合は帰りの電車の中でスマホで観たりしていたので、いつもみたいにガッツリプレビューから書けませんでした。

(それにしても、歩行器に縋って舞台に出てくる著名ピアニストはフジコさんだけなんじゃないかと思います。でも、リストの曲とかを超絶技巧で弾いてしまったりするわけなので、凄いです。いつまでもお元気でコンサートをしてほしいです。)

しかし、神戸相手に3-1で快勝、うちにとっては画期的なことなのに、ヤフーニュースで「横浜FC」と検索してもちょろっとしか記事が出て来ず。今日は神奈川新聞も横浜FCに関してはタイトルだけで、記事がなかったです(!)
まあ、消化試合ですからねえ。。。。

ということで、こんな趣味で書いてるブログでも、横浜FC情報に飢えているフリエサポ仲間の慰み、暇潰し程度には貢献できるかと思い、とりあえず書いてみます。

スタメン

スタメンはかなり主力に近かったですが、ハセタツとか航基は入ってなかったですね。多分、ヒアンは経験を積ませたいのと、サウロに関してはモチベーション維持もあったかと。

サウロはうちに来た時は救世主ポジションで、昨シーズンも怪我するまでは航基とダブルエース的な立場でした。それが、最近は同郷の若手の後塵を拝しているわけですから、心穏やかではないと思います。とはいえ、潜在力は間違いないので、コンディションとモチベーションは維持させたい。そんなところかと思いました。
その二人と、若手枠で清水が入ったので、航基やハセタツはおやすみ、ということですかね。

3CBとウイングバックは最近のレギュラー格をそのまま起用ですが、ここで気になるのは拓海です。今、どういう気持ちでどういう努力をしているのでしょう。U-22代表に選ばれてすごく喜んでいたのに、あれをピークに自チームでベンチにも入れなくなるとは、その時点では予想だにしていなかったでしょう。是非、天皇杯ではみたいところです。ボニは多分怪我なのでは。。。。

最大トピック:得点機創出への取り組み

試合はご存知の通り、開始5分で、山下得意の飛び出しに対して神戸の若手DFが不用意な決定機阻止、一発退場で数的優位に。
直後にサンペールの素晴らしいターンからカウンターで失点するも、結局は3点取って3-1の勝利となりました。

と、ここまで書いたところで書ききれず、一夜明けて6月20日火曜日になりました。

BREAKING NEWS! 小川航基、オランダ1部NEC移籍へ

横浜FCのエースFW小川航基(25)が、今夏にオランダ1部リーグ所属のNECへの移籍が濃厚となっていることが19日、分かった。(日刊スポーツ)

ええと、ええと。。。。。えええ!!???
うわっ。
仕事の方も気になって(自営業なので、してもしなくても何も言われないですが)思ったほどレビューも書き進められなかったのですが、こうなったら仕事を気にしている場合じゃない(?)
書きます。書きますよ。

謎が解けたクラブの最近の動き

鳥栖戦で航基が欠場し、確かハッチさんから「1週間練習できてなかったので」との言葉があったので、てっきりコロナの濃厚接触かと思っていたのですが。
おそらく、その「1週間」というのは、現地で交渉したりしていたのですね。
その後浦和戦が途中出場、というのも、コンディションだけの話ではなかった、と。

さらにはこの記事の上の方で「ほぼ主力だけど航基が不在」と書きましたが、実は、「ほぼ主力」なのではなくて、U-21ルール部分を除き「完全に主力」でした。

もちろん、移籍情報なんてものは、クラブからの公式発表があるまでは信じ込んではいけないものですが、状況証拠からすると、これは本当に確実な話としてニュースになったのではないでしょうかね。

最大トピック改:航基の穴を埋めるに止まらない得点システムの構築

早回しのような進化

チームはこれまで、個別の選手を成長させ、オプションを増やしつつ、

(1) 勢い込んで攻撃的システムで臨んだらJ1の壁に跳ね返される
(2) 守備の最適解を見つけ、勝ち点を稼げるレベルまでブラッシュアップ
(3)チーム全体のプレスコンビネーションの精度を上げて陣形をコンパクトにし、さらに対カウンター戦術も整備することで、ラインを高くする頻度を格段に上げ、攻撃のベースを作る。

と、段階を踏んできました。段階を踏んだと言っても、最初の苦しんだ10試合はともかく、その後の進化は、雲の動きを早回しで見ているような、あるいはビートルズが原始的なロックンロールから、毎年進化して4年間でアートロックまで発展させてしまったような(すいません、サッカーの話で他の趣味での例えを。。。。)、そんな目覚ましいスピードでの変化でした。

この(3)が見られるも、最後の決定機までどう作るかが課題になった浦和戦。その回答は、またまた早回し、まさに次の試合であるこのルヴァン神戸戦で示してくれました。

マルセロと山下による偽9番と偽シャドー

浦和戦の時、どんなポジションなのかな?と見ていて、なんとなく、マルセロと山下が時々入れ替わり、山下がストライカー的な動きになっているな、とは思っていました。
これがこの神戸戦でも見られて、「やっぱりそうだよな。山下は意外にシュートが上手いし、これは今後も面白いな。ブログ記事に書いとこ!」
ぐらいに思っていたですが。
航基移籍のニュースで、ハタと気がつきました。
オプションなんかではありません。これこそが、航基の穴を埋める戦術のトライだった!

航基の穴を埋めると言えば、普通に考えたら、代わりに誰かの得点力に期待しよう、となります。それはサウロなのか、マルセロなのか。あるいは、ベテランではあるが翔さんか。しかし、単純に人を入れ替えるだけでは、どうしても航基との差の分グレードダウンしてしまいます。(他の選手には申し訳ないですが、そうであるからこそ、航基が絶対的エースであったのであって。)

しかし、ヨモさんは非凡でした。
ポストプレー、決定力、裏抜けと全てを兼ね備えた小川航基の代替を単純に探すのではなく、複数選手の特徴を組み合わせ、コンビネーションで航基の穴を埋める、いや、埋める以上にプラスアルファで進化させたのです。たぶん。

マルセロは最近ポストプレーに強さを見せていましたが、それ以外のプレー、ドリブルやゴール前でのトラップ・シュートなどはまだ勉強中というところです。
一方、山下は超スピードで相手の裏をつくことができ、(今回初めて認識した)決定力もあるのですが、サイズがあまりにも小さすぎて、トップでポストプレーってわけにもいきません。

そこでヨモさんが採用したのが、マルセロの9番/偽9番可変システム。一般的な偽9番は、本来のフォワードが中盤に下がることで前線に流動性を産んだりする、ペップの採用で有名になった現代戦術です。
が、マルセロはポストプレーが必要な時にはトップとしてプレーします。そして適宜シャドーの位置に下がり、山下がトップに進出。山下のスピードを生かすには、最初から押し込んでる状態ではなく、少し後ろから侵入するのが一番です。

9番が下がって前線に流動性を生むと言いますが、うちの戦術の場合は、前線、というより、山下に流動性を生むためなので、マルセロの偽9番と山下の偽シャドーの組み合わせ。二人とも適宜入れ替わり、本来の9番、シャドーとしても、それぞれ偽としても働きます。

これは、相手は結構嫌だと思いますよ。ここに、潮音のプレーが上がり調子なのが危険度を加えています。山下とヴェルディ時代から馴染んでいる潮音がスルーパスを出すとかなり強力なのは、神戸戦で見ての通り。二人のコンビで一人を退場に追い込み、1得点を奪いました。

一人のすごい選手に頼るのもいいですが、複数選手のコンビネーションで得点パターンを作った方がはるかに危険なのではないでしょうか。ヨモさんすごい。大エース離脱というピンチのはずが、それを機会により進化させてしまいました(と、いうことになると思います。)

このシステムの一つの課題は、マルセロのシュート能力です。確かにこの試合含め最近2点取りましたが、まだまだ決定機を無駄にしています。ゴール前の落ち着きというものを、航基が移籍してしまう前に教わってほしいものです。それができたら、このシステムは凄いことになります。

サウロと高井

ただ、オプションがそれだけだと、山下が怪我した時にどうにもなりません。

神戸戦ではサウロが途中出場していました。残念ながら目を見張るようなプレーを見られませんでしたが、確かリーグのガンバ戦(だったかな?)なんかではサウロも力強いポストプレーを見せてきました。スピードもあるし、山下が怪我した場合、サウロとマルセロで同じようなコンビネーションを組んでも面白いかもです。

もっとも、サウロはシャドーの位置でボールを捌いたりするイメージがないんですよね。。。。。

そこで、高井。
高井はルヴァンのホーム広島戦では、ヨモさん曰く「試合に出るチャンスを増やすため」のボランチ起用で、それはそれで面白いな、とは思いました。が、その後、鳥栖戦とこの試合ではヨモさんの言葉とは裏腹にシャドー起用でした。そこが彼の本来のポジションではあるのですが、実はその裏には航基の移籍があったと。

高井もこの試合ではものすごく活躍したわけではないですが、しかし、一回、いい裏抜けをしてました。このポジションのJ1での強度に慣れれば、高井を使った攻撃システムというのも期待できます。現状では山下がびっくりするような得点力を見せているので、マルセロ・山下システムがファーストチョイスだとは思いますが。

ハセタツよ!

この神戸戦、航基の移籍決定により、完全に主力が出ていたということであれば、ハセタツがいなかったのも、単純にベンチ外になった、ということでしょうか。(U-21ルールもあったのでわかりませんが。)
確かに、ハセタツの一番の武器は、航基の工夫されたゴール前の動きをよく見極めた、必殺ラストパスでした。神戸戦を見た限りでは、航基が抜けた後の攻撃オプションとして、ハセタツを組み合わせたものがないような感じもします。

ただ、ヨモさんは選手の能力や組み合わせを決めつける監督ではありません。おそらく、まだまだこれからハセタツを含めて試すこともあるでしょう。期待しています。

お腹いっぱいです

ええ、他にもこの試合に関して色々書きたいと思っていたことはあったのですが、航基の海外移籍ニュースにより、もう攻撃陣の話だけでお腹いっぱいになってしまいました。他はまた機会があったら書きます。
では、明日の天皇杯は、いろいろな選手の活躍を期待しましょう。拓海がんばれ!


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