#カワイクイキタイ32「光の方へ」
蛾か羽虫かのように光の方へふらふらと。
いいな、君は。
みんなに愛されて。みんなに必要とされて。いつも笑顔で。幸せそうで。
私が獣だったら君を食べたい。
そうしたらなれるだろうか。君みたいな人に。
それとも、君も本当は私みたいなんだろうか。
何回生まれ変わっても、何回魂を洗っても、こんなもんだろう。
光の方へふらふらと。
暖かそうなところ。よさそうなところ。おもしろそうなところ。
今いるところを柔らかい寝床にすればいいのに。
見たことないものを見たがる。知らない