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START LINE


12節から14節まで


高円宮杯U-18プレミアリーグは、サマーブレイクを挟み、12節~14節の3試合が消化された。残りは8節。
10月後半から11月半ばにかけて、冬の風物詩である高校サッカー選手権の予選を挟み、12月の第1週まで駆け抜けていく。
選手権については、別記事で触れていくこととして、12節~14節の結果を振り返っていく。
12節  前橋育英 2-2△【得点】中田旭 道白優斗
13節  川崎フロンターレ 0-1●
14節  尚志 1‐2● 【得点】中田旭

前橋育英戦、2点を先行しながらも追いつかれた。
川崎フロンターレ戦、多くの決定機を作られたわけではないが、相手に退場者が出るも、逃げ切られてしまった。
尚志戦、8分、22分と序盤に立て続けに失点し、前半終盤に尚志の足が少しずつ止まり始め、尚志ベンチからは3点目を取りにいかないのか!このままでいいのか!と檄が飛ぶ。そして、後半の猛攻で1点を返すも、2点目の同点ゴールの匂いは感じられず惜敗。

スタメン 第15節 青森山田戦


3試合で勝点1・・・。どうにか勝点3が欲しい状況のなかで、ホームに北のグリーン軍団“青森山田”を迎えた。青森山田は前節、柏レイソルU-18に大量5失点を喫し、チームの立て直しをはかるために強い気持ちで乗り込んできたはずだ。
ホームで勝利を飾り、巻き返したい流経大柏は、前節までの3試合全てにCFで起用されてきた塩川桜道君③(浦和レッズJY)を本職のCBに戻し、CBに入っていた奈須琉世君②(柏レイソルA.A.TOR‘82)を左CBに配置し、右SHに亀田歩夢君②(P.S.T.C LONDRINA)がスタメンに名を連ね、U-17日本代表候補の試合で前節出場がなかった柚木創君②(tfa)がCFへ。

青森山田戦 スタメン

総括


私的に考えていた今日の大きなポイント。
それは、青森山田の力強く分厚いサイドからのオフェンスと、ロングボールへの対応。ここを、前半凌げば、後半、必ず流れがくると考えていた。

キックオフ後、5分、10分と経過していくなかで、流経大柏が明らかにゲームを支配していく。20堀川由幹君②(坂戸ディプロマッツ)と21亀田歩夢君が鋭いドリブルで青森山田ディフェンスのラインをじりじりと下げていく。
中盤のこぼれ球は、スタメン復帰した6中田旭君③(FC東京深川U-15)と、34飯浜空風君②(ジェファFC)が拾って、サイドに散らしたり、2トップの6柚木創君、29山野春太君②(tfa)にボールが入っていく。

15分 待望の先制点。ペナルティーエリア内で青森山田ディフェンスがクリアをしようとしたボールに4塩川君が先に足を入れて、その足を払うような形で蹴ってしまいPKが与えられた。これを6中田君がきっちりゴール。
その後も終始、前線からプレスとロングボールへの対応、5高橋力也③君(ジェファFC)のカバーリングも光り、攻勢に試合を進めた。

後半、4塩川君がペナルティーエリアでハンドをとられ、前半とは逆にPKを献上してしまったが、守護神1土佐昂清君③(FC東京深川U-15)がスーパーセーブ。流れをまた引き戻した。
そして61分、途中出場していた7山口裕也君③(FC多摩)が、同じく途中出場していた2田中ショーン涼太君③(FC多摩)が中盤で奪ったあとのスルーパスを受け、左足で流し込んで追加点を奪った。

と、ここまでは理想の形だったが・・・・・
このあとパワープレーに出た青森山田はCB5小泉君をCFにあげ、この戦術が見事にはまる。74分 右サイドからのセンターリングを5小泉君がへデングシュートで流し込み、次いで80分、3小沼君のロングスローを流経GK1土佐君がほんの少しだけ触れてオウンゴールとなる。残り10分以上を残して2-2の同点となる。アディッショナルタイム 勝利は青森山田のもとへ転がり込んだ。ラストワンプレーのフリーキックを、フリーで走り込んだ青森山田3小沼君が触ってゴール・・・・・。直後に試合終了。

劇的な幕切れになってしまったが、決めるべきシュートが4つぐらいはあったはずだ。完全に流経のペースの時間帯で奪えなかったゴール・・・。負け惜しみと言われても受け入れて言わせてもうらが、ここ数試合見られなかった崩しや個の圧倒的スキルが、この青森山田戦で随所に見られ、青森山田ディフェンスを押し込み続けることができていたじゃないか。

青森山田の勝負強さ、これについては、もはやリスペクトに値する。勝点3が奪えなかった事実の裏側で、今後、何が必要なのか。
きっと、もがき苦しむなかで、何かが見えてくるはずだ。

復活


昨日、23日(土)に行われたプリンスリーグ関東において、左膝半月板損傷から復活した選手がいた。新保柊祐③君(鹿島アントラーズつくば)だ。後半途中から出場した彼は、応援団の大声援に背中を押され、ピッチを走りまくった。

彼が走り回っているそのピッチに、大きく響き渡る声。「おい!!3年生!!それでいいのか!!」。この声もある意味復活なのか笑。

尚志戦、サポートメンバーとして帯同していた新保君と、今日のプレミアリーグでヘッドギアをはめて途中出場しゴールを奪った山口君。二人の復活は、プリンス・プレミアの両チームにおいて、何より残り少ない高校サッカー生活を送る3年生の仲間にとって、大きな大きな勇気をもたらしたはずだ。

さぁ狼煙をあげよう。
ようやくSTART LINEに立ったんだ。本当の闘いが、流経として更なる成長を遂げるための、逆襲のSTART LINEに立ったんだ。どんなに悔しくとも、ピッチに座りこんだり、倒れたりする姿は、君たちらしくない。

憎たらしいぐらいに、凛々しい姿で闘い続けようじゃないか。流経の心を、誇りを胸に。

大丈夫だ。
君たちならきっと辿り着ける、刻み込める、流経という轍に、君たちなりの歴史を。



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