好きな相手へ感じてしまった、「それ、人としてどうなん」という気持ちの置き場はどこ。
一昨日からのモヤモヤが続いております、イトウカヌレでございます…
好きなスター(大好きな相手)に対して、「それ、人としてどうなん」という感情を抱くことほど、辛いことはない。
特に宝塚は夢の国として売り出していて、私たちは非日常にお金を出す。
自分の苦悩や葛藤を曲に変えて表現するようなアーティストとは、対極にいる表現者たち。それがタカラジェンヌ。
夢の国を演出するために、個人でのSNS発信などは一切禁止。年齢も非公開、本名も非公開。
秘密のベールに隠されているからこそ、観客はしばし夢を観る。3時間の夢を。
退団セレモニーは、秘密のベールが少しはがれて「個人としてのタカラジェンヌ」が浮き彫りになる時間だ。
挨拶の文言、周りの人たちとの関係性。
ここで名をあげる上げるスターもいれば、残念ながら「それってどうなん?」と思わせてしまうスターもいる。
これまで長らく夢を見せていたからこそ、ファンにとってはその落差への衝撃がものすごく大きく、そしてとても悲しくなる。
好きな相手の人間性を疑うなんて、1番やりたくないことだ。
特に今回は、「相手役へ敬意を持って、感謝をする」という「人として当たり前のことをしない」ことへの落胆。
何か大きな期待をこっちが勝手に抱いていて、それをしてくれないから裏切られた!!というものではない。
だからこそ、気持ちの置き所がなくて、モヤモヤが残ってしまう。
(相手役へ敬意を持ち感謝することは当たり前のことじゃないです!と反論されたら、ぐうの音も出ないけど…人として普通のことじゃない…?)
タカラジェンヌは自分の感情を表現する場が極端に少ない。スカイステージや雑誌などで話す機会はあるけれど、「芸名のわたし」の範囲でいなければならない。
与えられた役に自分を投影して発散できるかもしれないけど、割と突拍子もない行動をする役も多いから「理解不能なんですけど…」と思いながら演じることだって、あると思う。
舞台の上ではキラキラし、外を歩けばファンの夢を壊さないようにキラキラし、ほっとできる時間は限られているんだろうなと。
とはいえ、それを差し引いても今回の件はいただけない。
舞台を降りるその瞬間まであなたはトップスターなんだ。最後まで夢を見せてほしい。
この願いは当たり前のもの。
ファンはこれまでお金を使い、時間を使い、尽くしてきたのだから。
「応援してきてよかった!」という清々しい気持ちと逆の感情を、最後に抱かせてどうすんだと。
付かず離れず観てきた私ですらこうなのだから、ずっと応援してきた方々の心境たるや…!
(全く気にしない、珠城さんが輝いていればそれで良い!という方も中にはいるだろうけど)
願わくば月組の下級生たちがこれを反面教師にして、「自分は相手役さんを大切にしよう」と思ってくれていますように。
この先の月組も見守っていたかったけれど、さくらちゃんへのあの態度を許していた組全体(というか、抑えになるはずの上級生や仲良しメンツ、PD)への不信感が正直ある。
こんな風に次世代へのモヤモヤまで残してくれて、ほんま勘弁してほしい。
これが早期抜擢による弊害?劇団はどうしたかったの?月組はこれまでもおかしな人事を連発してきたけど、もうそろそろ目を覚まして。
切に願う。
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