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suki FES 2019 summer 創業者5000字インタビュー ~ビートルズの魂が宿る!? チケット代1万円の音楽が流れないフェス。~

suki FES 2019 summer、講師の3名をついに公開することができました。

なぜ、開催するのか?なぜ、この3名なのか?コピーライターとして、sukiプロジェクトに関わっていただいている長谷川さん @aseetsu にロングインタビューしてもらいました。

ちょ、ちょっと音楽が流れないフェスって何なん?

浅井 僕の好きな3人に真正面からイベントでの登壇を依頼して、3人とも出ていただけることになったので、あわてて「suki FES」という名前を考えました。

いや、あんた誰なん?

浅井 浅井敏宏(としひろ)です。今年40になりました。どっちの料理ショーのADをやっていて、そこからリクルート(FNX)、ネクスウェイという会社を経て起業して「ちきゅう」というサービスを売却して、2019年4月に「suki Inc.」を起業しました。

どっちの料理ショーのAD、言う必要あるのか………ちきゅうとかsukiとか……変わってる……。

浅井 サービスは名前が大事だと思っています。一発で憶えられることがとくに大事です。最高な名前をいくつか考えて、商標を取れるか調査して、10個目くらいにようやくsukiという名前で商標がとれることが分かり、sukiという名前にしました。

めっちゃsukiやねん……。

浅井 ちなみに「すきに生きよう」というメッセージも乗っかっています。suki Inc.の目標は、2030年代に世界的起業家100人をつくることです。もう10年ちょっとしかないんで焦ってます。

世界的起業家?sukiって言葉、外国の人もわかるん?

浅井 sushiはわかるので、そのうちsukiもわかるのでは?くらいに考えてます。suki自体は何かというとソフトウェアです。

ソフトウェアって何なん?

浅井 文書作成ソフトのWordとか、会計ソフトのfreeeとか、アプリとかツールですね。sukiは現状をテキストや図にして把握し、未来を予想するツールです。詳細は、10月1日に発表する予定です。

どういう人が使うものなん?

浅井 「パンクでやさしいがんばり屋」に使ってほしいですね。彼ら、彼女らの愛しさと切なさと心強さを世の中に届けるためにsukiをつくっています。

なんか有名な曲の名前入ってるけど……ミュージシャンだと誰が好きなん?

浅井 The Beatlesっすね。ビートルズの歌詞集を土曜の朝に読んだりするくらい大好きです。仕事もビートルズのアルバムで例えて考えることが多いですね。「サージェント・ペパーズくらい品質が上がってきたから、そろそろ方向性を見失うなぁ」「ホワイトアルバムに差し掛かるなぁ。でも、ホワイトアルバムの時期って必要なんだよなぁ」みたいに、自問自答しちゃってますね。

……好きな曲は?

浅井 「Hey Jude」と「Let It Be」っすね。THE BLUE HEARTSの『人にやさしく』も好きですね。人生で最も大切にしている言葉が『人にやさしく』です。これは、数千年の日本の歴史で、最大の発明の一つだと信じています。マイクロフォンの中から声を大にして言いたいっす。

マイクロフォン……。

浅井 おじいちゃんの「商売は三方良しやで」という言葉も大切にしています。12回も商売を起こした祖父が、僕が3歳の頃から繰り返し、繰り返し、言い聞かせてきた言葉です。「売り手」「買い手」「世間」三方良し。売り手と買い手がともに満足して、社会貢献もできるのが良い商売。自分の生きる中心的な考え方になってますね。僕はビジネスマンじゃなく、商人なんです。

あの、フェスの話を……。

浅井 1991年、マンチェスターで、ビートルズを愛する兄弟2人のモンスターバンドが生まれました。

……え?

浅井 Oasisです。彼らの名曲の中で『Live Forever』という曲があります。永遠に生きていく。みんな毎日、命をけずって仕事をしています。仕事とは、できるだけ永く続いていくべきだと思います。

はい。

浅井 「商い」という言葉の語源は「秋なう」です。秋になったら、精魂こめたお米と、心血そそいでつくった着物を交換するのが由来だそうです。命をけずってつくったものを交換する。誰も不幸にせず、喜ぶ人しかいません。ウィンウィンです。仕事は、商売は、みんなが笑顔になるための活動です。suki FESの参加者12人が、熱き商人になってくれたら最高ですね。

え?……12人しか参加できない?

浅井 はい、12人に絞らないと、商人になってもらうのは難しいと思ったからです。参加者が100名のイベントだったら、誰が誰だか、見分けつかなくなりますよね。質問も気軽にできませんし。参加者向けのSlackのワークスペースも既につくっていまして、参加者はそこに招待します。

Slack?

浅井 あ、はい、LINEグループやFacebookのグループみたいなものです。12人なら、参加者同士でディスカッションなどをすることもできますし、イベントが終わってからも、連絡を取り合えますし、愚痴を吐き出せる相手になってくれるかもしれません。一生の親友や仕事のパートナーが見つかったりしたら、主催者としてこんな嬉しいことはありません。

参加費1万円、高くね?

浅井 はい、それは僕も思いましたよ。でも、場所代や飲食物や登壇者の方への謝礼や交通費もありますし。参加費3000円にしたら、suki inc.が赤字になってしまいます。それでは、みんなが笑顔になるための活動になりません。参加者の方には、完璧なおもてなしはするつもりです。

……どういう人に来てほしい?

浅井 たとえば、人を支えることが大好きだけど、押し込み受注が苦手で評価されない営業マン。夢見て独立したけど、優し過ぎて、ただの仕事ばっかり食うにも困ってる個人事業主。表彰なんてされたことないけど、組織のMVPが決まるたびに満面の笑みで讃える経理の方など。単純じゃないですが、僕は、彩りにあふれた人、組織を増やすために、suki FESをしたいんです。

……はい。

浅井 最初に登壇をお願いした藤原和博さんは、リクルートの先輩です。彼の本を読んで救われました。21世紀は成熟社会。情報編集力が必要です。100万人に1人の人材になるための1歩になればと思ってます。

藤原さんは『45歳の教科書』の著者ですね。

浅井 はい。1980年代後半、リクルートは全く畑違いの通信事業に進出しました。時を同じくして、1988年、運命の出会いがありました。ウィルとアップルが出会う。後に、彼らはロサンゼルスから世界を席巻していく。The Black Eyed Peasです。

……はい。

浅井 彼らの楽曲の中でも、とても力強く、前向きで、未来を確信させてくれる、『Own it』という名曲があります。美しく、絶妙のハーモニーのメロディーに乗せ、彼らは、何度も何度も「Own it」とオーディエンスに訴えかけます。Own itとは「それを所有する」という意味です。

当時のリクルート社長の江副浩正さんが、第二創業として通信事業を始めました。その真意は分かりませんが、ただ、事実として、通信事業で鍛えられた猛者たちが、リクルートを巣立った後に大活躍していきました。

私がかつていたネクスウェイという会社も、江副さんの決断と創業を支えた猛者たちがいなければ存在していませんでした。2004年頃、WEB2.0ともてはやされた時代に、僕はFAXソリューションを必死で売っていました。アポすら取れない。門前払いの連続です。それでも、歯を食いしばってアポ取り電話を続けることができたのは、8000社のお客さんがFNXというプロダクトを本当に愛していたからです。とても心強かったです。自信を持てたし、誇りを持てました。それも、全て創業時に猛烈に顧客を獲得していただいたおかげなんです。

確固たる信念、誇り、矜持を元に、仕掛ける。攻める。リードする。主導する。その精神性を創ってくれた通信事業創業期に大活躍した伝説のリクルートOBである藤原さんに登壇を依頼したわけです。最高の時間になるにちがいません。

……まとめると?

浅井 Own Your Life!!!

……Yes. DAY2の北野さんは『天才を殺す凡人』の著者ですね。

浅井 2016年、切なげで、悲しさにあふれ、やり場のない怒りを持つ、美しすぎる楽曲が発表されました。2019年に初来日を果たす、Siaの「The Greatest」です。「i'm free to be the greatest Don't give up, I won't give up i got stamina(私は持久力を得た)」Siaは、その奇跡の歌声で、振り絞るように、メッセージを伝えています。「今日、このメッセージを全世界の人に伝えなければいけない」ような鬼気迫るような歌声です。「何者にでもなれる。あきらめない。人から物事を持続する元気をもらう」

……洋楽、好きなんですね。

浅井 僕は、北野さんの本を何度も、何度も、読み返してしまいました。これほど、人間愛にあふれた本はかつてあったでしょうか。恥ずかしながら、涙してしまった。決めつけるでもなく、あくまで謙虚に、でも、しっかりとした信念を元に、訴えてくる本。全国民が読むべき本だと思います。人間は可能性にあふれている。強み、弱みなんて幻想なんだ。人それぞれの特徴があるだけなんだ。その特徴を12名の参加者に肯定してほしい。僕は、12名の参加者のすべてを肯定したい。それを通じて、1億2000万人の日本国民すべてを肯定したい。あなたの歯を食いしばって生きてきた経験は、本当に唯一無二なんだ。誰かが付けたラベルなんてクソっ喰らえなんだ。あなたは、あなただ。you are the greatest!

……Thank you.

浅井 DAY3の楠木建さんには「好き嫌いの復権」をテーマにお話してもらいます。好きを起点に設計している競争戦略。なぜ、好きなことに取り組むべきか。その論理的帰結を教えてもらい、ヒントになればと。

楠木さんは一橋大学の教授ですね。

浅井  1981年、メロディーの人を引き込む力、歌詞の深さと強さ故に、海外を含めて未だに頻繁にカバーされ続けている楽曲がリリースされました。

ラムのラブソングです。「私が誰よりいちばん 私がいつでもいちばん あなたのすべてが 好きよ(好きよ)好きよ 好きよ(好きよ)好きよ いちばん 好きよ!」

あなたのすべてが好きよ。これほど、言われて嬉しい言葉はあるでしょうか。好きとは、理解であり、肯定であり、やさしさです。

僕はビジネス書が大好きで、分厚い経済学の本とか買ったり、英語のサイトで最新の理論を勉強したり、妻に怒られるほどAmazonで注文したり、猛勉強しまくってきました。ただ。 本を読めば読むほど、チームが機能しない。英語サイトから仕入れてきたコンセプトを戦略の中心に据えても誰の気持ちも動かせない。パワポを書いても書いても、成果が出ない日々でした。だから、楠木さんの本を読んだ時、講演を聴いた時に、衝撃を受けました。 仕事で成果を出すのは、好きであり、理解であり、肯定であり、やさしさなのかもしれない。と強く思いました。

……はい。

浅井 sukiはソフトウェアだと言いましたが、これだけで未来を予想するのに限界があるので、リアルな場や人にアドバイスもらうことが必要だと思っています。なので、sukiに加入した方向けに、suki MEETを定期的にやっていきます。suki FESは、それとは別に、半年に1回くらいのペースでこれからもやっていきます。

suki FESで、ミュージシャンが歌をうたう可能性もありますか?

浅井 あるかもしれませんね。

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