見出し画像

フランス滞在記#4

12月1日(金) 
ボルドーは朝から雨。この日は、フレデリック・フェリシアーノの滞在制作に通訳&コーディネートで入ってくださった並河咲耶さんと娘さんがイタリアから来られることになっていて、夕方に合流予定。このままホテルの部屋にいるのもなぁと思い、街に出かけてみることにした。
昨日ティファンとアポリンが教えてくれたトラムのチケットを購入し、Sainte-Croix駅からPorte de Bourgogne駅へ。駅から通りの中へ入っていくと、道の両側にカフェやブティック、ベーカリーなど店が立ち並んでいて、雨降りでも賑やか。そして少しだけクリスマスムード。通りを適当に歩きながら大鐘楼、市役所と抜けて、Librairie Mollat(モラ)という書店を見つけて入ってみた。

今回フランスで観劇するフレデリック・フェリシアーノとキム・キドは両者とも日本の漫画から創作のインスピレーションを受けていて、日本の漫画カルチャーがどのような形で街の中で展開されているのか気になっていた。

Mollatは日本で言うと紀伊國屋書店のような大型書店。あらゆるジャンルの本が取り揃えられていて、コーナーごとにゆるやかに売り場が分かれている。店員さんも各セクションにいて、店員さんのキャラクターが売り場に反映されている感じがして楽しい。

漫画コーナーは私が想像していた何倍も広く、品揃えも日本とほとんど時差がないんじゃないかと思うくらい、新旧さまざまな作品が揃っていた。(棚の面積でいうと演劇コーナーの10倍はあった・・・)
そしてここだけは店員さんの手書きPOPがついていて、読めないけどすごく愛を感じる。マニアックなオタクカルチャーと言うよりももっと日常的なものとして漫画が浸透しているような感じ。

ネコ漫画コーナーにドラえもん

本屋さんから出たあと、クリスマスマーケットに立ち寄ってホットワインを注文。とても温まったけど、時差ボケ中の万全じゃない体には結構響いた。

夕方、無事並河さん&娘さんと合流。
Porte de Bourgogne駅に近いレストランで軽く夕食を済ませ、カルチャーセンターM.270へ。

M.270があるのはボルドー市街地から川を渡ったところにあるFloiracという地域。場内はティーンの子たちが賑やかに待っていて、この場所にくることにとても慣れている雰囲気。私の理解では、ヨーロッパのカルチャーセンターは日本の文化センターとコミュニティセンターの中間のような役割機能を担っていて、市民の文化活動や貸館はもちろんのこと、センター自体で文化的なプログラムを実施するための予算があり、年間を通して舞台作品や映画上映、ワークショップなどを実施しているみたい。

ついに、今年城崎国際アートセンターで滞在制作を行なったフレデリック・フェリシアーノ/Le Friiix Clubによる新作人形劇『BIRDY』。
城崎の滞在ではリサーチとテキストの執筆が行われ、パフォーマンスの部分のクリエーションはフランス帰国後に行われたのですが、ついに実際の上演を観ることができました。

公演ポスター@M.270

後日KIACウェブサイトにて滞在制作中に実施したアーティストトークの様子が今回の公演の模様と合わせてアップされる予定です。お楽しみに。

『BIRDY』アーティストトーク@城崎国際アートセンター(2023年6月)


終演後は街を散策して見つけたボルドーのラーメン屋さんへ。靴のまま座敷に上がって掘りごたつテーブルで食べる様式に驚いたけど、バターベースの食事に若干辛さを感じていたので醤油味が沁みた。

ボルドーで食べたRamen

フレデリックも合流して公演の感想を伝え、彼から今後の構想などたくさん話を聞く。彼のエネルギーはホームのボルドーで健在でした🔥

(ボルドー3日目へ続く・・・)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?