【備忘】20210306時点での思考

観戦をしたりスパフェにストーキングしたりして、かなり場の捉え方が変わって来た。
この調子で行くとまた数カ月後には全く違うことを考えている可能性があるので、定点測定を行う目的で今の自分の思考内容を記録しておこうと思う。

ツイッターみたいにポイントになる局面を抜き出しても良いけれど、目的は「何をどう考えていたかを記録しておく」なので、1局だけ抜き出し、対戦中の思考をトレースして記述する方式にする。
最近は喋りながら打つ事も多いから、牌譜を見ると思考がフラッシュバックしてくるので、結構簡単だ。


■ 1巡目

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東ラス南家。点数的にあまり何かを気にする状況では無い。
上家が親なので、通常よりも親への放銃ケアを強目に考える。

ブロックが足りてそうで足りて無い形。もう一か所雀頭か面子が必要だ。三色は難しいだろう。三色で仕掛けるのだけは絶対ダメ。
打点・形的に門前を捨てるリターンが見合わないので、この時点では東は仕掛け無い。
ドラ傍の9pはもちろん、1pもまだ面子候補だ。数牌は打ちたく無い。
打西

■ 2巡目

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4sはそこまで嬉しく無いツモ。
雀頭化した時に赤が出ていくし、7待ちになった時にテンパイまで持っているとむしろ曲げにくくなる。
3445等の形から2面子化するのが本線。
とは言っても浮き牌比較で1pの方が機能が低いので、まずは1p打ち。

■ 3巡目

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ダイレクトに3pを引いてきて1pが裏目。
8m・9p・3pの比較。
8mはヘッド化・一盃口・リャンカン
3pは45pツモ。赤もある。
9pはドラ受け。遠い三色。
私的には9p打ちなんだけど、この時は8mを打ってしまって、直後「しまった!」と思った。
実際に9p打ちが正着かは別にして、自分の検討内容と別の打牌をしているのが問題。
こういう時はミスを誘発しがちなので、次巡からとにかく手順を間違わないように意識するのと、複雑な状況になったら思考をシンプルに守備重視にする準備を頭の中ではじめた。

■ 4巡目

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索子で1面子が完成する6sツモ。
1面子+雀頭になるには7sが二度受けになるので、3sツモ打9sでの257s受けで2面子になるのが一番嬉しい。
さほど迷わず、先程打つべきだった9pを河に並べた。

直後、もう一人の自分が「本当にそうか?3pと比較したか?」と耳元で囁いた。
それを黙殺しながら「親の6sが早いな...」と呟いた。

■ 5巡目

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1枚切れの中。安全度はそこそこある。
私に限って言うと、こういう中を抱えたくなるのが悪い時だ。
親には索子の上と4mが打てるし、東だってある。この手に面子構成に無関係な安全牌を抱える行為は、逆に失点を増やす。
と、いうのを理解しているのでツモ切った。
浮き牌の4mが親の現物になったのは嬉しい。フランクに広げても余剰牌が掴まり難くなった。

■ 6巡目

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嫌なツモだ。また筒子が裏目になった。
だが、これはさほど迷わない。ドラ受けを残す打3pだ。
ドラツモでフリテンが出来ても、このシャンテン数ならフォローが効く。

親の河がまずい感じだ。今すぐリーチが飛んできても不思議は無い。
東は生牌だし、7pはドラ表なので、見た目ほど凌ぎやすくも無いが、現物が3枚ある。
下家対面の大人しい河で曲げられた方が対処に困るが、東が当たり難い切り出しではあるので、そこまでリスクは無いだろう。
大丈夫。裏目を引いたけどちゃんと場が見えてる。俺はまだ大丈夫なはずだ...

■ 7巡目

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カン5ペン7受けの一向聴。こうなるとさすがに7p打ちだ。
索子はペンチャンと言うよりリャンカンと見て、9sツモ等から索子で2面子1雀頭が作れそうだったら、東を鳴いた方が良い形になるかもしれない。
萬子フォローの4mはそれなりに強い上に親の現物なので、ここでもうドラ受けは見切って良いだろう。
「もうホント8pツモだけはやめてくれ」と祈りながら7p切り。

親の9m手出しを見て切り順的に「あ、これは役絡みかチートイが濃くなった」と感じた。
なんにせよ東がキー牌になる確率が上がったので、例えば下家からリーチが入った時に東で凌ごうと思ったら鳴かれて戦争状態になるような展開があるな、と予想した。
もちろん、ストレートにすぐリーチが来る可能性も高い。
相手の手役や形はグラデーションのように濃淡で見るもので、何かに決め付けるものでは無い。

■ 8巡目

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今親が並べた9mツモ。
索子の7s二度受けモドキを解消しつつカン5m受けが増える、地味に嬉しいツモだ。さほど考えずに打9s

この形になると東を面子化してのノベタン69m待ちが頭に浮かぶが、その場合は索子を先にチーした方がバランスが良いような気がする。
でも、2000点でこの巡目から役が確定しない状態で前に出ると酷い事になりがち。
どちらにせよチグハグになりそうだしリターンも見込めなそうだから、仕掛けは最低限チーテン・ポンテンだけにしようと考えていた。

下家の河も怪しくなってきた。
そろそろ和了る形を決めて、手牌をスマートにしたい。

■ 9巡目

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索子の形を劇的に良化する3sツモ。でも、何を切るかは難しい。
打6sで257s受けにするか、打8sで6sを雀頭にする可能性を残すか。
前者はリーチ本線で、後者は東の仕掛けを考える選択。
2s2枚切れが気になるが、鳴きでテンパイがと取れる打8sとした。
この巡目まで来てドラが1枚しか見えないと、5mチーでかわす選択を残したかった。5mが下家の現物なので、曲げられた後に掴まえたりだとか。
あとは、雀頭が6sになると親の現物だから回しやすいな、とか。

親の手出し3mを見て、「あ、それチートイ・チャンタ・三色のやつですよね?」と思ってる。リーチが来たら1mとか危ないな~とか。
殆どヒマ潰しレベルの妄想である。こういうのよくやる。

■ 10巡目

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親が1m手出しリーチ。
一瞬「あれ?」と思ったが、下家が2枚目を打っていた。
通常の読み筋以外だと、面子手だったら筒子の下が通常より危ないし、東の危険度も上がっている。
当然普通の69pとかも危ないし、つまりあまり読みを入れる意味が無い状況だと判断。

そこに望外の赤5mツモ。現物切り良形5200。当然追っかけリーチ。
これ赤じゃ無くても曲げたけど、赤だから迷わなく良いことにホッとしていた。
これで12000とか打ち込んでも別にミスじゃないけど、これ5mが赤じゃないと検討の余地があると思ったから。
ゲーム的な勝ち負けよりも、自分の中での正解不正解の方が気になる。
コンディションに影響するからだ。
勝つのが目的では無く、一定以上のパフォーマンスで打ち続けるのが重要なので、こういう思考になる。
不純物としか思えねぇ

■ 13巡目

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このツモで「あっ!」となった。
追いかける瞬間、ほぼ何も考えずに6sを打ったけど、4s切りとの比較をしていなかった。
また、満貫確定に受ける3s切りもある。

もちろん、検討していたとしても6s切りリーチだ。
そうじゃなく

「検討すべきかどうかを常に瞬間で判断できるほど自分は最適化された打ち手なのか?」

という話であり、答えはもちろんNOだ。
今回は確かに検討するまでも無く答えはひとつに思えるかもしれない。
でも、それを何度も覆されながら今まで打って来た。
正しい答えを導くのが重要なのでは無く、答えを導こうとする営みをサボらないことが核心だ。

まだ思考停止を仕組み化して打って来たクセが抜けて無いな、と苦笑した。
伸び代だ。もっと強くなれる。

■ 終局図

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3万点を少し超えたトップ目になったが、アドバンテージとしては全く心許ない。
南場は混沌としそうだな、前に出る展開でリスク負いたく無いな、といった情けない事しか考えて無い。

■ 所感

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最近の鳳南は本当に楽しい。
みんな強いし、個性もある。
明らかに数年前より向上しているし、SNSを見るとやる気のある人も多い。

さあ、みんなで鳳南打ちましょう!