休み中に思ったこと
仕事を休んでる間、自分の頭の中、心の中について考える時間が多くあった。あえてそうする事で、当時の自分の状態や、仕事を休むに至った原因を知ろうとしていたのかも知れない。
いろいろあるのだが、自分のことなのに深く同意できたこと、原因の一つだろうなと感じた事があって、それは「スタバで楽しそうに働く店員をバカにしない」ということ。当時、iPhoneのメモに記録していた言葉そのままだ。
当時も今も、仕事でミスは許されず、常に気を張って、作成する文章の一文字、改行位置、てにをは、まですべてに神経を張り巡らせていた。おかしいと思う会社の仕組みや上司の指示に反論することなどせず、全て受け止めて仕事をしてきた。そんな生活を24時間のウチの10時間も毎日繰り返していると、すっかり日常にまでその気質が染み込んできて、人のミスや間違いがやたらと気になるようになり、しまいには楽しげに笑って働く奴を冷めた目で見るようになっていた。仕事が楽しいなどという感覚は皆無で、職場で笑うことなど考えられなかった自分は、客に話しかけて笑みを見せるスタバの店員を心の中で毒付いていた。「楽な仕事しやがって」
廊下に座ってリビングに向かう白い壁を眺めながら、それまでの自分を振り返った時、もっと肩の力を抜いて働かないとあと30年もやってられないなと思うに至った。出世や本社勤務からは外れるかもしれないが、1日の大半を過ごす会社で呼吸を出来ずに生きてることは、人生の大半をその様にして過ごすことになる訳で、それはもはや生きているとは言えないのではないか、と。もっと肩の力を抜いて、おかしいことはおかしいと言う、別に反旗を翻す訳ではなく思ったことは言う、ひと時の緩和を与えてくれるスタバの店員と自分も会話してみる。自分を変えてみようと思った。
あれから一年が経ち、いまだに在宅勤務が半分くらいの働き方が続いている訳だが、在宅と出社とを適度に混ぜつつ、仕事中にも休憩を取ることや、同僚と無駄話をすることや、たまに朝に寄る上野駅のスタバの店員と会話する毎日を送っている。幸いにも、もう処方された薬は飲まずに過ごすことができている。忙しくなると気が立って、元の自分に戻ることがあるが、そういう時もそんな自分に気がつける程度の余裕も持てているので、深刻な状態にはならずに済んでいる。
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